教授紹介
立正大学大学院
心理学研究科
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心理学研究科
【インタビュー】人気教員は社会人をどのように指導しているのか?
専門分野:カルト宗教のマインドコントロール、詐欺・悪徳商法の心理学研究にしだ きみあき西田 公昭教授
立正大学大学院
心理学研究科
QOL向上のために人々は何をしていて自分は何をするか、誠実に語り合いたい
- 担当科目
- 集団心理学特論 集団心理学特殊研究 集団心理学研究演習 集団心理学演習
- 経歴
- 関西大学大学院社会学研究科博士後期課程単位取得。論文博士(社会学)スタンフォード大学客員研究員などを経て、2011年より現職。国連安保理テロ対策研究パートナー。日本脱カルト協会代表理事。マインドコントロール研究の第一人者として、オウム真理教事件や統一教会、尼崎連続変死事件など多数の裁判で、鑑定人および法廷証人として召喚される。
- 著作物・論文
- 著書『なぜ、人は操られ支配されるのか』さくら舎(2019年)、『マインド・コントロールとは何か』紀伊国屋書店(1995年)、『だましの手口:知らないと損する心の法則』PHP研究所(2009年) 他。論文「"カルト"問題に直面した家族の心理的プロセスの研究:曖昧な喪失に対する家族の反応」応用心理学研究4(1),1-14頁 (2019年) 他
- これまでどのような学生を指導してこられたのですか?
- 社会心理学の中でも、特に実際に社会で起きている事象を心理学を使って解明すること、理解していくことに関心を抱く学生さんを指導してきました。
特に、対人関係や人間の集団の中で起こる、不可解な事象に強い関心や興味を持つ学生がメインですね。具体的には、悪徳商法対策、過激化した集団に属して規範の逸脱に向かう心理をテーマにしている学生さんなどがいました。そのような、誰もがもしかしたら出会うかもしれない社会の事象の中に置かれた、人間の心理を解明する研究をしている学生さんを指導しています。■これまで指導した社会人学生の研究テーマ内部告発行動における意思決定過程の研究/反社会性の議論ある団体に傾倒する母親の心理過程
- ゼミや研究室ではどのような教育をされていますか?
- 1つ目は、実際に社会で起きている事件や事象に広く興味、関心を持ってもらえるように指導しています。心理学は確かに大学で学ぶものです。しかし、大学の研究室にだけ閉じこもって心理学の研究をしていても視野は広がりません。広く社会に目を向けていくことが大事です。
2つ目は、現場と学問の行き来が重要だと指導しております。どちらかに偏ることなく、現実の対人関係や社会と、自らが研究するテーマとを常に照らし合わせながら、行き来しなければなりません。こうすることによって、心理学は血の通った学問になります。現場だけに目を向けて、よって立つ学問的な基盤をおろそかにしてしまうと、研究は科学的ではありません。また、その逆で、学問だけに目を向け、生き生きとした現実感を失ってしまうのも問題です。特に、私は社会で「いま」起きている現象を主なテーマとして研究をしています。私たちは社会から離れては生きていけませんし、学問も同じです。学問も生きているのです。社会のリアルな感覚を大事にしていくように、学生さんを指導しています。
学びの現場は大学の中だけでなく、外にもあります。「私たちが生きている場」である社会のさまざまな現象を科学的に分析・検証するスキルを教育の中で伝え、自らの技法として定着させることによって、社会の事象を分析するようにしています。
- どんな経験や関心を持つ学生に進学してほしいですか?
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やはり、自分が身を置いている現実の社会、生きている現場に深くコミットながら、心理学を含めたいろいろな学問によって、自らの知性を磨いていく学生さんです。その上で、社会の不可解を心理学によって解明するんだ、という熱意を抱く学生さんにぜひ進学してもらいたいですね。
心理学という学問は机上の空論ではなく、社会からの「人間って何だろう?」「人間とはこうあるべきではないか」といった疑問やニーズによって成り立っています。そういった社会のニーズに応えることが重要であると考える学生さんに、社会心理学的な研究手法、考え方、プロセスをしっかり学んでもらい、科学的に社会と向き合い、関わってほしいと考えています。
ぜひ一緒に心理学を学びましょう!
【立正大学大学院心理学研究科】の教員一覧
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八木 善彦教授●担当科目:消費者心理学演習I・II・III・IV、消費者心理学特論
専攻領域は、消費者心理学およびその関連領域。研究テーマは、実験消費者心理学、認知心理学。
問合せ先 | 03-3492-6649(入試センター大学院入試係)ホームページはこちら |
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