国士舘未来予測2050

異なるルーツを結ぶ。深めるアイデンティティ

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言葉が通じなくても、叶うコミュニケーション

グローバル化が進む未来では、海外で暮らす日本人や、日本で暮らす外国人は増えるでしょう。1カ所にとどまらず、自由に国を行き来する方も増えるのではないでしょうか。そのような状況で、伝統文化が担う役割は重要です。まずはコミュニケーションツールとして。異なる文化を持つ人が共に暮らすには、文化の相互理解と尊重が欠かせません。例えば舞踊は、日本同様、諸外国にもそれぞれ伝統があります。互いに披露し合えば異文化交流が簡単に叶います。そこで新しい文化が生まれることもあるかもしれません。海外でも交流の手助けになるので、伝統文化に目を向ける日本人も増えるでしょう。学校などの教育として、また、まちの中にも気軽に体験や交流できる場が多く作られるでしょう。

ココロを整える。ゆったり豊かな時間

観光資源としての役割もあります。パンデミックが終結すれば、日本は再び海外から注目を集めるでしょう。歌舞伎や能などは正式に鑑賞すると半日ほど要しますから、気軽に体験できる形へ変化させる必要があります。まずは雰囲気を感じ、興味を持ってもらうこと。ニーズに合わせた変化を認めつつ、一方で伝統も守ってゆく。茶道や華道、琴や三味線など、日本の伝統文化がもたらすゆったりとした時間は、日々張り詰めた生活をふっと緩めてくれます。デジタル化が進む未来で、生活を彩る意味合いからも、伝統文化は私たちにより身近なものとなるでしょう。

Sustainable Town