教授紹介
青山学院大学大学院
国際マネジメント研究科
(ABS:青山ビジネススクール)
【インタビュー】人気教員は社会人をどのように指導しているのか?
専門分野:オペレーションズ・マネジメント、経営学、経営工学 他ほそだ たかみち細田 高道教授・研究科長
青山学院大学大学院
国際マネジメント研究科
企業の複雑な課題を解決に導く普遍的知識と論理的思考センスを養うための授業
- 担当科目
- オペレーションズ・マネジメント、サプライチェーン・マネジメント、コンサルティング・プロジェクト 他
- 経歴
- マサチューセッツ工科大学大学院修士課程修了、英国国立カーディフ大学カーディフ・ビジネススクール博士課程修了。英国国立カーディフ大学カーディフ・ビジネススクールにてPh.D.取得後、同校教員としてMBA等の授業を担当するとともに大手小売チェーンや医療機器メーカーのコンサルティング業務に従事。2009年より現職。英国高等教育アカデミー・フェロー、英国高等教育外部審査員。
- 著作物・論文
- 『A unified theory of The dynamics of closed-loop supply chains』European Journal of Operational Research Forthcoming(2018年)、『Fill rate in a periodic review order-up-to policy under auto-correlated normally distributed, possibly negative, demand』International Journal of Production Economics(2015年) 他。
- これまでどのような学生を指導してこられたのですか?
- 広く門戸を開いているので入学してくる学生のキャリアや修了後の活躍の場は多岐にわたっています。私の専門分野であるオペレーション・マネジメントは、生産・物流などのプロセスの最適化を対象とするところから発展してきた学問領域なので製造会社、物流会社などに勤める方が多いと思われがちですが、決してそれらが多数派ではありません。IT企業、監査法人、旅行会社、広告代理店、アパレル企業など業種は多種多様ですし、中には修了後に宇宙ベンチャーの世界に転身した方もいます。職種に関してもマーケティング、人事、法務、経営企画などさまざまですが、全員に共通しているのは問題意識とコミットメントの高さです。私が出す課題に取り組むためには大きな労力を要するのですが、逆に、それを理由に履修を希望する方が多く、それは自分や自社の将来に役立つ勉強がしたい、自分を鍛え直そうと切望していることの証ではないかと考えています。
- ゼミや研究室ではどのような教育をされていますか?
- これまで一貫して力を入れてきたのは、複雑な状況に直面した時に「学問的な裏付け」を拠り所にして「解くべき問題」を正しく把握する能力を身につけられる授業にするということです。学術的な知識を基本としますが、実務への応用を常に意識しており、昨年度は、米国ダートマス大学タック・スクール・オブ・ビジネス(Tuck)と共同で「コンサルティング・プロジェクト」も立ち上げました。これは、クライアント企業から提示されたチャレンジングなテーマに対してTuckの学生と協力して、米国での市場調査やその分析を行い、最終的にはクライアント企業への提案報告までを短期間(約10週間)で遂行しようという試み。学生はコンサルティングやプロジェクト・マネジメントの実体験をするだけでなく、リーダーシップ、フォロワーシップ、異文化マネジメント、ダイバーシティなどをリアルに体験することになりましたが、最も大きかったのは、「私は世界に通用するんだ」という自信を持つことができたのではないかと思っています。
- どんな経験や関心を持つ学生に進学してほしいですか?
- 学ぶ意識が高ければ誰にでも門戸は開かれています。オペレーションズ・マネジメントを含む経営学は論理的思考センスを養うために非常に有効な学問領域であり、私の授業でも常に「考えること」が求められます。社会状況が変化しても朽ち果てない普遍的な知識や根源的な考え方を身につけるトレーニングの場と言って良いかもしれません。私の授業を受けた日は「寝つきが悪い」と学生に言われるのですが、それは、脳の高速回転がなかなか収まらないせいかもしれません。しかし、このような場を提供することは世界に通用する人材を育てるには不可欠だと感じています。教育というのは教員一人でできるものではありません。特に社会人学生の場合は、学生と教員が互いに歩み寄って一緒に授業をつくり上げていく側面が少なからずあります。熱いみなさんと一緒により良い授業をつくっていきたいと思っています。
【青山学院大学大学院国際マネジメント研究科(ABS:青山ビジネススクール)】の教員一覧
-
市野 初芳教授●担当科目:アカウンティング、財務諸表論、海外研修セミナー
税理士。税理士事務所開業後、企業の税務顧問として税務実務に従事。その後、愛知学院大学商学部専任講師、助教授、教授。この間、マレーシア・マラヤ大学客員研究員、総務省自治大学校講師を経て、2011年より現職。2014年名古屋経済大学大学院法学研究科博士課程修了、博士(法学)。
-
伊藤 晴祥教授●担当科目:アドバンストコーポレートコミュニケーション、サステナブルファイナンス、リアルオプションと経営戦略
青山学院大学国際政治経済学部卒業。ハワイ大学シャイドラー経営大学院でPh.D、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科で博士 (政策・メディア)取得。国際大学講師、准教授、MBA1年制プログラムディレクター、イトックス(株)代表取締役(現職)、本学准教授を経て現職。専門分野はコーポレートファイナンス、リスクマネジメント、リアルオプション。ISOにおけるサステナブルファイナンス等の専門家委員会エキスパート。
-
岩井 千明教授●担当科目:マネジメントゲーム、ビジネスデータ分析、ビジネスゲーム基礎
慶應義塾大学法学部政治学科、青山学院大学大学院国際政治経済学研究科修士課程(MBA)修了。横浜国立大学大学院博士課程修了(博士:経営学)。青山学院大学国際政治経済学部を経て、2004年より現職。日本電気株式会社で官公庁大型プロジェクト営業、マイクロソフト株式会社でインターネットマーケティングマネージャーを歴任。研究分野はビジネスゲームの開発、アートとビジネス。
-
熊平 美香特任教授●担当科目:ソーシャルアントレプレナーシップ、ソーシャルイノベーション
青山学院大学法学部卒、ハーバード大学経営大学院修士課程修了。日本マクドナルド創業者に師事し、新規事業開発を行った後に独立。子どもの貧困問題の解決に挑戦するLearning For All、社会起業家を育むASHOKA等のNPO活動にも参画。文部科学省中央教育審議会委員等を務める。専門は企業および社会変革・学習する組織・リーダー養成・自律型組織開発等。
-
黒岩 健一郎教授●担当科目:マーケティング、サービスマーケティング、マーケティングプランニングプロジェクト
早稲田大学理工学部建築学科卒業。住友商事株式会社勤務。慶應義塾大学大学院経営管理研究科修士課程修了(MBA)。同後期博士課程単位取得退学、博士(経営学)。武蔵大学経済学部専任講師、准教授、教授を経て2014年から現職。専門分野はマーケティング論。特に、サービス・マーケティング、市場志向。主著に、『マーケティングをつかむ』、『顧客ロイヤルティ戦略:ケースブック』などがある。
-
澤田 直宏教授●担当科目:経営戦略、競争戦略
慶應義塾大学商学部卒業、同大大学院経営管理研究科修士課程修了。一橋大学大学院商学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(商学)。全国信用金庫連合会(現 信金中央金庫)、A.T.カーニー(株)、横浜市立大学准教授等を経て2015年より現職。専門は経営戦略論。R&D Management等に論文執筆。主著に『ビジネスに役立つ経営戦略論』などがある。
-
須田 敏子教授●担当科目:組織行動とリーダーシップ、人材マネジメント、キャリアとリーダーシップ
日本能率協会マネジメントセンターにて月刊誌「人材教育」の編集長当を歴任。イギリスのリース大学で修士号(MA)、バース大学で博士号(Ph.D.)を取得。2005年より現職。主な専門分野は、組織論・組織行動論・人材マネジメント・国際経営比較など。主要著書に『マネジメント研究への招待:研究方法の種類と選択』『組織行動:理論と実践』『戦略人事論:競争優位の人材マネジメント』などがある。
-
中里 宗敬教授●担当科目:ファイナンス、証券データ分析
東京工業大学工学部経営工学科卒業。同大学院理工学研究科経営工学専攻修士課程修了(工学修士)。同大学工学部助手、青山学院大学国際政治経済学部専任講師、助教授、米国ミシガン大学ビジネススクール客員研究員、国際マネジメント研究科助教授を経て、2004年から現職。専門分野はファイナンス。特に証券バブルの研究を長年行っている。著書に「コーポレート・ファイナンスの考え方」など。
-
中野 勉教授●担当科目:企業戦略、グローバルマネジメント、ビジネスプランニング
慶應義塾大学経済学部卒、シカゴ大修士。米系金融機関勤務の後、コロンビア大学博士課程修了 (Ph.D.)。ミシガン大学、関西学院大学を経て現職。研究分野はネットワーク組織論、組織開発と時間・空間、アナログ文化のデジタル化、新規事業とバリューアップ。コペンハーゲンビジネススクール、ENSパリ・サクレ、マックスプランク・ケルン客員教授。主著『ソーシャル・ネットワークと組織のダイナミクス』など。
-
福井 義高教授●担当科目:企業経営の経済学、マクロ経済データ分析、財務会計
東京大学法学部卒業。日本国有鉄道に入社し、国鉄分割民営化後2000年まで東日本旅客鉄道に勤務。東北大学大学院経済学研究科助教授を経て、2002年より現職。カーネギーメロン大学GSIA(現Tepper School)にてM.S.及びPh.D.取得。専門分野は会計制度・情報の経済分析。その他関心のある分野は進化論、現代政治史、マクロ経済学など。
-
藤井 賢治教授●担当科目:マクロ経済学、ビジネスにおける法と経済学、市場と組織
一橋大学経済学部卒業。同大学大学院経済学研究科理論・統計専攻修士課程修了(経済学修士)。島根大学教育学部、青山学院大学経済学部を経て現職。専門は経済学史で、アルフレッド・マーシャルからピグー、ケインズ、そして現代のポスト・ケインジアンヘと連なるケンブリッジ学派の通史的把握を研究テーマとする。
-
細田 高道教授(研究科長)●担当科目:オペレーションズマネジメント、オペレーション戦略、リサーチメソッド
東京理科大学卒業。マサチューセッツ工科大学にてMsc取得後、英国国立カーディフ大学カーディフ・ビジネススクールでPh.D.(Business & Management)取得。英国口頭教育機関の外部審査員として活動。研究分野はオペレーション戦略。近年は循環型サプライチェーンに関する諸問題に関心を持っており、研究成果はEuropean Journal of Operational Research等から出版。また、数多くの国際ジャーナル審査員を務める。
-
宮副 謙司教授●担当科目:地域活性化のマーケティング、SDGsコミュニティマーケティング、シビックエンゲージメントプロジェクト
九州大学法学部卒業。慶應義塾大学大学院経営管理研究科修士課程修了(MBA)。東京大学大学院経済学研究科博士課程修了(博士:経済学)。西武百貨店、PwCコンサルティング、東京大学特任研究員などを経て2009年より現職。専門分野はマーケティング、流通論、地域創生論。主な著書として『青山企業に学ぶコミュニティ型マーケティング』『新しい流通論』『企業経営と地域活性化』等がある。
-
森田 充教授●担当科目:統計分析、企業分析とファンドマネジメントシミュレーション
九州大学経済学部を飛び級入学のため退学、同大学院経済学府修士課程修了および同経済学府博士後期課程経済工学専攻修了(博士:経済学)、九州大学大学院経済学研究院学術特定研究員、2007年度より青山学院大学大学院国際マネジメント研究科助教、2012年度より准教授を経て2019年度より現職。専門は計量経済学、最近はファイナンス、ビジネスゲーム、人事関連の実証分析に取り組んでいる。
-
北野 泰樹准教授●担当科目:企業経営の経済学、ゲーム理論とマネジメント、計量経済学とマネジメント
上智大学経済学部経済学科卒業、東京大学大学院経済学研究科現代経済専攻修士課程、博士課程修了。博士(経済学、東京大学)。政策研究大学院大学政策研究科講師、助教授、一橋大学イノベーション研究センター特任准教授を経て2016年より現職。専門は応用ミクロ経済学分野の産業組織論と国際貿易。実証分析を中心に研究を行い、Journal of International Economics誌等に論文を掲載。
-
島田 由紀准教授●担当科目:ビジネス倫理、宗教と文化から見るビジネスと倫理、ビジネス倫理とリーダーシップ
東京大学文学部西洋史学専修課程卒業。同人文社会系大学院西洋史学専攻修士課程修了。同人文社会系研究科倫理学専攻博士課程単位取得退学。米国プリンストン神学大学院より博士号(Ph.D.)取得。聖学院大学人文学部欧米文化学科准教授を経て、2020年度より国際マネジメント研究科において宗教主任および准教授。専門分野は現代キリスト教思想と倫理学。
-
中塚 昭宏准教授●担当科目:オペレーションズマネジメント、サプライチェーンモデリング、経済性分析
慶應義塾大学理工学部管理工学科卒業、同大学院理工学研究科開放環境科学専攻前期博士・後期博士課程修了。博士(工学)。富士ゼロックス(株)SCM部門に勤務。青山学院大学大学院国際マネジメント研究科助教を経て、2023年より現職。青山学院大学持続的サプライチェーン研究所副所長。日本経営工学会(生産物流部門 幹事・研究プロジェクト 副査)、日本オペレーションズ・リサーチ学会、日本フードシステム学会所属。
-
西井 真佑子准教授●担当科目:マーケティング、消費者購買行動、マーケティング意思決定モデル
静岡大学人文学部卒業。早稲田大学大学院商学研究科ビジネス専攻修了、経営管理修士(専門職)。同大学院商学研究科博士後期課程修了、博士(商学)。早稲田大学商学学術院助手、千葉商科大学商経学部専任講師、准教授を経て、2024年から現職。専門分野は消費者行動論、マーケティング論。著書に『感覚訴求が消費者の感情と認知に及ぼす影響:無自覚な連鎖反応のメカニズム』がある。
-
大橋 英司助教●担当科目:アカウンティング、管理会計、企業分析とファンドマネジメントシミュレーション
早稲田大学商学部を卒業生副総代で卒業。同大学商学研究科修士課程商学専攻修了。カナダ・アルバータ大学ビジネススクールより博士号(Ph.D.in Accounting)を取得。2021年より現職。専門分野は会計学。研究の関心は管理会計の基礎である業績評価の理論。特に、業績評価システムやインセンティブ契約の設計において、心理的な要素がどのような影響を持つかという問題に関心を持っている。
もっと見る
問合せ先 | 03-3409-8025(青山学院大学学務部専門職大学院教務課)ホームページはこちら |
---|