カレッジマネジメント233号
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77リクルート カレッジマネジメント233 │ Jul. - Sep. 2022任准教授としてCOC+に携わっていたこともあり、COC+Rでは山梨県立大学の教授となった杉山氏が推進し、山梨県立大学が幹事校として申請することになった。実はその数カ月前の2020年3月に、全国初の大学等連携推進法人として山梨大学と山梨県立大学による「大学アライアンスやまなし」が発足していたことも追い風になった。文部科学省のCOC+Rの推進体制について質問が出たが、「山梨大学の副学長が『大学アライアンスやまなしの取り組みを通じて、山梨大学が全面的に協力して実施していくので十分な体制となっている』と言ってくださった。それで審査員の方々も納得されたようです」(杉山氏)。PENTASは5つの柱となるプログラムから成り立っている。さらに横軸として学部等開講科目、VUCA科目、技能科目、実践科目があり、各科目で決められた単位を取得すると修了証が授与される。各プログラムには観光、地域づくり、ビジネス構想力、多文化共生といった山梨県の課題に対応するジャンルが揃う(図2)。「これまでの教育は大学のシーズベースでしたが、COC+Rは地域のニーズベースにしていかなければならない。では地域が求めている教育とは何か、と考えたときに拠り所となったのが山梨県総合計画の報告書でした。2019年に策定されたこの報告書には『攻めの山梨成長戦略』という今後の山梨が目指す方向性と戦略が書かれていました。この成長戦略に資する人材こそ、大学が地域のために輩出するべきニーズのある人材。ここから4つのプログラムを構成しました」(杉山氏)。ここで杉山氏はプログラムを4つ作りながらも、「COC+Rの最終年度にはプログラムを1つ増やして5つにする」という計画を立てている。どんどん変化する地域引用元 https://www.pentas.yamanashi.jp/projects-8県の成長戦略からニーズを分析●各プログラムのVUCA科目、学部等開講科目(参加大学 学生のみ)、技能科目、実践科目より所定の単位数を取得した者に修了証が授与されます。修了要件は学生と社会人で異なります。・参加大学学生 18単位以上(VUCA科目3単位、学部等開講科目8単位、技能科目3単位、実践科目4単位)・社会人等 10単位以上(VUCA科目3単位、技能科目3単位、実践科目4単位)​●「次代を担うアントレプレナー養成プログラム」は学部等開講科目はなく、学生・社会人ともに9単位以上を取得した者に修了証が授与されます。●プログラム修了証は、事業協働機関とともに発行いたします。VUCA科目(最低必須単位3単位)学部等開講科目(参加大学学生のみ)技能科目(最低必須単位3単位)実践科目(最低必須単位4単位)図2 PENTAS YAMANASHI プログラム紹介観光高度化人材育成プログラム地域づくり加速化人材育成プログラムビジネス構想力・経営マインド醸成プログラム多文化共生対応人材育成プログラム次代を担うアントレプレナー養成プログラムプログラム修了証多文化共生地域課題(多文化社会における対人援助/外国人と人権)ワークショップデザイン(旧コミュニケーション手法)情報発信の手法ネイチャーガイド演習1

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