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公共政策系ガイド公共政策大学院の基本情報/選び方/学費と奨学金/提出書類/受験までのダンドリ/試験攻略法

国際社会や国、地域が抱えるさまざまな問題に取り組むための政策立案能力や課題解決力を養う公共政策大学院。公務員などの社会人も多数学んでいるこれらの大学院では、どのような教育が行われているのか、どのように自分に合った大学院を選べばいいのかなどを解説。試験攻略法についてもアドバイスします!

公共政策大学院とは

近年、国際レベルから地域レベルまで、社会が抱える問題は多様化・複雑化が進行。それにともない、政府・自治体、公共機関、国際機関、NPO/NGO、商社・コンサルティング会社・マスコミをはじめとする民間企業、シンクタンクなどで社会課題に取り組む人材に高度で幅広い専門性が求められるようになっています。

こうした社会的要請に応え、2000年代中頃から主要大学が相次いで公共政策大学院を新設。グローバルガバナンス、ローカルガバナンスに関して法学・政治学・経済学などの枠を超えた分野横断的かつ実践的な教育を提供しています。既存の政治学、法学研究科でも、同様の専攻が多数開設されており、まちづくり、地域再生などに特化した教育に取り組む大学院も増加。PPP(公民連携)やサステイナビリティなどテーマを絞り込んだ専攻も登場しており、学びの選択肢は広がっています。

また、事例研究やワークショップなどの実践的な教育手法もこの分野の大学院の特色の一つ。さらに、グローバルに通用する実務能力を養うため、英語による授業や留学プログラムを設けている大学院も。

これらの大学院では、公務員や政治家、NPO/NGOのメンバー、さらにコンサルタントや一般企業のビジネスパーソンなどがスキルアップのために学んでいるほか、これらの職種をめざす学部卒生などが数多く学んでいます。

公共政策大学院の選び方

公共政策大学院のなかにはグローバルに通用する能力の育成に重点を置き、英語による授業や留学プログラムを設けている大学院もあれば、地域政策やまちづくりに特化している大学院もあります。そのため、自分の学びたいテーマを明確にしたうえで、目的に合ったカリキュラムの大学院・コースを選ぶことが第一のポイント。さらに、現役の公務員や政治家、ビジネスパーソンなど社会人が多数を占める大学院がある一方で、公務員志望の学部卒生が中心の大学院もあるので、学生層もチェックが必要です。

働きながら学びたい社会人は夜間開講やサテライトキャンパスの有無も調べたうえで、自分に合った大学院を選びましょう。

公共政策大学院の学費と奨学金

公共政策大学院の学費

国立の大学院は、入学金28万2000円、授業料53万5800円としているケースが多いです。公立は国立に準じる額か、多少安い程度が相場。私立は大学院によって金額が大きく異なります。入学金は20〜30万円が相場ですが、なかには数万円台というところも。授業料は年額50〜150万円あたりが多いです。そのほか、数万円〜10万円台程度の施設費などが別途必要となります。

公共政策大学院の奨学金

日本学生支援機構の奨学金が利用できるほか、大学が独自に給付型奨学金を設けているケースも多いです。入学試験の成績優秀者を対象に授業料の全額または半額を給付する大学院も。募集人数は数名〜十数名が一般的です。このほか、地方自治体や民間団体が設けている奨学金もあるので、幅広く情報収集することをお勧めします。

公共政策大学院受験までのダンドリ

大学院入試では、志望校の入試科目によって必要な準備期間は大きく異なります。そのため、志望校に関する情報収集はできるだけ早めにしておくのがベター。入試は早いところでは7月頃にスタートしますが、時期は大学院によってまちまち。秋と年明け1〜2月頃にピークがありますが、複数回入試を実施する大学院では3月にも入試を行うところがあります。

そのうえで、受験する入試方式(社会人入試か一般入試か)を決め、入試科目を調べます。英語や専門科目試験が課される場合は、遅くとも入試の半年程度前には入試対策を始めておきたいところ。ただし、これはあくまで学部レベルの基礎があることが前提なので、自信がない場合は、さらに早めの準備が必要になります。

大学院によっては、入試が書類選考と面接のみという場合もあります。この場合はそれほど準備期間を必要とはしません。直前からの対策でも十分合格を狙えます。ただし、研究計画書の提出が必要な場合は、入試の3カ月程度前には対策に取り組むようにしましょう。

入試日の1カ月程度前から出願受付が始まるので、それまでには書類を揃えておき、期間中の早めの段階に出願。いよいよ受験となります。

秋入試で不合格でも、まだチャンスはあります。同じ大学院に再度チャレンジするか、第二志望に切り替えるかを判断し、弱点の補強に取り組むなどして目標とする入試に備えましょう。

公共政策大学院受験出願の際の主な提出書類

研究計画書

大学院で研究したいテーマ、研究の目的、進め方、スケジュールなどをまとめた書類。研究系の大学院ではほぼ必須ですが、専門職大学院では求められないことが多いです。

志望理由書、エッセイ

それまでの職業経験(社会人の場合)、その大学院を志望する理由などをまとめた書類。専門職大学院などで提出を求められます。書式は大学院によって異なり、自由に記述するタイプもあれば、質問に答える形式も。文字数は「1200字程度」「1500字程度」「2000字以内」といったパターンが一般的です。

大学卒業(見込)証明書、成績証明書

いずれも出身大学で発行してもらいます。書類の作成・発行に数日を要する場合もあるので早めに手配しておくことが大切です。

TOEFL(R)テストなど語学検定のスコア

この分野では、英語の試験の代わりにTOEFL(R)テスト、IELTSなどのスコア提出を求める大学院が少なくありません。早めに複数回受験してスコアアップを図っておきましょう。

志願票、履歴書、職務経歴書、推薦書、健康診断書など

そのほかの主な提出書類は、志願票、履歴書、職務経歴書(社会人の場合)、健康診断書などです。志願票以外は、大学院によって提出の必要があるものもないものもあるので、事前にチェックしておきましょう。

公共政策大学院受験の試験攻略法

公共政策大学院の入試科目は大学院によって大きく異なります。「書類選考+専門科目+英語+面接」というタイプの入試もあれば、「書類選考+面接」「書類選考+小論文+面接」というタイプの入試も。英語による授業がある大学院やグローバルガバナンスを学ぶ大学院では、英語の試験が課されるか、TOEFL(R)テストなどのスコア提出を求められることが多いです。また、社会人入試であっても、政治学、経済学、法学などの専門科目が課される大学院もあります。

研究計画書の攻略法

研究計画書は、提出が求められる場合には、合否に大きく影響する書類です。

合格に近付く研究計画書を作成するポイントは、先行研究を踏まえたうえで、実際に研究したいテーマやコンセプトを明確にすること。業務に関連して進学をめざすのであれば、実務経験と関連のある研究テーマを設定するといいでしょう。

まずは、興味のあるテーマに関して先行研究の文献をリサーチするところから対策を始める必要があります。ただし、学術系の論文などを書き慣れていない人の場合、適切な文献探しから苦労することも多いので、早い段階から予備校などで指導を受けたほうがベター。構成のポイントなども指導してもらえます。合格した研究計画書の例などを参考にしつつ、繰り返し添削指導を受けてブラッシュアップしていきましょう。

専門科目試験の攻略法

政治学、経済学、法学からどれか一つの分野を選択するタイプの試験が目立ちます、大学院ごとに出題範囲に一定の傾向があるので、過去問を研究し、効率よく対策をすることが必須です。

英語試験の攻略法

大学院によって傾向の違いはありますが、該当する分野に関連する英文を読み、全文和訳や下線部和訳、要約などをするタイプの出題が主流です。とにかく専門用語の英語をしっかりとインプットし、正確に訳せるようにしておくことがポイントです。

志望理由書、エッセイの攻略法

志望動機、仕事経験から感じたこと、研究したい課題などを記載するという点では、志望理由書もエッセイも基本的に大きな違いはありません。ともに、学習・研究への意欲、大学院での研究に必要な経験と能力の有無、文章構成力などが問われているので、その点を意識して、抽象的・理念的になりすぎないようまとめることが必要となります。

面接試験の攻略法

研究計画書や志望理由書に基づいて質問されるので、提出書類の内容はしっかり頭に入れておくことが大切。もちろん、書類に書いていないことも聞かれるので、自分の職業経験や今後のキャリアの展望などに関しては考えをまとめておくようにしましょう。また、面接で政治学、法学、経済学などの専門知識を問う口頭試問を行う大学院もあるので、志望校の面接の内容はしっかり把握しておきましょう。