関東学院-すべての主人公たちへ

和田 育子(看護師)

いつもワタシの声に寄り添う。向き合う。

欲しいものもないし、
お金がかかる趣味もない。
社会人一年目が終わったときに、
お金を使わなさすぎて、驚いた。
そんなワタシの解決策が、一人暮らしだった。
条件は、勤める病院に30分以内に行ける場所。
実家もあるこの横須賀を離れたいと思ったことも、
看護師を辞めたいと思ったこともない。
たぶん、ワタシにとって、
ちょうどいいバランスが保たれているからだと思う。

手が震えた命の現場。手術室看護師として、

初めて大きな手術を担当した時のことは
今でも覚えている。
手術は手順が決まっている分、
いかに先回りをして、
スムーズに担当医への器械出しができるかが重要。
だけど、術中の大量出血で慌ててしまった。
常に最悪の状況を想定して、
焦らず、すぐ行動できるように。
命の現場にいると、いつも心にとどめている。

護衛艦を眺めながら、緊張をほぐす。

大学時代は多忙だった反動か、
社会人になって定期的な休みができたとき、
はじめは戸惑った。
人が多いところは疲れる。
だけど、何もしないのもソワソワする。
そんなワタシがたどり着いたのが、護衛艦観察。
ヴェルニー公園で、ベンチに座ってぼーっと眺めながら、
目の前にある護衛艦をスマホで調べる。
これは南極から来たのか、砲弾はこんなに飛ぶのか。
いつもは仕事でいっぱいの頭の中を、
ちょっとずつ抜いていく
今のワタシのルーティーンだ。

涙の大学時代。

関東学院大学との出会いは、
実は小学校まで遡る。
現役で活躍している選手たちが教える
タグラグビーにワタシは参加していた。
そんなワタシにとって関東学院大学のラグビー部の
マネージャーになれることは、どれほど光栄なことだったか。
憧れのラグビー部に恩返しがしたい。
日本一になるお手伝いがしたい。
そんな思いで入部したけれど、
結果は自分の代で2部リーグへ降格。
卒業して4年経った今でも、
思い出すと悔し涙がでてくる。
今、できることを全力でやる。
そんな風に思えるのは、
あの苦くて、悔しい時間があるからだと思う。

悩んだときは、自分が変わる。

「人を変えるのは難しい。
自分はすぐに変えられる。」
大学の対人関係論の授業で学んだ言葉。
学生時代、部活の先輩後輩の
人間関係で悩んだ時期も、
相手に文句や期待をするのではなくて、
自分が変わったことでうまくいった。
悩んだときは、まずは自分が変わる。
今でもワタシの心に残り続けている。

恐れる感情も、ともに。

手術室看護師をしていると、
人の命や人生に直面することがある。
運び込まれる原因も事故だったり、
自らによるものだったりもあるし、
例えば術後の患者さんの人生はどうなるのだろうと
考えることもある。
色んな患者さんや現場に出会って、
器械出しをする手が
震えそうになったり、涙がでそうになることがある。
だけど、わたしは慣れて、強くなって、
動揺しない人間になりたくない。
この感情を大事にして、
患者さんに寄り添える看護師であり続けたいと思う。

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和田 育子(看護師)
和田 育子看護師
2018年3月看護学部看護学科卒業。在学中に実習先でもある横須賀共済病院で手術室看護師として勤務。小学校から関東学院大学のラグビー部が教えるタグラグビーに参加し、大会での優勝も経験する。中高時代には女子校へ行き、別の部活動に入るが、高校時代に再び開始。今でもかつてのメンバーたちと休日にタグラグビーを行う。好きな護衛艦は「しらせ」と「いずも」。
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