CHAPTER 02

京都の祭から日本人のアイデンティティーを知る。

日本文化を学び、
世界の中の自分を知る。

留学を経験した学生は、よく「現地で日本について質問されたが、答えられなかった」と言います。彼らは、日本を出て初めて、日本のことを知らない自分に気づくのです。グローバル化が進み、異文化理解が求められる今こそ、日本文化を知る努力が必要です。なぜなら、自国の文化を理解しなければ、異文化を理解することはできないからです。

京都は、日本を学ぶのに最適の場所。長らく政治と文化の中心地であったこともあり、身近にある昔ながらの行事やしきたりの多くは、京都で生まれています。歴史的な建物が町中にあり、毎週どこかで能や狂言の公演が行われていて、思い立ったら茶道や華道を体験することもできます。本学でも、伝統文化に関わる人と交流する機会や、伝統文化を調査・研究するプログラムをたくさん用意しています。京都をフル活用して、日本文化と自分への理解を深めましょう。

建築物などの有形文化財から、慣習などの無形文化財まで「日本らしさ」が町中に詰まっている京都。京都を学ぶことが故郷を見つめる機会になり、地元の魅力や課題に気づく学生もいます。

山鉾の装飾は、伝統工芸品としても素晴らしい!

祭は伝統工芸の集大成のようなもの。授業では、祭の裏側を調査する機会も設けます。

京都では気軽に茶会や能楽など、伝統文化に触れる機会があります。

1000年続く文化から
変わらないものを探る。

1000年以上の歴史をもつ祇園祭をはじめ、葵祭や時代祭など、京都には伝統的な祭が大小たくさんあります。これらの祭が今日まで続いていることを「歴史あるものが残ることは当然のこと」「京都だから当たり前」と考えていませんか。実は、どの祭もこれまでに何度も存続の危機に直面しており、現在も継続させるために奔走している人がたくさんいます。伝統は自然に残るわけではありません。続けるべきか、続けざるべきか。続けるなら、何を捨てて何を守るべきか。担い手たちの葛藤や試行錯誤の先にあるのが、今の伝統の姿です。

祭だけでなく、伝統工芸や伝統芸能でも同じことが行われています。変えずに守られてきたものの中には、日本文化の核があるかもしれません。

京都は伝統文化の宝庫です。現場へ出向いて、担い手から話を聞き、日本文化とは何かを考えてみてください。

MURAYAMA KOTARO

国際貢献学部
グローバル観光学科

国際貢献学部 グローバル観光学科 村山 弘太郎准教授

関西大学大学院 文学研究科博士課程修了。博士(文学)。2015年より京都外国語大学へ。専門分野は歴史学・日本近世史、祭礼研究、朝廷研究。英語で京都を紹介するフリーペーパー「Enjoy Kyoto」と学生の協働取材および記事作成のコーディネートを行っています。