CONTENTS3 人とつながる CONNECTED PEOPLE

業界人インタビュー
“人”がつなぐトライデントイズム

CGWORLD

編集長

若杉 遼 さん

トライデントで感じた
チームの力。仲間との高めあい。

以前、トライデントでクラスを受け持っていたのですが、学生の基礎力の高さに驚かされました。そして、トライデントの学生たちは互いに刺激しあうことで大きなエネルギーを生み出しており、それが制作の原動力に繋がっていました。

私自身がサンフランシスコの美大に通っていた際に一番、貴重だったのは同じ志を持った仲間との時間でした。作品づくりは1人ではできない。そして、いい作品現場には仲間へのリスペクトが溢れています。だからこそ、学生から、仲間との関わり合いを通して成長できる環境は大きな魅力なのだと思います。

SNSの時代になっても
好きなものを究める根幹はかわらない。

最近のCG業界はSNSとの関わりが強くなってきています。個人が作った作品を発信できるようになり、SNSを通して仕事を受けるケースも増えてきています。また、CGの中でも分野が細分化しており、新しい仕事がどんどん生まれています。専門性が求められている時代だからこそ、自分の得意分野を見極める必要があります。とはいえ、どんな時代であっても“自分の好きなものを究める”という根本的な部分は変わらないと感じています。

絵が苦手だっていい。
まずは一歩踏み出すこと。

CG分野への進路を考えている高校生のみなさんの中には、自分には絵心がないからと二の足を踏んでいる人もいるでしょう。そんなあなたにこそ、まずはCGソフトを触ってほしいなと思います。実は絵を描けることはCG業界の中で必ず必要な条件ではありません。私が一緒に仕事をしてきた世界のトップクラスのアニメーターたちの中には、絵を描けない人もたくさんいます。最も重視してほしいのは“好きの火花”を見つけること。どんな些細な体験でもいいから楽しいと思った感情を大切にしてほしいです。好きなことを突き詰めた先に、きっと自分だけの世界が広がっています。