


















アグリデザイン領域では、経済学と情報科学を学んで、それらの知識をもとに地域社会における農業や食料、農村の役割を学ぶことができます。だからこそ、地域社会を活性化したいと考えている学生にはぴったりだと思います。情報科学と一口に言っても、幅広いですが、アグリデザイン領域では、農家や農業関係機関の方とコミュニケーションをすることで情報を得ます。人と関わりあい、「情報の力」を使って、地域の未来を創っていくことを目指しています。



地域データサイエンス領域では、環境や農業などの分野で、ドローンや衛星といった様々なセンサーを用いてデータを取得し、それを地理情報システムなどで分析することで、今まで見えなかった事実を見つけるなど、課題の解決の糸口を探る技術と知識を身に付けることができます。例えば、農業の担い手が不足する地域で、農業をどのように効率化するか、広大な自然の管理をどのように効果的に行うかなどです。地域の特性に合わせて技術を活用し、変化を起こすことを楽しめる方にはぜひ入っていただきたいですね。







食料自給率が低下している昨今、農業や食料にたずさわる人材を育成することは非常に大事です。例えば情報を活用して、効率的な経営ができる農業経営者も進路の1つです。また情報を活かすという点でいえば、多くキャリアが広がっています。肥料や農薬、種子、飼料などの情報を農業経営者に伝える農業関連産業。食品関連でも、食品の製造業、流通業、外食産業などでいろんなニーズを把握して、集めた情報をビジネスに活かせるような人材を目指すことができます。



IT技術が農業や環境分野で駆使できているかについて、地域によって差があるのが現状です。そのようなまだまだ介入する余地がある地で、効率化や新しい価値を作っていけるような技術と知識をもった人材を育てていきたいと考えています。職種としては、例えば、外から地域と関わるコンサルタントなどもあると思いますし、公務員や企業の一員として地域に入り込んで、地域の人と連携しながら地域活性化や変革を導く人材になることができると思います。







アグリデザイン領域では、実際に農家のところへヒアリングに行ったり、あるいは食品を取り扱っている企業に行ったり、市役所に対してこういう情報が欲しいと訪れたりなど、情報収集を行うために学外に出る機会が多くあります。そしてそれらの生の声やデータを収集し、表を作ったり、グラフを作ったりしながら、因果関係を追究していくようなデータの分析力を磨いていきます。そして、分析したデータをどのように活用するかが重要です。例えば学生同士、あるいは地域のみなさんとその情報にどういう意味があるのかをお互い議論することもあります。また、こういった施策は実現が可能であるとか、あるいは別な施策は実現不可能であるとかを考えていくこともあり、貴重な経験になると思います。



データサイエンスや専門的なパソコンの技術は、使えるだけでは意味がないと考えています。それらを使った先が重要です。例えば協力してくださる地域の企業の方の笑顔であったり、地域の人手不足が解消されて働きやすくなったりするなどです。本学類では、未来に繋がることを体験できる場を用意しています。単に技術的なことだけを学ぶなら、きっと酪農学園大学でなくてもいいと思うのです。この大学には90年以上の歴史があり、学んだことを活かすチャレンジができる貴重な機会がある。それは大きな魅力だと思います。







例えば小論文については、「日本の農業をこれからどのように発展させたらよいか」とか、あるいは「日本の農業がどういう状況にあるか」などを勉強しておくと良いと思います。あとは近年問題になっている低迷が続く食料自給率について、SDGsや環境問題についてなど、広く関心を持って自分なりに調べてもらえると、受験だけでなく入学後の勉強にもつながっていくと思います。



専門的な技術については、入学までに身につけることは難しいと思いますので、「どういう分野でIT技術などを活用できるのか」をぜひ考えてみてほしいと思います。きっとそれは、みなさん自身が農業であったり、環境であったりについて本当に学びたいことを見定める機会になると思います。自分の興味が整理されていた方が、学びのスピードも、深さも変わってくると思います。
