- 渡部さん :
- 進学を考えた当時はビジネスを立ち上げたばかりでお金がなかったんです。入学時に入学金・授業料を一括で払うと約150万円必要でしたから、親に借りるか…でもスネはかじりたくないな…と悩みましたね。結局、奨学金や金融機関のローンについてネットで調べて、国民金融公庫の教育ローンを利用して初年度納入金をほぼ全額賄いました。ほかの金融機関と比べると審査がラクですし、利子も安いですしね。また、返済は修了後で構わないというのも魅力でした。
- 狩野さん :
- 建築士や中小企業診断士などの資格取得に備えて、ある程度の貯金はあったので、それを充てました。
- 渡部さん :
- 日本学生支援機構(旧日本育英会)の奨学金についてはネットで調べましたね。金額に制限はありますが、社会人で収入があっても大丈夫なんですよね。私自身は返済が大変そうかな…と思って利用しませんでしたが、デジハリの社会人学生仲間は結構利用していました。
- 栄田さん :
- 教科書や参考書は半期に一度、まとめて購入していました。だいたい2年間トータルで20万円くらいですね。ファイナンス関係の洋書などは1万円くらいするのですが、仕事や家事もあって忙しいので図書館に行くヒマってないんですよね。レポート用に特定の企業について調べるときは、ネット書店で古書を購入していましたね。
- 狩野さん :
- 書籍代は結構かけたほうだと思います。平均すると月に6万円くらいは使っていました。授業で使う書籍や参考文献、その他、自分でもっと深く知りたいと思った分野の書籍を7〜8冊、さらに、『ダイヤモンド』や『ストラテジー』などの雑誌も6冊ほど。専門書は値段が高く、大学院の図書を借りることもできるのですが、やはり読みたいときに読めるので必要な本は買っていました。
- 渡部さん :
- WEBの分野では書籍化された情報はもう古いので、本はほとんど買っていません。その代わり、大学院にいる「ヒト」からナマの情報を仕入れていましたね。
- 狩野さん :
- 1年で約200万円の学費はポンと出せる額ではありません。でも、入学してすぐに、授業の内容やそのスピード感が期待以上であることがわかったので、「200万円の価値はある!」と確信しました。必要な自己投資なら惜しいとは思いませんしね。反対に、向上心なく取り組むなら10万円でも高いと思いますし、「安いから通う」というふうには考えないほうがいいのではないでしょうか?
- 栄田さん :
- 2年間で約250万円かかりました。具体的にどういうリターンがあったとは答えにくいんですが、学んだ内容を考えると高いとは思わないですね。本当は国立を志望していたので、予定よりはかかったんですが(苦笑)。ただ、250万円が高いか安いかというより、払った分を自分のモノにできるかどうか、そこが大事なんだと思いますよ。
- 渡部さん :
- 企業経営の大先輩である教授や社会人学生仲間との交流が大学院に進学した主目的なので、飲み代がかかりましたね。毎日のように大学院に来て、2日に1回は飲みに行っていましたから、1回3000〜4000円とはいえ、トータルするとかなり使ったと思います(笑)
- 狩野さん :
- 学費は貯金を充てましたが、その分、日々の生活費は切りつめました。お昼代は500円までに収めたりとか、飲み代を節約したりとか。服もあまり買いませんでしたね。ただ、仕事と大学院の両立で相当忙しかったので、自然とお金は使わなくなりましたから、苦労というほどではないです。
- 栄田さん :
- 入学金・授業料を銀行の窓口で振り込まなければいけないのが面倒でしたね。クレジットカード払いとかできればいいのにと思ってました。
- 狩野さん :
- 実は入学してしばらくは、社会人でも学割が使えることを知らなかったんです。夏前に院生の友達から聞いて、「あ、そうなんだ!」と(笑)。それからは、美術館や映画、あとソフトウェアの購入の際などに利用しました。
- 栄田さん :
- 入学時に大学院で教えてくれたので、通学定期や美術館などで利用しました。今は社会人学生も珍しくないのか、特に変な顔はされませんでしたよ。あ、美容院で使ったときはちょっと嫌な顔されたかも(苦笑)
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青山学院大学大学院
国際マネジメント研究科修了
栄田育子さん(36歳)
投資情報サービス会社
データアナリスト
北海道大学法学部を卒業後、情報サービス会社に。転職を重ねながらプログラマーからSEとキャリアアップ。金融系SEだった当時、青山学院大学専門職大学院国際マネジメント研究科に進学した。在学中に社内FAでファイナンス部門に異動。さらに今年2月に転職して現職に。
SEとしてキャリアを重ねてきたが、今後、自分がどの分野に専門特化するべきか決めかねていたため、それを探すために進学した。
大学院での2年があったからこそ、ファイナンスの分野に進む流れが自分の中でできた。通学中に大変だったのは、やはり時間管理。
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金沢工業大学大学院
知的創造システム専攻
ビジネスアーキテクトコース修了
狩野尚史さん(32歳)
(株)HRIインスティテュート
コンサルタント
大学で経営学を学んだ後、英へ留学。帰国後国内の建材メーカーに就職。当初は技術職だったが、その後、営業部門に異動。ルートセールスや代理店のIT導入コンサルティングに携わる。働きながら2005年4月から金沢工業大学大学院(虎ノ門キャンパス)に進学。1年で修了後、06年11月現在の会社に転職。
代理店のコンサルティングを担当し「戦略的経営+IT」を学ぶ必要性を実感したから。
よかったのは、教授や他の学生と自分のキャリアについて率直に話せたこと。苦労したのは、強いて言えば、学費を捻出するための節約生活。
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デジタルハリウッド大学大学院
デジタルコンテンツ専攻修了
渡部嘉巳さん(29歳)
有限責任事業組合バニラマン
代表組合員
建築系の専門学校を卒業後、WEBのスキルを習得し、計5社のベンチャー企業でWEB企画、経営企画などの業務に携わる。その後、独立し、ECサイトの企画・構築に携わりつつ、2004年5月から2年間、デジタルハリウッド大学院に通学。06年3月に修了生仲間とLLP(有限責任事業組合)バニラマンを設立。
起業家としてのベースとなる考え方やテクニックを習得するため。
よかったのは、大学院でなければ会えない経営者や多様な専門分野を持つ学生仲間と出会えたこと。そのせいで、飲み代は増えた(笑)