迷いながら貫いた、僕の個性。NYのランウェイで「自分」を解き放つ。スーパーデザイナー学科(4年生) 芳賀 陽介 迷いながら貫いた、僕の個性。NYのランウェイで「自分」を解き放つ。スーパーデザイナー学科(4年生) 芳賀 陽介

ヨウジヤマモトと出会い、ファッションに目覚めた。 ヨウジヤマモトと出会い、ファッションに目覚めた。

宝飾の仕事をしていた母の影響で、小さい頃から自然とファッションに興味を持つようになりました。心に火がついたのは中学1年生のとき。偶然インターネットで目にしたヨウジヤマモトのパリコレクション動画がきっかけでした。デザイナーの内面にある世界が、服を通じて表現される。「服には、こんなにも力があるのか」と衝撃が走りました。
それからは、時間さえあればコレクション動画を見漁りました。昼休みも、帰宅してからも、寝る前も。いろいろなデザイナーの創造性に触れて、「いつか僕も服で自分を表現したい」という気持ちがどんどん強くなりました。
スーパーデザイナー学科を選んだのは、在学中にブランドを立ち上げる経験ができるから。夢を現実にする力が、ここでなら身に付くと思ったんです。

マイブランドのデニム70着完売。自分の感性が伝わった。 マイブランドのデニム70着完売。自分の感性が伝わった。

スーパーデザイナー学科では、3年生からマイブランドを立ち上げます。僕のブランドは「Yousuke Haga」。僕の心の中にある、たとえば、夜の散歩の心地よい孤独感だったり、スポーツ選手のテーピングのかっこよさだったり。そういう個人的な感覚を、ほかの人にも共感できる形に表現することを目指しています。
テーマが等身大なので、作品はだいたい地味なんです(笑)。だから「本当に伝わるかな」「もっと派手なデザインのほうが目を引くんじゃないか」といつも悩むんです。そのたびに先生がいつも「芳賀は芳賀のままでいい」って言ってくれるので、迷いながらでも僕らしい服を作り続けることができています。

今でも忘れられないのが3年生で経験させてもらった、阪急百貨店でのポップアップ。そこで、ブランドのアイコンとして作ったテーピングデニムを販売したら、70着も売れたんです。「デザインがかっこいい!」「コンセプトがおもしろい!」と直接声をいただき、自分の世界観がちゃんと届いたことを実感。うれしかったですし、自分がやってきたことの答え合わせができた気がして、初めてデザイナーとしての自分を信じることができました。

阪急百貨店でのポップアップ

夢の舞台、NYファッションウィークでランウェイデビュー。 夢の舞台、NYファッションウィークでランウェイデビュー。

さらに、4年生では「Asia Fashion Collection」というアジアの若手デザイナー向けコンテストでグランプリを受賞。その副賞で、ニューヨーク・ファッションウィークのランウェイで自分の作品を発表する機会までいただきました。こんなチャンス滅多にありません。せっかくならコンテストとは違う作品を披露しようと思い、コンテストから2ヶ月しかありませんでしたが一心不乱に新作8着を制作し、ニューヨークへ渡りました。
滞在中はモデルのオーディションやリハーサルなど、毎日やることに追われて、観光する余裕もありませんでした。本番直前まで作品に手を加えるなど、無我夢中の5日間でしたが、振り返ると夢のような時間でした。現地のモデルさんやデザイナーともファッションについて話し合うことができ、忘れられない経験ができました。

いつまでも、ファッションで自分を表現し続ける。 いつまでも、ファッションで自分を表現し続ける。

僕自身、人と話すことが得意ではなく、どちらかというと自分の世界に閉じこもるタイプ。でも、服を通じて自分を表現できるようになり、コミュニケーションも楽しめるようになってきました。ファッションは自己表現であり、誰かと心を通わすツールであることを、僕はこの学校で学びました。
卒業後は、ヨウジヤマモトに就職が決まっています。(2025年2月現在)夢の始まりとなったブランドで働けることは、大きな喜びです。この先、どういう仕事に携わることになるのか、まだ具体的なことは分かりませんし、想像もしていなかったような苦労や壁にぶつかることもあるかもしれません。それでも、 また迷いながら、悩みながら、ファッションを通じた自己表現を続けていきたいと思います。