入試のなかでも早めにスタートするのが総合型。また学校推薦型についても校内選考を経て11月以降に出願がスタート、年内には合否が決まり始めます。一般選抜関連で早く動き出すのは、秋に出願し1月中旬に行われる大学入学共通テスト。試験の実施時期等はかつてのセンター試験と大きく変わりません。
一般選抜については私大が1月下旬、国公立大の2次試験が2月下旬~3月上旬に行われます。
2021年度入試の個別選抜では、一般選抜、総合型選抜、学校推薦型選抜を問わず、「学力の3要素」を重視するという方針が示されています。例えば、一般選抜では、筆記試験に加え、調査書や志願者本人が記載する資料などを積極的に活用していく可能性があります。これまで以上に学習に計画的に取り組むことが求められていくといえるでしょう。
大学入試は大きく「一般選抜」と「学校推薦型選抜」、「総合型選抜」の3つに分けられます。
一般選抜は以前に比べ複雑化、多様化が進んでいます。国公立大学は大学入学共通テストと2次試験を受験する必要があります。私立大学の一般選抜は学力試験、学力試験+大学入学共通テスト、大学入学共通テスト利用入試などがありますが、大学入学共通テストとの併用が増えていく可能性も。また今後は一般選抜で面接や書類審査が課されるケースも出てくるでしょう。
学校推薦型選抜は、普段の学習歴や活動歴を踏まえた「学力の3要素」に関する評価が求められる可能性があることから、学校での生活態度が重視されます。総合型選抜でも、「意欲」や「可能性」をアピールするだけでなく活動報告書など自分自身を客観的に見つめ整理する力が求められます。なお、新入試制度はまだまだ予測不可能な部分があるため、学校推薦型・総合型選抜に人気が集まる可能性があるともいわれています。
学校推薦型や総合型は併願ができないケースもあるので、その点も意識して選択する必要あり!
毎年1月第3土曜・日曜の2日間で全国一斉に実施されていた「センター試験」。国公立大の一般入試の場合、原則受験が必要でした。また、大半の私立大学がセンター試験を活用する入試を実施していたため、私大志望者も例年数多く受験しました。
2021年度からは、「大学入学共通テスト」として思考力、判断力、表現力を問う問題が追加されました。また、英語の「筆記」は「リーディング」に名称が変わり、「リスニング」の配点がアップするなどのリニューアルがされています。従って、知識の丸暗記ではなく、頭に入れた知識を活用して思考する癖を日頃からつけておくことが大切といえるでしょう。
一方教科・科目数に変更はなく6教科30科目で構成され、志望大学が指定する教科・科目を選択。国公立大学の多くは5教科以上の受験で、二次試験との合計点で合否を判定します。私大は1~3科目受験で、①大学入学共通テストのみ ②共通テスト+個別試験、の2パターンが一般的です。
論理的思考力を高めるため、「なぜ?」と考えながら取り組むことが大切です。
これまでの国公立大学の入試は、センター試験の得点と、各大学が個別に実施する2次試験の合計で合否を判定。センター試験はほとんどの大学で5教科7科目が必要とされていたので、文系学部志望でも数学や理科は捨てられませんし、理系学部志望でも国語や社会を捨てられませんでした。この点が私立大学との大きなちがい。
2023年12月時点で高2のお子さんは高校入学の前年2021年1月からスタートした「大学入学共通テスト」を受験することになります。試験日程や実施教科・科目はセンター試験と変わりませんが、試験内容に思考力、判断力、表現力を問う問題が追加されたり、英語の「リーディング」と「リスニング」の配点比率が変更になっています(リスニングの配点がUP)。各大学の個別入試と合わせて、早めに調べておきましょう。
2次試験は主に前期日程と後期日程がありますが、募集人数の8割を占める前期日程で第一志望にチャレンジするのが一般的といえるでしょう。
国公立志望なら、高2の段階で苦手科目を作らないようにしましょう。高校の授業を大切に!
公立大学のなかには、地元出身者の入学金の一部免除など、国立大学と学費に差がある場合もあり、心が惹かれるかもしれません。ただまず重視すべきは、国立か公立かではなく、お子さんの「やりたいこと」。学びたいと思える学部・学科やカリキュラムがあるほうを選びましょう。そのうえで、医学部を中心に、その地域の出身であることなどを条件に一般選抜や学校推薦型選抜に「地域枠」を設ける国公立大学も増えています。基準を満たすようなら利用を考えてみてもよいでしょう。
新しい大学や学部は具体的な内容がわからず、特に入試の詳細が不明なので、不安に思うことも多いでしょう。新設大学の場合は、大学も積極的に情報提供をするので、早めに説明会に参加することが重要。大学によっては、本番と同じ形式の「予想問題」を作成し、配布していることもあります。
入試については、現在では、多くの大学で全学部統一入試や大学入学共通テスト利用入試を実施しているので、新設学部を受験する場合は、これらを活用する方法があります。
大学のホームページやSNSは貴重な情報源!高校の先生に聞いてみるのも手です。
保護者の皆さんが受験生だったころから、私立大学は「文系なら英語・国語・社会、理系なら英語・数学・理科の3教科で受験できる」というイメージが強いはず。
今でも3教科型が一般的ですが、最近では2教科または1教科で受験できる入試方式も増加。3教科を受験し、得点の高い2教科または1教科で合否を判定する方式もあります。大学入学共通テストの利用も増えており、一般選抜の選択肢もとても豊富に。試験会場や日程も受験しやすさに配慮した新しい制度が次々に導入されています。
一方、早稲田大学が2021年度入試から政治経済学部などで大学入学共通テストの数学を必須化しており、新しい動きとして話題となりました。「私立文系は数学が不要」という常識がこれからは通用しなくなる可能性もあるので、安易に数学を捨てるのは危険といえます。
事前に入試の種類を調べて、本人に合うものを見極め、選択肢を広げておくことが大切。
ほとんどの専門学校では、志望者を「ふるい落とす」のではなく、「引き上げる」という姿勢で選考をしています。つまり、学力で機械的に合否を判断するのではなく、「卒業まで専門教育をくじけずに受けることができるか」「積極的に学ぶことができるか」「人とのコミュニケーションがとれるか」などが見られます。
このため、入試の方法もさまざま。一般入試では、書類選考が中心で、調査書での出席状況、高校時代の生活態度や活動状況、提出書類の志望動機などが重視されます。書類選考の場合、定員に達し次第締め切りとなるので、人気校は早めに応募することが大切です。また、書類提出に加えて、面接や作文、学科試験、実技試験を課す学校もあります。さらに、多くの学校では、推薦入試やAO入試も行っています。
一般入試にせよ、推薦入試・AO入試にせよ、専門学校の入試では、学びに対する意欲や個性が重視されるので、面接や作文を通して、その点をしっかりアピールしましょう。
AO入試は、オープンキャンパスに参加することが、エントリー資格になることもあるのでご注意を!
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入試の多様化に備えて、早めに志望校の入試内容の変更点と対策を押さえておくと安心です。