2016/03/24
児童文学は子どものためのもの、と思っていませんか?でも、それは大きな誤解。特に近年、児童文学に魅了される大人が増えているのです。子どもの心を思い出させてくれる児童文学の豊かな世界を覗いてみましょう。
基本的には子どもを対象に創作される児童文学。とはいえ、そこに描かれる世界は決して幼稚なものではありません。むしろ自由な発想から生まれる作品は、大人たちが思いもよらない驚きや発見に満ちているのです。
もうひとつ、大人を夢中にしてやまないのが、文章表現の美しさや芸術性の高さ。児童文学はいまや、短歌や小説などと並ぶ文芸ジャンルのひとつなのです。近年は絵本や紙芝居はもちろん、アニメや映像作品など多彩なメディアに展開され、表現の幅や可能性もますます広がっています。
どの作品を読んだらいいかわからないという人には、子どもの頃に読んだ作品を読み返してみることをお勧めします。当時とは違う感想や感動を体感できるはずですし、自分の歩みを確かめる機会にもなるでしょう。
子どもと大人がひとつの作品世界を共有できることが児童文学の醍醐味。それを一人でやってしまえるのは、大人ならではの贅沢な楽しみ方です。言葉や物語を通して、あなたの中にある「子どもの心」と交信してみてはいかがでしょうか。