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会計・税理士ガイド会計大学院・税理士の科目免除が受けられる大学院の基本情報/めざせる資格/学費と奨学金/提出書類/受験までのダンドリ/試験攻略法

公認会計士をはじめとする会計のエキスパートを育成する会計大学院、税理士試験の科目免除が可能な法学、経済学、経営学・商学系の研究科。これらの大学院ではどのような教育が行われているのかを解説!受験までの準備や試験攻略法などもアドバイスします。

会計大学院/税理士の科目免除が受けられる大学院とは

会計大学院とは

先端の国際会計や管理会計、監査業務に関して実務に即した知識・スキルを習得できる専門職大学院。会計と密接な関係にあるファイナンスの実務教育に力を入れている会計大学院もあります。公認会計士や税理士、企業の会計担当者、コンサルタントなどの育成をめざしており、会計分野でのスキルアップ、キャリアアップをめざす社会人や会計専門職をめざす学部卒生などが学んでいます。

所定の科目の単位を修得して修了すると、公認会計士試験短答式試験の「財務会計論」「管理会計論」「監査論」が3科目免除になるのも大きな特色の一つです。

最近は、働きながら学ぶ社会人を受け入れるため、夜間開講の会計大学院も増えてきています。

税理士試験の科目免除が受けられる大学院とは

税理士試験は科目合格制を採用しており、税法に関する3科目、会計学に関する2科目に合格することで最終合格となります。試験のみで合格をめざす場合は1科目ずつ合格を積み重ねていくことになりますが、一部の科目は一定の条件を満たして法学、経済学、経営学・商学の大学院を修了することで免除となる制度があるため、科目免除が可能な大学院に進学する税理士志望者は少なくありません。

大学院修了で免除されるのは最大で税法2科目、会計学1科目。つまり、税法1科目、会計学1科目は試験で合格する必要がありますが、試験合格は科目免除を受ける前でも後でも構いません。そして、ここが重要な点ですが、免除を受けるためには、必要な単位を修得したうえで、修士論文が国税審議会の審査で認定される必要があります。この論文の内容に関しては、税法、会計学それぞれに税理士法で定められているので、大学院での論文指導が科目免除の成否を左右することになります。

免除される科目と修士論文の内容との関係ですが、税法関連の論文であれば税法2科目が、会計学関連の論文であれば会計学1科目が免除となります。そのため、科目免除を目的とする人は、税法2科目免除が可能な研究科に進学するケースが多いようです。なお、一部には、3年間で2つの修士号が取得できるコースを設け、3科目免除をめざすことができる大学院もあります。

めざせる資格は?

公認会計士

企業および各種法人の監査証明業務を独占的に行うことができる、財務の専門家を認定する国家資格。企業・法人が公表する経理書類などの内容が適切かどうか、第三者の立場に立って監査・証明します。証券市場での不正を監視、財務に関する調査、立案、会計指導、経営コンサルティング業務など、その仕事は多様。監査法人をはじめ、コンサルティング会社や一般企業で活躍。独立開業もできる資格です。

試験は、短答式試験が「財務会計論」「管理会計論」「監査論」「企業法」の4科目、論文式試験は必須科目が「会計学(財務会計論・管理会計論)」「監査論」「企業法」「租税法」の4科目、選択科目が「経営学」「経済学」「民法」「統計学」のうち1科目となっています。

税理士

税務代理、税務書類の作成、税務相談を独占業務とする税務の専門家を認定する資格。最近では税務・会計・経営にかかわるコンサルティングを主業務とする税理士も増えています。税理士法人や一般企業経理部門で活躍できるほか、独立開業する税理士も多数。

科目合格制を採用しており、会計学2科目、税法3科目の計5科目に合格できれば資格取得ができます。毎年1〜2科目ずつの合格をめざす長期プランでの受験に向いているため、社会人のチャレンジが目立つ資格です。

会計大学院/税理士の科目免除が受けられる大学院の学費と奨学金

会計大学院/税理士科目免除が受けられる大学院の学費

国立の大学院は、入学金28万2000円、授業料53万5800円としているケースが多いです。公立は国立に準じる額か、多少安い程度が相場。私立は大学院によって金額が大きく異なります。入学金は20〜30万円が相場ですが、なかには数万円台というところも。授業料は年額50〜150万円あたりが多いです。そのほか。数万円〜10万円台程度の施設費などが別途必要となります。

会計大学院/税理士科目免除が受けられる大学院の奨学金

日本学生支援機構の奨学金が利用できるほか、大学が独自に給付型奨学金を設けているケースも多いです。入学試験の成績優秀者を対象に授業料の全額または半額を給付する大学院も。募集人数は数名〜十数名が一般的です。このほか、地方自治体や民間団体が設けている奨学金もあるので、幅広く情報収集することをお勧めします。

会計大学院/税理士の科目免除が受けられる大学院 受験までのダンドリ

大学院入試では、志望校の入試科目によって必要な準備期間は大きく異なります。そのため、志望校に関する情報収集はできるだけ早めにしておくのがベター。入試は早いところでは7月頃にスタートしますが、時期は大学院によってまちまち。秋と年明け1〜2月頃にピークがありますが、複数回入試を実施する大学院では3月にも入試を行うところがあります。

そのうえで、受験する入試方式(社会人入試か一般入試か)を決め、入試科目を調べます。英語や専門科目試験が課される場合は、遅くとも入試の半年程度前には入試対策を始めておきたいところ。ただし、これはあくまで学部レベルの基礎があることが前提なので、自信がない場合は、さらに早めの準備が必要になります。

大学院によっては、入試が書類選考と面接のみという場合もあります。この場合はそれほど準備期間を必要とはしません。直前からの対策でも十分合格を狙えます。ただし、研究計画書の提出が必要な場合は、入試の3カ月程度前には対策に取り組むようにしましょう。

入試日の1カ月程度前から出願受付が始まるので、それまでには書類を揃えておき、期間中の早めの段階に出願。いよいよ受験となります。

秋入試で不合格でも、まだチャンスはあります。同じ大学院に再度チャレンジするか、第二志望に切り替えるかを判断し、弱点の補強に取り組むなどして目標とする入試に備えましょう。

会計大学院/税理士の科目免除が受けられる大学院 受験出願の際の主な提出書類

研究計画書

大学院で研究したいテーマ、研究の目的、進め方、スケジュールなどをまとめた書類。研究系の大学院ではほぼ必須ですが、専門職大学院では求められないことが多いです。

志望理由書、エッセイ

それまでの職業経験(社会人の場合)、会計専門職を志す理由、その大学院を志望する理由などをまとめた書類。専門職大学院などで提出を求められます。書式は大学院によって異なり、自由に記述するタイプもあれば、質問に答える形式も。文字数は「1200字程度」「1500字程度」「2000字以内」といったパターンが一般的です。

大学卒業(見込)証明書、成績証明書

いずれも出身大学で発行してもらいます。書類の作成・発行に数日を要する場合もあるので早めに手配しておくことが大切です。

志願票、履歴書、職務経歴書、推薦書、健康診断書など

そのほかの主な提出書類は、志願票、履歴書、職務経歴書(社会人の場合)、健康診断書などです。志願票以外は、大学院によって提出の必要があるものもないものもあるので、事前にチェックしておきましょう。

会計大学院/税理士の科目免除が受けられる大学院 受験攻略法

会計大学院は「書類選考+面接」「書類選考+小論文+面接」というタイプが多いですが、専門科目が課される場合も。研究系大学院の一般入試は「書類選考+専門科目+英語+面接」というタイプがスタンダード。研究系でも、社会人入試なら専門科目や英語が課されない場合があります。

研究計画書の攻略法

税理士の科目免除を目標としている場合、それが可能なテーマを取り上げる必要があります。また、法学、経済学、経営学・商学のうち、どの系統の研究科をめざすかによっても研究のアプローチは変わってきます。自分一人で判断が難しい場合は、予備校などで指導を受けるといいでしょう。いずれにしても、専門書を読み、先行研究を分析して、独自の研究計画をまとめることが求められます。合格した研究計画書例なども参考にして書き、繰り返し添削指導を受けてブラッシュアップしていきましょう。

志望理由書、エッセイの攻略法

志望動機、仕事経験から感じたこと、研究したい課題などを記載するという点では、志望理由書もエッセイも基本的に大きな違いはありません。ともに、学習・研究への意欲、大学院での研究に必要な経験と能力の有無、文章構成力などが問われているので、その点を意識して、抽象的・理念的になりすぎないようまとめることが必要となります。

専門科目の攻略法

法学や経済学は非常に試験範囲が幅広いですが、大学院ごとに出題範囲に一定の傾向があるので、過去問を研究し、効率よく対策をすることが必須です。なお、経営学・商学の専門科目は、税理士試験の簿記論、財務諸表論の勉強が役立ちます。

英語試験の攻略法

大学院によって傾向の違いはありますが、該当する分野に関連する英文を読み、全文和訳や下線部和訳、要約などをするタイプの出題が主流です。とにかく専門用語の英語をしっかりとインプットし、正確に訳せるようにしておくことがポイントです。

面接試験の攻略法

研究計画書や志望理由書に基づいて質問されるので、提出書類の内容はしっかり頭に入れておくことが大切。もちろん、書類に書いていないことも聞かれるので、自分の職業経験や今後のキャリアの展望などに関しては考えをまとめておくようにしましょう。