法科大学院入試ガイド2025年度版
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開放型・既修一般入試も視野に入れておこう教育方針や教育内容、奨学金も十分チェック【法曹コース志望者・在籍者のための】 進学先の選び方現在、学部の法曹コースに在籍している大学生、あるいは法曹コースを選択予定の学部1年生にとっても法科大学院選びは重要なテーマ。自校や連携協定校以外にも選択肢はあるからだ。選択のポイントを解説しよう。者の合格率は前述のように59・5%。修了者と比べれば確かに下回る数字ではあるものの、そこまで大きな差はないともいえる。こうした傾向を踏まえ、法曹コースからの入学者が増えることも加味して考えると、在学中受験にチャレンジする層はさらに増えていく可能性が高いといえそうだ。同時に、それは法科大学院でのスケジュールが一層過密になることを意味する。在学中受験を目指す場合、大学院の単位を修得するための勉強と同時に、司法試験対策も急ピッチで進めなければならない。そこに、インターンシップなど就職のための準備も重なってくることになる。そのため、在学中受験を目指す層にとっては、法科大学院進       学前からの計画的な取り組みが今後はさらに重要になってくる。早期合格を目指してパンクしてしまっては元も子もないので、十分なリサーチを心がけよう。まずは、学部の法曹コース志望者・在籍者にはどのような選択肢があるのかをあらためて確認しておこう。考えられる法科大学院への進学ルートは左の4通り。3年で早期卒業して自校または連携協定を結んでいる他大学の法科大学院に5年一貫型教育選抜で進学する①が、「早期卒業」「無試験」「一貫型教育」という法曹コースのメリットを最大限に生かせる選択肢であり、これをメインに考えている人が多いはずだ。ただし、②の開放型選抜を実施している法科大学院を選択肢に入れれば、法律科目の試験は課されるものの、早期卒業というメリットは生かしつつ、自分に合った法科大学院を選ぶ余地がグッと広がる。また、法曹コース修了者は、では、選択肢を広げて考えた場合、法科大学院選びのポイントになるのはどんなことだろうか。大前提となるのは自分が司法試験に合格し、卒業後、希望する分野の法曹として活躍すること。そのためには、本誌特集記事P6〜11で取り上げたポイントの中でも、教育方針(ポイント1)、教育内容(ポイント2、6)、教育支援体制(ポイント3、9)、校風(ポイント4、5)、修了後の就職(ポイント10)を特にしっかりとチェック。自校の法科大学院の情報だけでなく、他大学の情報も丁寧に調べよう。そのうえで確認しておきたいのが、特別選抜枠に設けられた給付金や奨学金。各大学院で独自の取り組みをしているので、個別にチェックしていこう。63・1%に対して、在学中受験受験者数合格者数合格率(合格者数/受験者数)合格者の平均年齢合格者の司法試験受験回数合格者の既修・未修別3928人1781人45.3%26.6歳1回目1584人2回目3回目4回目5回目既修者法学部既修者非法学部未修者法学部未修者非法学部123人35人24人15人631人30人34人25人●【表3】2023年司法試験DATA出所:法務省発表のデータより作成 にも選択肢がある 入れた選択を

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