カレッジマネジメント209号
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59リクルート カレッジマネジメント209 / Mar. - Apr. 2018域のニーズに応じて企画されている。各プロジェクトは「アグリビジネス分野におけるブランド化の実現」といった達成目標とともに、「地域創生の軸となるビジネスへ挑む力と創造性を集めた集い力を学ぶ」といった学びのテーマを掲げることで、参加学生がどのような実践力を身につけるかを明確化している。「チャレンジプロジェクト」は、複数の学部・学科に横断する50人以上(湘南以外のキャンパスは30人以上。「ユニークプロジェクト」は10人以上)が必要なので、メンバー集めからPBLがスタートするのも特徴だ。東海大学の規模感(学生数)ならではと言えるかもしれない。チャレンジセンターは、採択までのプロセス、活動の環境整備、コーディネーターへの研修会(SD)の実施といったプロジェクト活動の支援を行う。同時に、プロジェクト活動の「実践」に「理論」を連動させる狙いで、アクティブラーニングの手法を取り入れた「チャレンジセンター科目(社会的実践力科目、ジャーナリズム実践教育科目)」を開講している。2016年度実績では、全国のキャンパスで44件のプロジェクトに1865人が参加し、「社会的実践力科目」を4630人が履修した。相当な数ではあるが、プロジェクト活動の参加率は6.5%、社会的実践力科目でも約16%にすぎない。そこで次の段階として、これらの取り組みを全学的なものにしていくのTo-CollaboプログラムでPA型教育を推進チャレンジセンターの取り組みを包括する形で進んできたCOC事業は2017年度で終了するが、地域連携を前提とした授業改革は継続していく。一例として、2018年度のカリキュラム改定では、チャレンジセンター科目のエッセンスを反映する形の発展教養科目「シティズンシップ」「ボランティア」「地域理解」「国際理解」(通称トコラボ4科目)が全学必修となる。チャレンジセンターにせよTo-Collaboプログラムにせよ、大規模大学での実施には困難が伴う取り組みだ。それでも改革が進んでいる背景には、教職員の協力的な風土があると言う。「東海大学の傾向として、こういう取り組みに関心を払って頂ける先生が他の大規模大学に比べ多くいらっしゃるということじゃないかと思います」(山田学長)。その風土の源泉全学的取り組みの基盤となる独自のFD活動が、「To-Collabo(Tokai university Community linking laboratory)(トコラボ)プログラム」だ。「本学は首都圏の大学だと言われがちですが、定員の2割を地方におく、地方の大学でもあります」という全国展開の強みを生かし、「全国連動型地域連携活動」として2013年度に文部科学省「地(知)の拠点整備事業(COC事業)」に採択されたのが、To-Collaboプログラムだ。この事業の下、「パブリック・アチーブメント(Public Achievement: PA)型教育」を取り入れた全学的なカリキュラム改革と組織改革が進められている。PA型教育は、米国ミネソタ州を中心に1990年から実践されている教育活動であり、山田学長は「象牙の塔にこもらないで、世の中と関わりを持つことによって、市民性、社会性を高めていくこと」と説明する。教育方法としてはアクティブラーニングを導入し、各学部各学科の専門教育に様々な形で展開されてきた。東海大学PA(Public Achievement)型教育の位置づけ社会の構成員であることを自覚し、社会と係わろうとする自発的な意識を高め、公共に資する判断と行動が必要なことを認識し、社会の持続的な発展に取り組もうとする人材の輩出=「全人的な教育」東海大学が育成する4つの力=「社会的実践力」自ら考える力学部学科・センター等の教育区分Ⅴ(現代教養C)自己学修科目(社会的実践力副専攻)区分Ⅳ(各学部学科)専門教育区分Ⅱ(現代教養C)発展教養科目(4科目)個々学生による活動プロジェクト活動クラブ・サークル活動インターンシップ 等学生生活における学び東海大学PA型教育集い力挑み力成し遂げ力シティズンシップの体得グローバル志向地域志向

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