• 人間開発学部 健康体育学科 2024年卒
  • 東京都中央区立有馬小学校 教諭

“考える力”を実践的に学んだ学生時代。
「本当の先生」になって、
子どもたちと嬉しい再会を果たす。

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“考える力”を実践的に学んだ学生時代。「本当の先生」になって、子どもたちと嬉しい再会を果たす。

PROFILE

高津 満帆さん Maho Takatsu

人間開発学部 |健康体育学科|2024年卒|東京都中央区立有馬小学校 教諭

※本ページの情報は、すべて取材時のものです。

Q.1 現在のお仕事内容を教えてください。

勤務先の中央区立有馬小学校は、学生時代に受講した東京教師養成塾の実習先でもありました。そして2024年春、この小学校に新規採用教員として着任。着任式で「あなたたちの担任を受け持つ高津先生です」と紹介された時の2年生児童の嬉しそうな表情は、今でも忘れられません。

実はその子どもたちが1年生だった前年度、私は養成塾の実習生として、子どもたちを担当していました。養成塾が終わってからも同校で教育ボランティアを続け、大学を卒業する3月には「私はこれから本当の先生になるんだよ」とだけ伝えて(もちろん、着任先はヒミツのまま)、一度お別れをしていました。皆が寂しがってくれた涙の別れから一転、今度は4月に「本当の先生」として、子どもたちと再会を果たすことができたのです。

小学校教諭は、子どもたちの成長に6年間寄り添える仕事です。授業や給食、掃除、行事など、たくさんの時間をともに過ごすなかで、「できた!」「わかった!」という目の輝きや、苦手を乗り越えた時の満面の笑みなど、一人ひとりの成長をすぐそばで見守ることができます。私が最初に受け持った子どもたちは今年3年生になり、お兄さん、お姉さんぶりを見るにつけ、その成長を感じます。この子たちが卒業を迎える日を想像しただけで、今から胸がいっぱいになりますね。

Q.2 人間開発学部 健康体育学科への進学を決めた理由を教えてください。

運動も好きだし、ピアノも弾けるし、勉強も嫌いではないし……。そんな私は自然と、子どもの頃から将来は先生になりたいと考えるようになりました。テニスに打ち込んでいた高校時代は、スポーツの教職系の大学で進学先を検討し、特に國學院大學の健康体育学科は、中高の保健体育の教諭免許状だけでなく、小学校の教諭免許状も取れる点に魅力を感じました。

入学後はスポーツの理論や指導法について学ぶなかで、子どもの成長に関わる教育への関心が高まり小学校教諭を志しました。最終的に小学校教諭の道に進みましたが、入学当初から一つに絞りきるのではなく、中高の保健体育教諭と小学校教諭の二つの選択肢があったことで、将来の可能性を、時間をかけて考えながら広げることができたのだと思います。

Q.3 どのような学生生活を送りましたか?

健康体育学科では、大矢隆二教授(専門:体育科教育学)のゼミで体育の知識や指導法を専門的に学ぶとともに、模擬授業や実習を通して“教える力”を実践的に身に付け、現場で活きる引き出しを増やすことができました。

小学校教諭となった今は、体育の授業だけでなく、休み時間に子どもたちと一緒に体を動かす機会も多くあります。例えば、マット運動遊びや跳び箱運動遊びなどが苦手な子であっても、遊びで体を動かしているんだよという雰囲気をつくることで、苦手意識が「先生の授業は楽しい!」と、前向きな姿勢へと変わり、体を動かすきっかけづくりができている点は、学生時代の学びが活かせているのかもしれません。

また、初等教育学科の杉田洋教授(専門:特別活動)など、教育業界で著名な教授陣から学んでいたことの本当の価値を、卒業後の今改めて実感しています。在学中はそれほどまでに名のある教授陣から学んでいるとはつゆ知らず、今は現場の先生方から「大学時代にあの先生から学んだの!? いいなあ」と言われることも。國學院大學にはそんな充実した学びの環境があるんですよね。

Q.4 國學院大學のキャリアサポートをどのように利用しましたか?

3年次秋から、東京都主催の東京教師養成塾プログラムに参加するにあたっては、学内のたまプラーザ事務課や教育実践総合センターの教職員の方々からきめ細かなサポートを受けました。壁にぶつかり、先生になることへの迷いが生じた時期もありましたが、その都度、教職員の方々が親身に寄り添い相談にのってくれたおかげで、最後まで目標を見失うことなくプログラムを修了し、教職の夢を叶えることができました。人間開発学部だけでも多くの学生が学んでいるにもかかわらず、教職員の皆さんが学生一人ひとりの状況をしっかりと把握し、気にかけてくれる環境は、とてもありがたかったです。

Q.5 これからの目標や夢を教えてください。

実習生だった頃は授業を45分間進めることに必死で、全体を見る余裕がなかったことを考えると、今は子どもたち一人ひとりのつまずきや特性にしっかりと目を配りながら授業ができるようになり、自身の成長を感じています。

一方で先輩教員にアドバイスをもらいながら、手探りをしている授業もあります。例えば生活科の授業は、明確な正解やゴールが分かりにくい授業の一つ。しかし、ミニトマトの栽培と観察では、自分で育てたトマトだからと、苦手なトマトを頑張って食べる児童の姿などを目にすると、その子の成長に胸をつかれる思いがします。まずは低学年で丁寧に指導する経験を積み、子どもたちと一緒に過ごすなかで、子どもたちとの関わりが誰よりも多い教員になることが目標です。

Message for You 受験生へメッセージ

健康体育学科も初等教育学科も、國學院大學には教職を目指すための充実した環境が揃っています。健康体育学科では、球技場やテニスコート、弓道場などのほか、パラスポーツで人気が高まる「ボッチャ」ができる設備も。ここでの経験が、今の小学校でのボッチャの指導にも活かされています。また、初等教育学科では、ピアノレッスン室や図画工作室、理科実習室などを完備していて、卒業してから「もっと活用しておけばよかったなあ」と、後悔するほど。教職は、子どもたちの成長の瞬間に立ち会える、たくさんの喜びにあふれる仕事です。受験勉強中は迷いや不安もあると思いますが、その経験が将来、子どもたちに寄り添う力の源になります。夢を信じて、今できる一歩を大切に!あなたの挑戦を応援しています。

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