先輩たちがあなたの素朴な疑問に答えます「社会人学生のホンネ」CAFE

今月のテーマ「同級生との交流」

学ぶことで人生変わる?お金はどのくらいかかる?仕事との両立って実際どうなの?どんな人と知り合える?などなど、大学院に通おうと思っている社会人の皆さんはいろんな疑問や不安を抱えているはず。そんなときは、経験者に聞くのがイチバン!そこで社会人学生の先輩たちに素朴な質問を投げかけてみた。先輩たちの生の声を是非参考にしてみよう。

回答してくれる先輩たち

東京理科大学大学院 総合科学技術経営研究科 総合科学技術経営専攻(MOT) 栗山 克(よくす)さん(34歳)日本教育大学院大学 学校教育研究科学校教育専攻 武田保明さん(32歳)一橋大学 国際・公共政策大学院 公共経済プログラム 社会人1年課程 酒井信行さん(26歳)


Q1.同級生にはどんな人たちがいる?

栗山さん :
業界に関しては、メーカー、化学系、電機系、IT系などかなり幅広いですね。世代的には30代、40代が中心。みんなそれぞれ、現場でキャリアを重ねる中でモヤモヤを感じるようになって、それを解消するためにMOTに来ていますね。会社で重要なポジションに就いている人が多いですから、みんな忙しいですよ。
酒井さん :
公共経済プログラムの1年生は15名いるのですが、私と同じ社会人1年課程の学生は、私のほか官庁から出向されている方が2名ですね。社会人はあと2年課程にコンサルタント出身の方がいます。それ以外は学部を卒業してそのまま進学した人たち。入学する前は社会人経験者がもっといるのかなと思っていました。全体的に経済を学んできた人が多くて、あとは法律系が何人か。私は会計がベースなので、この中ではやや特殊ですね(笑)。入学当初は社会人4人で一緒にいることが多かったんですけど、学部卒の学生と実際に話してみると、みんなすごく優秀。一緒に課題に取り組む機会も多かったので、すぐに分け隔てなく付き合うようになりました。
武田さん :
年齢的には20代後半が多いですね。私は32歳なので比較的上のほう。先輩には50代の方もいます。バックグラウンドはさまざまですよ。私のように一般企業を辞めて教師を目指している人もいますし、学校の非常勤講師として働いている人や塾講師の人もいます。

Q2.同級生とはいつもどんな話をしている?

酒井さん :
今後のキャリアに関してはよく話しますね。こういう研究科(国際・公共政策大学院)なので、公務員やシンクタンク、国際機関などで働くことを目指していたり、途上国支援などの仕事に関わっていきたいと考えている人が多いですね。それも「青い」感じではなくて、強いマインドがある一方で、自分のキャリアに関して戦略的な視点をしっかり持っているという印象です。まあ、そういうマジメな話ばかりではなく、バカ話も結構してますよ(笑)
栗山さん :
授業はケースを使って進められることもありますが、教授が「あなたの会社ではどうなの?」と学生にもどんどん話を振ってくるんです。私も含めて、みんな率直に自分の会社の状況や問題点を話していますよ。学生同士の会話でも同様。細かな売上げなど具体的な数字はさすがに言うことはできませんが、その他、定性的な内容のことであれば、皆さんすごくオープンです。
武田さん :
飲みに行くと、やはり教育に関する話題になることが多いですね。「どういう授業方法がいいのか?」といった議論をすることもあります。あとは都道府県別の教員採用に関する情報交換をすることもよくありますね。

Q3.キャンパス外での交流は?飲みに行ったりする?

武田さん :
私は今1年目ですが、同級生は18人。みんな仲がいいですよ。一緒に飲みに行くことも多いですし、お互いの家に泊まり合ったりすることもあります。また、同級生うち11人が私と同じ社会科の教員志望なので、社会科見学的なことも自主的に企画してやっています。裁判所や国会、美術館や博物館など、いろいろ足を運びましたね。もちろん、同級生とだけではなく2年の先輩と飲みに行ったりもします。
酒井さん :
年長者の方がうまくまとめてくれるので、一緒に学んでいこうという一体感があって仲はいいですよ。一緒に飲みに行くことも多いですし、この間はバーベキューパーティーをやりました。大学院にはアジアや東欧からの留学生もいて、中国人留学生の方、韓国人留学生の方と食事に行ったりもします。皆さん日本語がうまいので会話は日本語です(笑)

Q4.同級生からどんな刺激を受けている?

栗山さん :
さまざまな業界から人が集まっていますから、やはり自分の会社にはいないタイプの同級生もたくさんいて、刺激になりますね。そういう視点や考え方もあるのか、と勉強になります。発言を聞いていてスゴイなと感じる方も多く、自分が今後成長していくうえでのいいお手本にもなります。
武田さん :
日本教育大学院大学には、学生時代に教員免許を取得した人たちが集まっています。教員になりたいという思いを学生時代から大なり小なり持っていて、なりたいけどなれなかったという人も多いんですよね。そういう挫折経験を経て、改めて教員を目指そうというわけですから、みんな芯の強さがあるし、エネルギーも感じます。そういう環境にいると、自分だけ折れるわけにはいかない!と強く思いますね。みんな一緒に切磋琢磨していけるいいライバルです。

Q5.仕事につながる人脈はできた?

栗山さん :
直接仕事につながるような交流は今のところないですが、そうなりそうな雰囲気はありますよ。例えば、上級生には弁理士の方もいますし、企業から来ている方が仕事を依頼することもあり得ると思います。また、ある分野の専門家を探しているときなど、同級生のネットワークが活きてくることもあるでしょうしね。

先輩プロフィール

栗山 克(よくす)さん(34歳)
東京理科大学大学院
総合科学技術経営研究科
総合科学技術経営専攻(MOT)
栗山 克(よくす)さん(34歳)
セントラル硝子(株)
人事部

プロフィール

慶應義塾大学理工学部化学科卒業、同大学大学院理工学研究科化学専攻修了。同大学院修了後、1997年にセントラル硝子に入社。6年半の研究職を経て開発営業職に異動。今年2月に人事部に異動。今年4月から企業派遣で東京理科大学MOTに進学。現在1年目。

大学院に進学した理由

以前から多様なものの見方を身につけるため、MOTに興味があった。ただし、直接的な理由は会社から企業派遣の話があったから。

進学してよかったこと・苦労したこと

授業や教授、同級生との交流を通して期待通りいろいろな視点を持てるようになった。最初はレポート作成の要領がわからず苦労した。

武田保明さん(32歳)
日本教育大学院大学
学校教育研究科学校教育専攻
武田保明さん(32歳)

プロフィール

音楽系の専門学校(4年制)を卒業後、佛教大学社会学部に進学し、中学校の社会科、高校の公民科の教員免許を取得。卒業後は音楽指導者を経て運輸会社に就職。教員を目指すため、この春退職し、日本教育大学院大学へ。

大学院に進学した理由

中学、高校で吹奏楽部の指導に携わるなかで、教員になりたい気持ちが強くなった。知識・指導スキルを強化するため大学院へ。

進学してよかったこと・苦労したこと

よかったのは同じ目的意識を持つ仲間と高めあっていけること。苦労しているのは授業についていくため予習・復習が欠かせないこと。

結城邦博さん(39歳)
一橋大学 国際・公共政策大学院
公共経済プログラム 社会人1年課程
酒井信行さん(26歳)
監査法人勤務(休職中)
公認会計士

プロフィール

慶應義塾大学総合政策学部在学中から公認会計士を目指し、卒業の翌年に2次試験合格。その後監査法人に就職(現在は休職中)。今年4月から一橋大学国際・公共政策大学院公共経済プログラム(社会人1年課程)に進学。

大学院に進学した理由

将来的には公共部門のアドバイザリー業務に携わることが目標。そのために必要な経済に関する知識を強化したかった。

進学してよかったこと・苦労したこと

よかったのは、いい仲間と出会えたこと。ただ、めまぐるしく変化している監査業務の現場から離れている点は不安材料の一つ。