
東京電機大学には、「情報・通信・ネットワーク分野」「建築・都市・デザイン分野」「電気・電子分野」「機械・ロボット分野」「生命・化学・サイエンス分野」の5つの学問分野があり、202の研究室で多彩な研究が行われています。それぞれの研究室ではどんな研究ができるのでしょうか? みなさんの質問にお応えします!

ITで地方創生に取り組みたいです。

地域理解や愛着を深める
Webアプリの開発を進めています。
知的情報空間研究室では、これまで様々な学生たちが「名所や人口動態の紹介」「歴史的地図の利活用による地域学習・観光支援」「ハザード情報の視覚化」「AIによる気象条件に応じた街歩きルートの提案」などを研究してきました。本研究室の北村大樹さんは、先輩たちの先行研究をデジタルマップを活用したWebアプリに統合。東京都の地域イベントにも展示し、来場者から高い評価を獲得しました。現在はさらなる発展を目指し、検索機能や周辺施設情報の追加、他地域への展開を見据えた研究を進めています。
この研究ができるのは・・・
システムデザイン工学部 情報システム工学科
知的情報空間研究室
松井 加奈絵准教授

技術の進化に貢献できますか?

従来の手法に縛られない、
新たな微細加工技術を探究しています。
医療や美容の分野で注目を集めているマイクロニードル。皮膚に刺してもほとんど痛みを感じないため、注射針に代わるものとして各所で研究が進められています。本研究室の李さん、関延さんが挑戦したのは、このマイクロニードルの形状形成技術の進化という未知の領域。二人は現在の常識に縛られることなく、光ファイバと光硬化性樹脂を用いた画期的な手法に着目。少量でも試作可能な新たな微細加工技術の開発に成功しました。この成果は、電気学会東京支部第15回研究発表会の優秀発表賞にも選出されています。
この研究ができるのは・・・
工学部 先端機械工学科
光応用機械工学研究室
小林 宏史教授

ロボットで医療に貢献できますか?

ベテラン手術看護師のように、
医師をサポートするロボットを研究しています。
数多くの研究室でロボットや医用工学の研究を行っています。その一つである理工学部情報システムデザイン学系の人工知能研究室では、村田窓紀さんが臨床医用の研究室との共同研究で、「器械出し看護ロボット」のための技術開発に取り組んでいます。このロボットに求められるのは、熟練した手術室看護師のように執刀医の行動を認識し、必要な器械を素早く選び正確に手渡して手術をサポートすることです。そのため、カメラ映像から抽出した骨格点情報に基づいて行動認識を行う、AIを使った深層学習モデルを開発しました。
この研究ができるのは・・・
理工学部 情報システムデザイン学系
人工知能研究室
日高 章理准教授

交通事故がない街は
実現できますか?

歩行者と自動車が共存し、
事故が起きにくい道路を考える都市デザインの研究があります。
未来科学部 建築学科 都市デザイン研究室の越智亮太さんは、都市デザインの観点から、交通事故が起きない道路について研究しています。歩行者にも車両にも負荷をかけずに譲り合える都市環境づくりが重要なポイントだと考え、人や車がたくさん行き交うにも関わらず、信号のない交差点・横断歩道に着目し動画でデータを収集。動きや特性を見つけ出そうとしています。自動車中心の道路整備をしてきた一方で、道路交通法は歩行者優先という、ねじれた都市環境の中で、交通事故のない道路のあり方を研究しています。
この研究ができるのは・・・
未来科学部 建築学科
都市デザイン研究室
土田 寛教授

災害に強い街を
つくるのが夢です。

地震による液状化を防ぐ
地盤の研究があります。
地震時に起きる液状化現象は、建物や住宅の沈下や傾斜、水道、電力、ガスといったインフラの寸断という大きな被害をもたらします。理工学部 建築・都市環境学系の地盤防災・環境工学研究室では、地下水位をコントロールすることで液状化を防ぐ研究を行っています。1995年の阪神・淡路大震災を受けた神戸の人工島を対象として、地下水位低下工法の有効性について数値シミュレーションなどを使って検証しています。
この研究ができるのは・・・
理工学部 建築・都市環境学系
地盤防災・環境工学研究室
石川 敬祐准教授

水素は地球温暖化対策に
有効ですか?

クリーンエネルギーとして注目の
水素の貯蔵・取り出しの研究をしています。
地球温暖化対策に有効なエネルギーとして注目される水素。燃えやすいその特性から、貯蔵や取り出しを、安全に効率良く行う必要があります。工学部 電気電子工学科 パワーエレクトロニクス研究室の南雲麟太郎さんが研究しているのは、水素を安全に貯蔵するためにトルエンと結合させたメチルシクロヘキサン(MCH)から、効率良く水素を取り出す方法。家庭にあるIH調理器の技術を応用した「脱水素装置」の開発を行っています。大きな電力をコントロールするパワーエレクトロニクスの技術で、地球温暖化対策にアプローチしています。
この研究ができるのは・・・
工学部 電気電子工学科
パワーエレクトロニクス研究室
佐藤 大記准教授

赤ちゃんの健康を守る
技術はありますか?

乳幼児の睡眠時無呼吸症候群を
検出できる装置を開発しています。
理工学部 電子情報工学系 先進生体医工学研究室の田島碧斗さんは、「機械学習を用いた乳幼児睡眠時無呼吸に伴う体調変化解析システム」を研究テーマとしています。睡眠時無呼吸症候群は、乳幼児の成長や発達に深刻な影響を及ぼすことが報告されていますが、検出が難しく、専門的な装置が求められています。田島さんは、人の動きや姿勢をリアルタイムで認識できる深度センサで計測した、保育園児の呼吸動態データを機械学習で解析して、装置の開発を進めています。
この研究ができるのは・・・
理工学部 電子情報工学系※
先進生体医工学研究室
荒船 龍彦教授
※2026年4月からの新名称

ロボットで農業の生産性を
上げることができますか?

雑草を見つけて刈り取る
自律ロボットを研究しています。
農業の効率化のために欠かせないことの一つが雑草の除去です。未来科学部 ロボット・メカトロニクス学科 ソフトメカニクス研究室の柿本隼希さんは、深層学習で雑草を見分けて検出し除去できる自律走行ロボットを開発しています。知能機械システム研究室と一緒に、それぞれの得意分野を統合し、企業との産学連携で取り組んできました。2024年からは国土交通省関東地方整備局からの受託研究にも取り組み、ロボット設計やプログラムの開発を行っています。
この研究ができるのは・・・
未来科学部 ロボット・メカトロニクス学科
ソフトメカニクス研究室
釜道 紀浩教授

微生物から医薬品を
開発できますか?

微生物を用いて医薬品を
生産する研究をしています。
東京電機大学では医薬品の研究も盛んです。理工学部 生命科学系 合成生物学研究室の中田琴子さんは、微生物に人工代謝経路を導入して、植物由来の医薬品原料を生産する技術の開発に取り組んでいます。医薬品には植物から抽出して生産するものも数多くありますが、気候変動の影響を受けやすく、栽培期間が数年かかることも多いという弱点を抱えています。中田さんが取り組んでいるのは、微生物を用いた生産に切り替えることで、この問題を解決すること。卒業研究では酵素の改変に取り組み、生産量を向上させることに成功。国内の複数の学会で発表しています。
この研究ができるのは・・・
理工学部 生命科学系
合成生物学研究室
高橋 俊介准教授