専門学校で学び直しをしたい
社会人の方へ

社会人のための
専門学校進学マニュアル

「就職したけど、ほかにやりたいことがみつかった」「資格を取得して転職したい」「あきらめかけた夢を追いかけたい」など、社会人になってからの新しいスタートを後押ししてくれる『専門学校での学び直し』。
「学校選びってどうしたらいいの?」「お金がなくても大丈夫?」「入学までにはどんなステップがあるの?」など、再進学に当たってのさまざまな不安・疑問を解消しよう!

\ 知って納得! /「学び直し」のメリット

高校卒業後に進学するイメージが強い専門学校だが、社会人になってからの『学び直し』にも多くのメリットがある。

資格が取得できる

「資格に必要な単位を取得して卒業する」または、「在学中に受験資格を取得し、資格試験に合格する」ことで、希望する分野の資格を手に入れられるのが専門学校の大きなメリット。
資格を取得することであこがれだった職種に就けたり、転職時に有利になったりと、卒業後の可能性が広く開かれる。

専門知識やスキルを身につけられる

専門学校では、仕事の現場で求められる専門知識やスキルをひととおり学ぶことができる。先生は現役のプロであることが多く、インターン実習や研修も充実!目指す業界の「今」に触れながら、仕事に直結する実践的な教育が受けられる。
また、専門学校は学力や習熟度に応じて個別サポートをしてくれるので、自分のペースで学びやすいという利点も。

就職に強い

入学後の就職ガイダンスにはじまり、卒業後まで徹底した就職サポートを行ってくれるのも専門学校ならでは。キャリアカウンセラーや担任による個別指導・模擬面接も手厚く、時間をかけて自分に合った就職先をじっくり探し、試験対策も同時に進めることができる。
さらに専門学校は業界とのパイプが強く、企業から送られてくる多くの求人票からそれぞれの希望に合うものを紹介。
就職した人のうち「学んだ分野に関連した仕事に就いた割合」は、専門学校全体でなんと「93.8%※」に達しているほど、圧倒的に就職に強いのだ(※文部科学省「学校基本調査」平成27年度間)。

学んだ分野に関連した仕事に就いた割合 93.8%

教育訓練給付制度が利用できる

「学費が払えるか不安…」という人も安心して。雇用保険加入期間が2年以上あるなど一定の条件を満たし、給付対象となる講座を初めて受講する場合は、学費が最大70%給付される『専門実践教育訓練給付』を利用することができる。
また、雇用保険加入期間が1年以上あるなどの条件を満たし、給付対象となる講座を受講する場合には、学費の20%が給付される『一般教育訓練給付』という選択肢も。
ちなみに、いずれも公務員の場合は雇用保険の加入対象にはなっておらず、対象外となるため注意が必要。詳細はハローワークで確認・相談を。

\ 事前にチェック /専門学校 入学までのステップ

「専門学校で学び直そう」と決めた後に大切になるのが、
【分野・学校選び(自己分析)】と【利用できる給付制度の確認】。
「何から始めたらいいの?」という人も、下で紹介するステップを踏めば大丈夫!
一つひとつ着実に進めていこう。

  1. STEP 1

    就きたい職種や、理想の働き方をイメージする

    自分に合った分野・学校を選ぶためには、「今後、どんな仕事に就きたいか」を考えておくことが重要。専門学校では特定の職種を想定した専門性の高い授業が行われるため、よく考えずに選んでしまうと「自分が学びたかったことと違うかも…」という残念な結果になってしまうケースも。
    ただし今の段階では、コレ!と決められない人は「どんな働き方がしたいのか」をイメージしておくだけでもOK。例えば、「“ありがとう”と言ってもらえる仕事がしたい」だけでも、その先に、職業選択のヒントがきっと見つかるはず!

    理想の働き方をイメージする
  2. STEP 2

    ハローワークへ行く

    次のステップとして、「ハローワーク」や、若者の再就職支援を行っている「ヤングハローワーク」へ足を運んでみよう。相談員がこれまでのキャリアや今の想いをヒアリングして、今後のキャリアの積み方をアドバイスしてくれる。
    「どんな仕事に就こうか」と迷っている人や漠然としたイメージしかもててない人も、相談を通して自分の進むべき方向を明らかにしていこう!

ハローワークでチェックすること

  • キャリア・コンサルティングを受け、進路・再就職先の希望を考える
  • 自分の雇用保険の加入実績がどのくらいあるかを確認
  • 検索システムを利用し、学びたい分野の『教育訓練給付制度の対象講座(対象校)』を確認
  1. STEP 3

    学校を調べ、志望校を決定

    志望する分野の『教育訓練給付制度の対象講座』をチェックしたら、学校ごとの特徴を調べ、自分に合った志望校を絞っていく。
    ホームページや請求したパンフレットで情報を集めるだけでなく、ぜひオープンキャンパス・体験授業・個別相談会などに参加してみよう。学校の雰囲気や施設・設備を自分の目で見ることが大切なのはもちろん、先生や現場のスタッフとコミュニケーションをとることは“社会人学生に慣れている学校かどうか”の大きな判断材料になる。
    また、実際に足を運ぶことが通学のシミュレーションになり、時間的・心理的負担が大きくないかを確認することもできる。

    理想の働き方をイメージする

学校選びのポイント

  • 自分のライフスタイルと学び方がフィットしているか
  • ・昼間部、夜間部、通信制、週末集中型など、学び方は学校によってさまざま
    ・通学に無理がないロケーション

  • 金銭面(学費)の負担が大きくなりすぎないか
  • ・学校独自の奨学金や学費の減免制度があるかどうかも要チェック

  • 窓口や現場の先生は、社会人学生への対応に慣れているか
  • 実習・研修・インターンなど、実践的な授業が用意されているか
  • 資格取得や就職への支援が充実しているか
  • 卒業生の最新の就職実績(就職先や職種など)
  1. STEP 4

    出願・入試

    多くの専門学校では『社会人入試制度』が設けられている。受験資格は学校や学科・コースによって違いがある。
    また、試験内容も社会人は数学や英語などの学科が免除されたり、『書類審査』+『小論文』+『面接』で選考を行ったりと、学校によってさまざま。どんな試験なのかを事前に調べ、必要な入試対策を行っておこう。


取材・文/有限会社ミューズ・コミュニティー 監修/乾喜一郎(リクルート進学総研)