
2016/04/28
朝起きてから夜眠るまで、働き続けてくれる目。私たちが外界から得る情報の多くを、視覚が担っているとも言われています。今回は、人間にとってとても重要な器官である目の不思議に迫っていきましょう。

「あなたは生まれた時からモノが見えていましたか?」と聞かれたら、困ってしまいますよね。実は、新生児の視力はおよそ0.02。ところで、「見える」「見えない」を言葉で伝えられない赤ちゃんの視力を、どうやって測るのでしょう? 医療や保健の現場ではさまざまな検査法が用いられていますが、その1つに、写真のような縞模様のカードを使い、「縞視力」によって乳幼児の視力を測定する方法があります(写真はSTEREO OPTICAL社のTELLER ACUITY CARDSTM II)。

これは、人間が生まれつき持っている、カタチのあるものに反応するという特性を利用した検査法。カードの片側に縞模様があり、その側はカードをまわすことで自由に変えられます。カードの中央にある小さな孔から赤ちゃんの目の動きを観察し、縞模様のある方を目が捉えていたら縞模様が見えたと判定します。縞の太さや、目からの距離を変えていくことで、詳しい視力が分かる仕組みです(明るさの差で反応することのないよう、白と黒の縞の平均の明るさは無地のところで同じになっています)。

実は人間の視力が最も発達するのは0~3歳。4歳になる頃には、視力の平均は0.8~1.0になると言われています。だからこそ、乳幼児に目のトラブルを早期に発見することはとても大切です。現在、3歳児健診で目の検査もおこなわれています。たとえば、視力の発達の遅れによる「弱視(医学的弱視)」は3歳頃までに発見し、治療することで、その多くは正常視力を獲得することが可能と言われています。

皆さんは視能訓練士という職業をご存知ですか?視能訓練士とは、今回ご紹介したような眼科検査を行い、眼科医に適切なデータを提供して治療をサポートする目のプロフェッショナルです。にもかかわらず、平成26年12月末現在の有資格者は12,085人(資料:厚生労働省)と少なく、ニーズは高まるばかりです。「医療のスペシャリストになりたい」「人の役に立ちたい」。そんな人は、ぜひ一度チェックしてみてください。