教授紹介
日本工業大学専門職大学院
技術経営研究科
【インタビュー】人気教員は社会人をどのように指導しているのか?
専門分野:事業創造、ソーシャル・キャピタル、再生可能エネルギー 他いがらし ひろかず五十嵐 博一教授
日本工業大学専門職大学院
技術経営研究科
少人数制のインタラクティブな授業で理論と実践のバランスがとれた思考に導く
- 担当科目
- 論理的思考法、事業創造論、製造業マーケティング、ケーススタディ
- 経歴
- 早稲田大学理工学部卒業。日本工業大学専門職大学院修了、立教大学大学院ビジネスデザイン研究科・博士課程前期課程修了(MBA)。清水建設にて電気設備設計に従事した後、自営の技術コンサルタントを経てMott MacDonald Japan副社長に就任し、国内外の再生可能エネルギープロジェクトやプロジェクトファイナンス案件に関与。2019年より日本工業大学専門職大学院専任教授。現在もコンサルタントとして再生可能エネルギーやプロジェクトファイナンスに関わっている。
- 著作物・論文
- 『マンガでわかる電気設備』オーム社(2016年)、『LLC(合同会社)の設立・運営ができる本』日本実業出版社(2013年)、『電気設備が一番わかる』技術評論社(2011年)、『起業のお値段』日労研(2008年) ほか多数。
- これまでどのような学生を指導してこられたのですか?
- 起業を目指す方や自社の経営課題解決を考える方に、事業計画立案や経営改善計画の策定について指導してきました。私自身もサラリーマンから独立して自営業者になった経験や、中小企業の経営やスタートアップ企業の創業に携わってきた経験がありますし、友人や知人にも起業家や経営者が多いので、私自身の実体験や身近で起きた実例も踏まえて指導しています。社会人大学院に入学される方の中には、たくさんの本を読んで勉強してきたことを重視している方もいれば、実務の現場での実践経験を重視している方もいます。理論の勉強だけで頭でっかちになり実践できないとか、偏った経験論に頼りすぎて環境変化に対応できないといった状態に陥っている方も少なくありません。理論重視の方には実践から学ぶこと、経験重視の方には他社の事例や一般論を学ぶことをお伝えして、理論と実践のバランスがとれた思考に導くことを心がけています。■これまで指導した社会人学生の研究テーマ働く中高年女性向け新事業の検討/売り込み型からコンサルティング型への営業変革/自動車整備工場のマーケティング/自社経営戦略と事業ドメインの再構築/学習塾の経営課題/中小企業のCSRへの取り組み など
- ゼミや研究室ではどのような教育をされていますか?
- 通常の研究は、仮説を立て、それを検証するというプロセスになりますが、この仮説が個人の先入観や思い込みになっていて、新たな発見の妨げになっていることがよくあります。思い込んだ結論ありきで研究成果をまとめようとしてしまうのです。これでは研究の意味がありませんから、先入観を排除して、先行研究や統計データを俯瞰することをお勧めしています。特に重視しているのは、ヒアリング調査などのフィールドワークです。社会人大学院生という立場を活用すれば、普段はコンタクトできない人たちから生の声を聞くことができます。これが研究の裏付けデータになるだけでなく、期待以上の財産になることもあるからです。例えば、修了後にヒアリングした企業との間で実務上でのコラボレーションが始まるというケースは少なくありません。
- どんな経験や関心を持つ学生に進学してほしいですか?
- 本学は、大学卒業後5年以上の実務経験を有する27歳以上の方に出願資格があります。短大や高専を卒業して7年以上の実務経験を有する方、高校を卒業して9年以上の実務経験を有する方も、一定の要件を満たせば出願できます。経験した実務の内容や国籍は問いません。多種多様な方々の入学を歓迎します。実務経験をベースにキャリアアップを図りたい方、実務上の経営課題を解決したいと考えている方には、特に本学をお勧めしたいですね。専門職大学院は、社会で活躍できる高度専門職業人の養成を目的とした学校で、少人数制でインタラクティブな授業を行うという特徴があります。1年間という限られた期間ですが、濃密な時間を過ごすことができます。この濃密な時間の中で積極的に交流して、貴重な人的ネットワークを築いていただきたいと考えています。この人的なネットワークが生涯の財産となりますから。
【日本工業大学専門職大学院技術経営研究科】の教員一覧
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中村 明教授●担当科目:プログラム&プロジェクトマネジメント概論・応用、中小企業プログラム立案ケーススタディ 他
東京都立大学工学部卒業、日本工業大学大学院技術経営研究科修了、東京農工大学博士後期課程修了、博士(学術)。建設系コンサルタントで長大橋梁の設計・解析に従事の後、国際協力機構(JICA)にて多数の海外での開発プロジェクトに関与。事業マネジメントを通じた企業等の組織ミッションの達成についてのアプローチ、関連する知識体系の講義を担当。企業経営と社会とのつながりを念頭に、SDGs、ESG等への取り組み方なども重視する。
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三宅 将之教授●担当科目:企業会計・ファイナンス基礎、MOTのための価値創造とリスク経営、技術・社会の展望と企業倫理 他
京都大学経済学部卒業。ロンドン・シティ経営大学院修了(MBA)。日本興業銀行にて会計・ファイナンス、IT戦略策定、IT組織変革等のITマネジメントに従事。その後、野村総合研究所における主席コンサルタントを経て、ワークスアプリケーションズ取締役CFO、ガートナージャパン・シニアエグゼクティブパートナー、大学基準協会経営系専門職大学院認証評価委員会委員、日本価値創造ERM学会会長(現)などを歴任。
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萬代 憲司教授●担当科目:リーダーシップと人事の仕組み、組織診断と人材マネジメント、組織開発、コーチングスキル 他
慶應義塾大学経済学部卒業。デューク大学大学院経営学修士課程修了(MBA)。コンサルティング会社を経営し、中堅・中小企業や外資系企業を中心にコンサルティングを実施。フィリップモリス、ユーシービージャパン(株) 、ベーリンガーインゲルハイム(株)で人事部長などを歴任。 (株)ヘイコンサルティンググループ(現コーンフェリー)にて、人事制度構築・リーダー育成・アセスメント・組織開発などのプロジェクトに従事など。
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弓削 徹教授●担当科目:マーケティングと営業の基本/応用、流通業のマーケティングとロジスティクス
コピーライター、マーケティングコンサルタントとして、大手企業から中小企業まで2,200社のマーケティング活動を支援。本学にて独自のマーケティング実践論を伝えるほか、全国の商工会議所でも講師を務める。ラジオの情報番組にコメンテイター出演。復興庁 有識者会議委員。主な著書に『キャッチコピーの極意』(明日香出版社)、『顧客は展示会で見つけなさい』(日刊工業新聞社)、『即買いされる技術』(秀和システム)ほか。
問合せ先 | 03-3511-7591(技術経営研究科)ホームページはこちら |
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