文京学院大学

2024.04.10

医療

カラダの不思議

血液は何でも知っている!? ダイエットと血液検査

気になるダイエットの話、先生からお聞きしました!

血液検査でわかる“太りやすさ”

皆さんも健康診断で「血液検査」をした経験があることでしょう。血液検査は臨床検査の一つであり、血液の中を詳しく調べることで生活習慣病の早期発見に役立てることができます。例えば“ダイエット”に関するものであれば、コレステロールや中性脂肪の値が高い場合は太りやすくなっていると考えられます。それだけでなく、白血球や免疫の検査では感染による病気になりやすいかどうかが分かり、赤血球の検査では貧血かどうかが分かります。さらにタンパク質・脂質・カルシウムや肝酵素・腎酵素などを測定することで、肝臓・腎臓をはじめとする臓器の異常のほか、筋肉・骨の異常も分かり、筋肉低下や骨粗鬆症などのリスクを調べることができます。

偏ったダイエットは“美容の敵”!

極端に摂取量を制限したり、特定の食品のみを摂取したりする偏ったダイエットは、一時的には体重の減量が期待できる一方、ストレスがたまる上に必須栄養素の摂取量が不足し、食物繊維不足による「便秘」、カルシウムやビタミンD不足による「骨粗鬆症」、鉄分不足による「貧血」「月経異常」など、健康を損なうリスクになる恐れがあります。また、栄養素の不足は肌荒れや髪・爪の傷みを引き起こしますので、極端なダイエットは“美容の敵”ともいえるでしょう。ダイエットの際も、規則正しい生活とバランスの良い栄養摂取が美容と健康の鍵となります。エネルギー量(カロリー)を計算して、1日の摂取カロリーよりも消費カロリーが上回るような食生活を無理なく続け、適度な運動も取り入れることが、ダイエット成功の秘訣です。

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Profile
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趣味はコンサートやミュージカル、美術館の鑑賞のほか、テレビ局や史跡巡りを兼ねた散歩、旅行です。スポーツは全般的に好きですが、近年は専ら観戦です。大学では患者診療を支える臨床検査を学生たちと一緒に学び、青春の一頁にしっかりと刻まれる、達成感のある充実した学生生活を送ってもらえるよう心がけています。
研究テーマ:血液学、血液検査学、臨床検査医学。血液疾患の検査医学的研究や臨床検査結果を応用した各種病態メカニズムの解明。