教授紹介
関西学院大学専門職大学院
経営戦略研究科
経営戦略専攻(ビジネススクール)
【インタビュー】人気教員は社会人をどのように指導しているのか?
専門分野:組織学習、イノベーションすずき おさむ鈴木 修教授
関西学院大学専門職大学院
経営戦略研究科
ビジネスの現場で実践できる知識を、理論的な背景を踏まえ体系的に教授
- 担当科目
- Designing Organizational Systems、Organizational Behavior, Management、製品開発、経営学
- 経歴
- 博士(商学)一橋大学 MBA(スタンフォード大学)京都大学法学部卒業。野村総合研究所、ボストンコンサルティンググループを経て現職。戦略的アライアンス、新規事業戦略、事業ポートフォリオ戦略、間接部門の付加価値向上戦略など、多数のコンサルティング・プロジェクトに従事。幹部候補生を対象とした企業研修も多数経験。
- 著作物・論文
- 主な論文の掲載誌:Industrial and Corporate Change, Industry and Innovation, Management Revue、International Journal of Innovation Management 等。
- これまでどのような学生を指導してこられたのですか?
- 経営戦略専攻の中でも、私が主に指導しているのは「国際経営コース」です。国際経営コースは、主に大学新卒者、外国人留学生を主な対象とする英語によるMBAコースです。よって、私が指導している学生は、世界各国から日本でのMBA取得に関心を持ち来日される留学生、および、日本にいながら国際的な環境でMBAの取得を目指される日本人学生ということになります。
外国人留学生については、全体の8割程度を占め、現在でも世界30カ国くらいから集まっています。出身国・地域はアジア(中国、インド、インドネシア、タイ、韓国、台湾など)、欧米(アメリカ、フランス、フィンランドなど)はもちろんですが、アフリカ、中東、中米など急激な経済成長を遂げている地域の出身者が多いのも特徴だと思います。日本人学生の多くは、将来、外資系企業や、日本企業での国際展開に関わる職務を志望されている方が中心です。授業が昼間開講(西宮上ケ原キャンパス、大阪梅田キャンパス)になるので、どうしても“働きながら学ぶ”というのは難しいので、社会人から英語によるMBAコースに魅力を感じて入学してこられる方は一旦、仕事を休職して学ばれているケースがほとんどです。■これまで指導した社会人学生の研究テーマ異文化間コンフリクトの解消法に関する実証サーベイ、動機付けマネジメントと公益組織の生産性に関する比較事例研究、家業の承継と発展的創生など。
- ゼミや研究室ではどのような教育をされていますか?
- 個々の学生の関心領域や、将来のキャリア・ビジョンに応じて研究テーマを設定した上で、データ収集、分析、論文執筆など、随所で修了後の就職に関連付けながら学習を進めることができるよう努めています。
当研究科は専門職大学院ですから、将来、自分の仕事に役立つものを身につけるためのトレーニングを行う場と捉えています。個々の学生が、将来、どうなりたいのかから始めて、ではそのために何をすればよいのかを一緒に考えながら指導を行っています。
- どんな経験や関心を持つ学生に進学してほしいですか?
-
ただ経営学の知識を得たいというのであれば、日本人の方なら日本語で学べばよいでしょう。日本国内だけで仕事や活動をしたいという方なら、当専攻の「企業経営戦略コース」で学ぶのも良いかもしれません。この「国際経営コース」ならではの最大の特徴は、文化的背景が異なるさまざまな国から来た学生たちと、自分の母語ではないかもしれない英語を使って、自己主張したり、結論が出るまでディスカッションするトレーニングを2年間積めるところにあります。これはまさに、グローバルなビジネスで繰り広げられるシーンそのものなのです。
入学時点では、ある程度の英語力は必要ですが、最も大切なのは英語のスコアではなく、挑戦する気概であり、人格だと私は思っていますし、実際の入試の面接でもそうした面を高く評価しています。
在学中に築き上げた同窓の留学生との国際的なネットワークを修了後も活かしながら、英語を駆使して国際的なビジネスの現場で活躍したいと思われている志願者を歓迎いたします。
【インタビュー】人気教員は社会人をどのように指導しているのか?
専門分野:イノベーション、技術経営、科学技術政策たまだ しゅんぺいた玉田 俊平太教授
関西学院大学専門職大学院
経営戦略研究科
不確実性の増す未来を見通す力となる、頑健な理論と実践的な能力の習得
- 担当科目
- テクノロジー・マネジメント、イノベーション経営、Product Innovation
- 経歴
- 博士(学術)東京大学、 MPA(ハーバード大学)ハーバード大学大学院にてマイケル・ポーター教授のゼミに所属、クレイトン・クリステンセン教授から破壊的イノベーションを学ぶ。研究・イノベーション学会評議員。平成23年度TEPIA知的財産学術奨励賞会長大賞受賞。
- 著作物・論文
- 著書に『日本のイノベーションのジレンマ 破壊的イノベーターになるための7つのステップ』、監訳に『イノベーションのジレンマ』(翔泳社、2000年)、『イノベーションへの解』(翔泳社、2003年)など多数。
- これまでどのような学生を指導してこられたのですか?
- 社会で働く中で様々な課題に直面している、それぞれの分野でのプロフェッショナルを目指す社会人学生を指導してきました。皆さんの先輩の中には、世界的電機メーカーの経営企画部で社長の右腕として活躍なさっている方や、業績好調なセンサーメーカーで長年エース企画マンとして活躍している方、メーカー勤務から中小企業診断士兼コンサルタントとして独立し活躍なさっている方など、関学経営戦略研究科での学びをきっかけにキャリアを大きく花開かせた方が多数おられます。■これまで指導した社会人学生の研究テーマなぜ特定の企業だけが新規事業開拓が進むのか/変革期の製品開発/キャッシュレス社会における事業戦略/大学発ベンチャーからの技術導入手法の検討/プラットフォーム構築における重要成功要因に関する一考察
- ゼミや研究室ではどのような教育をされていますか?
- 関学ビジネススクール修了の必須条件である課題研究論文の指導では、単なる既存文献の寄せ集めではなく、学生それぞれが、ビジネスの現場で悩んでいるリアルな課題に対して、それまでに学んだ理論的フレームワークを用いて、どのような解決策が有り得るのかを解き明かすことを目指します。
この一連のプロセスではじめて、履修者はこれまでに学んだ知識を真に理解し、足りない部分を補い、それらを総合した「知恵」が身につきます。私は、各人それぞれの問題意識にあった理論や研究手法について、オーダーメイドの指導をすることを心がけています。
- どんな経験や関心を持つ学生に進学してほしいですか?
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大学等を卒業して社会人となり、3年以上の実務経験を持つ方で、仕事を通じたオンザジョブトレーニングや職場での研修では自己の成長に限界を感じておられる方の進学を期待しています。
私が師事したクレイトン・クリステンセン・ハーバードビジネススクール教授は、「本当の幸せを見つける秘訣は、自分にとって有意義だと思える機会を常に求め続けることだ。それは新しいことを学び、成功を重ね、ますます多くの責任を引き受けることだ」と述べています。そして、「自分の愛することを仕事に選びなさい。そうすればあなたは一生のうち、一日も働く必要がなくなる」とも言われています。逆に、「直ちに見返りが得られるものに自分のリソースを投資し続けているうちに、結局は世界で一番大切なはずの人たちをおろそかにしてしまう」おそれがあると警告もしています。企業におけるイノベーションも、ともすれば短期的な成果が見込める「持続的イノベーション」ばかりに力を注ぎがちですが、そうすると「サクセス・トラップ」にはまってしまい、歴史ある大企業であっても「破壊的イノベーション」に顧客を奪われ、破壊されてしまうことが知られています。関西学院大学経営戦略研究科が提供する学問は、企業が破壊されてしまうことからの救いとなるのみならず、病院、自治体、大学などの公的組織の運営、さらには私たち個人が限られた人生をよりよく生き、優れた「人生の経営者」となるための指針をも与えてくれるでしょう。
【関西学院大学専門職大学院経営戦略研究科経営戦略専攻(ビジネススクール)】の教員一覧
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池田 新介教授●担当科目:行動経済学、証券投資、行動ファイナンス
企業経営戦略コース所属。大阪大学社会経済研究所教授などを経て現職。経済学の応用という視点で、とくに行動経済学とファイナンスの分野で教育と研究に携わってきた。著書『自滅する選択』(東洋経済新報社)で日経図書文化賞受賞。定評ある国際学術誌に論文多数。行動経済学会会長など歴任。現在、専門的な知見をどのようにビジネスの現場や社会に活かしていけるかをテーマに活動している。
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石原 俊彦教授●担当科目:会計学、公共経営論、公共政策、地方大学経営
関西学院大学大学院商学研究科博士課程後期課程満期退学、博士(商学)、公認会計士。日本人初の英国勅許公共財務会計士。英国勅許公共財務会計協会 CIPFA 本部理事。研究テーマは、政府・地方自治体・大学・病院・非営利組織等のマネジメントとガバナンスの研究。国際公会計学会会長や日本公認会計士協会本部理事、奈良市監査委員、第30次地方制度調査会委員などを歴任。
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大内 章子教授●担当科目:人的資源管理、人材マネジメント
企業経営戦略コース所属。総合商社勤務の後、経営について学びたいという思いと企業での働き方への疑問から、退職して慶応義塾大学大学院で学ぶ。女性の就業継続や管理職昇進など女性のキャリア形成の研究を背景に、「ハッピーキャリアプログラム 女性の仕事復帰・起業コース」、「女性リーダー育成コース」の姉妹コースを立ち上げ企画運営する。研究成果の社会への還元が重要と考え、学生には実務に役立つ課題を課している。
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吉村 典久教授●担当科目:経営学、企業倫理、組織管理
神戸大学大学院経営学研究科修士課程修了、和歌山大学経済学部教授、Cass Business School、City University、London(現Bayes Business School、City、University of London)客員研究員、大阪市立大学大学院経営学研究科教授を経て2022年10月より関西学院大学経営戦略研究科教授。和歌山大学名誉教授。著書に『会社を支配するのは誰かー日本の企業統治』(講談社、2012年)など多数。
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玉田 俊平太教授●担当科目:テクノロジー・マネジメント、イノベーション経営、Product Innovation
ハーバード大学大学院にてマイケル・ポーター教授のゼミに所属、クレイトン・クリステンセン教授から破壊的イノベーションを学ぶ。研究・イノベーション学会評議員。平成23年度TEPIA知的財産学術奨励賞会長大賞受賞。著書に『日本のイノベーションのジレンマ 破壊的イノベーターになるための7つのステップ』、監訳に『イノベーションのジレンマ』(翔泳社、2000年)、『イノベーションへの解』(翔泳社、2003年)など多数。
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Norlia AhmadProfessor●担当科目:Marketing Management、Marketing Case Analysis、Advanced Topics in Business A (Consumer Behavior)
2004年に広島大学大学院国際協力研究科にてPhDを取得。マレーシアオープン大学の教員、小樽商科大学のJSPS研究員を経て現職。テクノロジーイノベーションと消費者行動の関係性を調査した後、現在の研究では、テクノロジーは一個人としての消費者満足度(または不満足度)にどのような影響を与えるのか、安定した消費者選択へのモチベーションや障害は何か、などの問題に取り組んでいる。
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前田 祐治教授●担当科目:Principle of Finance, Corporate Finance, Financial Risk Management, Statistics
国際経営コースのファイナンス担当。同志社大学電気工学科、Indiana University(MBA)、博士(経営学)(滋賀大学)。ケンパーインシュアランス、マーシュジャパン、東京海上日動火災保険会社、滋賀大学准教授を経て現職。「企業のリスクマネジメントとキャプティブの役割」「キャプティブと日本企業」「ビジネス統計学」などの著書あり。リスクファイナンス、リスクの計量化、リスクマネジメントを専門に研究している。
問合せ先 | 0798-54-6572(経営戦略研究科事務室)ホームページはこちら |
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