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教授紹介
明治大学法科大学院
法務研究科

目次

工藤 祐巌
:民事法学(Civil Law)、責任財産の保全、専門家責任

【インタビュー】人気教員は社会人をどのように指導しているのか?

専門分野:民事法学(Civil Law)、責任財産の保全、専門家責任くどう ゆうげん工藤 祐巌専任教授

明治大学法科大学院
法務研究科

少人数クラスのきめ細かい指導により、熱い思いを持った法曹を育成します!

担当科目
民法(財産権)、民法演習I、民法演習II、民法展開演習、民事法総合指導(民法)
経歴
千葉大学人文学部法経学科卒業。一橋大学大学院・法学研究科修士課程修了(修士/法学)。同研究科・博士課程単位取得満期退学。1988年南山大学法学部専任講師、1992年南山大学法学部助教授、2000年立命館大学法学部教授。2004年より明治大学大学院法務研究科教授。
著作物・論文
『新・コンメンタール民法(財産法)[第2版]』日本評論社(2020年・共著)、『新ハイブリッド民法2 物権・担保物権法』法律文化社(2019年・共著)、『プロセス講義民法IV債権1』信山社(2016年・共著)、『マルシェ債権総論』嵯峨野書院(2008年・共著) など。
これまでどのような学生を指導してこられたのですか?
これまで、さまざまなキャリアを持つ社会人学生を指導してきましたが、近年は司法書士などの法律系資格の取得者や学習経験者が増えているようです。そこまでの専門知識はないにしても、法科大学院で学ぶ内容をしっかりと下調べして、その学習を3年間やり通せるかどうかを自己分析した上で入学する方が多く、そのような準備と覚悟を持った学生が着実に力をつけていくのは言うまでもありません。私が指導する社会人経験者の中には、地方で従事していた仕事を辞め、家族とともに上京された方もおり、その熱い思いと覚悟には感服しました。社会人としての経験が司法試験を目指す学習過程で生かせる要素としては、法律が適用される場面(不動産取引や金融機関の手続きなど)がイメージしやすい、あるいは文章を書く力が鍛えられているなどがあげられますが、その経験が本当に生きるのは法曹として社会に出てからであり、それ以上に大切なのが心の準備(覚悟)だと思います。
ゼミや研究室ではどのような教育をされていますか?
2、3年次になると論述式の答案作成力に不安を覚える学生もいます。「上手く書けないのですが…」という相談に対する私のアドバイスは「短答式(択一)の問題に戻ってみましょう」です。実際に択一問題をやり直すことで論述表現能力が伸びるケースは多く、それは基本的な知識がいかに重要かを物語るものだと思います。また、応用問題に取り組むことで自分の弱点を把握して、そこから基本的な知識の強化を図る愚直さも必要です。日頃の演習科目や「基礎力確認テスト」で浮かび上がった弱点を克服するため、自学自習の方向性を的確に示すことが私たちの役目。本学は講義科目も演習科目も10名前後の少人数クラスで行われるため、一人ひとりの学生の到達レベルや強化すべき点を教員同士で共有しながらきめ細かな指導を行っており、そういう機会を通して私が学生たちに言い続けているのは、司法試験合格への道は土台を確実に固めることであり、愚直に勝るものはないということです。
どんな経験や関心を持つ学生に進学してほしいですか?
「何故、法曹を目指すのか」をしっかり考え、信念を持って入学してほしいと思っています。辛い思いをしている人や弱い立場の人を支える「街の弁護士」を希望する学生が多いのですが、さらにもう一歩踏み込んで人の役に立つという生き方が自分にとってどういう意味を持つのかを深く考えてほしいと思います。「街の弁護士」が扱うトラブルには時代に左右されない普遍的なものと、時代の変化とともに顕在化するものとがあります。例えば性同一性障害の方の法的救済というテーマは時代の要請と言えるものであり、そういう時代的、社会的な問題意識を持つことも大切です。また、人と人との争いごとには多面性があり、一方的に当事者の主張を受け入れられない微妙な要素が絡んでくることもあります。自らの信念や法曹への熱い思いを持ちながら、その微妙さを感じ取れる感性を磨いていくことも忘れないでください。
問合せ先03-3296-4318(専門職大学院事務室/法務研究科)ホームページはこちら
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