医療
目の前で人が倒れた時、まずは何をするべき?

もしも誰かが「心停止」になったら⁉
突然誰かが意識を失って倒れた時、その原因として考えられるのは、「心停止」、「熱中症」、「脳卒中」、「失神」など多岐にわたります。
例えば、倒れている人の両肩をたたき、大声で「大丈夫ですか?」と呼びかけながら、意識·息·咳·体動·脈拍といった“循環のサイン”を確認し、それらすべてがなければ「心停止」のサインです。心臓の機能が止まると、脳をはじめ全身の臓器に血液が流れなくなってしまうので、周囲の人に119番通報とAEDを依頼し、すぐに胸骨圧迫 (心臓マッサージ)を始めましょう!倒れている人の胸の真ん中に両手をおいて5cm以上押し、速さは1分間に100~120回程度で続けます。AEDが到着したら、AEDの電源を入れ、救急車が到着するまでAEDの指示に従いましょう。
「熱中症」の対処法、知っていますか?
高温多湿な環境のなかで、立ちくらみ、体に力が入らない、体が熱いなどの症状が出ているなら「熱中症」かもしれません。まずは呼びかけに応えられるか、水分を自分で摂取できるかを確認し、涼しい場所へ避難させます。そして衣類をゆるめ、首の周り·脇の下·足の付け根などを冷やします。自分で水が飲める場合は、水分·塩分、経口補水液などを飲んでもらい、経過をみましょう。
このように、緊急対応が必要な場面に遭遇することは誰にでも起こり得ます。冷静に判断することは難しいかもしれませんが、大切なのは日ごろから正しい知識と技術を身につけておくこと。例えば、心肺蘇生の講習を受講する、通学経路にあるAEDの設置場所を確認しておくことも、一歩を踏み出す勇気につながると信じています。


