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教授紹介
大手前大学大学院
国際看護学研究科
看護学専攻
(2023年4月設置)

目次

鈴井 江三子
:助産学、国際看護学
教員一覧

【インタビュー】人気教員は社会人をどのように指導しているのか?

専門分野:助産学、国際看護学すずい えみこ鈴井 江三子研究科長・教授

大手前大学大学院
国際看護学研究科

国際性と研究力、実践力を兼ね備え、看護の仕組みを変えるリーダーを育成

担当科目
国際看護学特論、周産期健康危機管理ケア論、看護研究演習、看護特別研究
経歴
英国テムズバレー大学(現ウエストロンドン大学)大学院・助産学修士課程修了(助産学)。大阪大学大学院・医学系研究科博士後期課程修了(保健学)。川崎医療福祉大学、兵庫医療大学(現兵庫医科大学)教授などを経て、2019年大手前大学国際看護学部長、2023年同大学大学院研究科長。加古川刑務所非常勤助産師。国際ソロプチミストルビー賞1位、日本母性衛生学会優秀論文賞、日本小児保健研究学会研究助成賞、厚生労働大臣賞ほか受賞歴多数。
著作物・論文
『超音波診断と妊婦』明石書店(2011年)、『新助産学』メディカ出版(2002年)他多数
これまでどのような学生を指導してこられたのですか?
グローバル化が進む中、日本に在住する多様な国籍を持つ方や様々なバックグラウンドを持つ学生を指導してきました。そうした学生は言葉の壁や一体化しないアイデンティティに思い悩んでいることが多いのですが、私は「ありのままの自分でいいんだよ」というメッセージを伝えることを何よりも大切にしています。多様な文化や慣習に対して理解できないこともありますが、理解できないことや自分の中にある偏見も理解したうえで多様な価値観や考え方、生き方を尊重する。それがグローバル社会における人権尊重のあり方だと考えています。しかし、日本の医療や看護の現場では人権や言語の問題を真剣に議論しないまま、従来通りのマニュアル的なケアが提供される傾向にあります。外国人労働者が急増するなかで文化に添った看護や健康支援は喫緊の課題ですが、母子保健支援は全くまだまだ不充分な状態だと言えます。その課題を顕在化し、医療や看護の仕組みを変えていくことが本研究科の役割だと考えています。■これまで指導した社会人学生の研究テーマ糖尿病妊婦への看護に関する研究/学童保育における児童虐待の早期発見と対応に関する研究/青年期の性教育に関する研究/高齢者の性意識に関する研究 等
ゼミや研究室ではどのような教育をされていますか?
課題に対処するには、現場の体感ではなくデータを集め、まず課題を顕在化させていくことが重要です。たとえば女性受刑者の養育能力を調査した研究では、女性受刑者の多くが未成年期の特徴として虐待の被害を受けていたことがデータによって明らかになりました。その虐待のフラッシュバックから逃れようと非行を繰り返すため、改善には懲罰ではなくPTSDへのケアが必要であることがわかったのです。このようにデータの収集・分析から真実を追究し、より良いケアに繋げることが研究です。ゼミや授業ではこの研究力の涵養をめざし、「外国人技能実習生の健康課題」などのテーマに対して学生自らがデータ収集を行い、課題を顕在化し、ゼミのディスカッションで課題を掘り下げています。研究成果をいかに臨床の現場に還元していくのか、政策の策定や提案も含めた実践力を育んでいきます。
どんな経験や関心を持つ学生に進学してほしいですか?
誠実であり、自分の目標を明確に定め、堅実に歩んでいける方にぜひ進学してほしいです。本研究科は、看護師としてのキャリアアップや国家試験受験資格を取得できる助産師や保健師だけでなく、幅広い進路を想定しています。国際化に対応できる検疫官や法務技官、看護系技官などとしてグローバル社会に貢献していただきたいですし、さらには政治家をめざす方も出てきてほしいと期待しています。医療や看護のシステムを変えるためには、政策を変えていく必要があります。本研究科では現役の政治家が教壇に立つ講義や行政機関でインターンシップも設け、政策の重要性を学ぶ機会も提供しています。ぜひ本研究科で社会貢献・国際貢献という目標に向かって成長していただきたいです。

【大手前大学大学院国際看護学研究科看護学専攻】の教員一覧

  • 大橋 一友総長補佐・教授●担当科目:国際保健活動特論、デジタルヘルスケア特講、看護特別研究

    [学位]博士(医学)・大阪大学 医学部 医学科、(研究テーマ)国際母子保健学、(プロフィール)産婦人科医。大学院大学で17年間、看護職の学生の研究指導を行ってきた。大手前大学大学院では大学院生と一緒に在留外国人の保健・医療問題に関する研究を行っている。これまでに多くのJICAプロジェクト(母子保健関連)に参加してきた。

  • 藤井 ひろみ教授●担当科目:ジェンダー学特論、セクシュアリティ看護特論、看護特別研究

    [学位]博士(看護学)・神戸市看護大学 博士 看護学研究科、(研究テーマ)セクシュアリティの看護、看護とジェンダー、助産ケア、(プロフィール)ヘルスケアにおけるLGBTやジェンダーをテーマにした研究に取り組む。「医療者のためのLGBT講座」(2022南山堂)、「レズビアンヘルスと看護研究-レズビアン・バイセクシャル女性が安心して受けられる医療・健康支援とは」(2020晃洋書)など。

  • 白井 文恵教授●担当科目:公衆衛生看護学特論、保健政策研究、公衆衛生看護学レビュー

    [学位]博士(医学)・大阪大学 博士 医学系研究科、(研究テーマ)感染看護、在宅での感染予防、(プロフィール)行政機関の保健師として勤務後大学教員。主な研究は感染看護、在宅での感染予防。アフリカにおいて健康増進に関する研究も実施。

  • 西村 直子教授●担当科目:小児・思春期健康支援特論、看護特別研究

    [学位]博士(保健学)・鳥取大学大学院医学系研究科保健学専攻博士後期課程、(研究テーマ)こどものボディイメージ、自己効力感、希少疾患、(プロフィール)低身長や軟骨無形成症など希少疾患を持つこどもや、その家族の心理社会的な困難について調査。医療的ケア児などを専門に支援する訪問看護ステーションの顧問。国際看護研究所所長として教員、臨床看護師の研究を推進。国際研究機関JIB認定トレーナーとしてセミナーを開催。

  • 河井 伸子教授●担当科目:慢性・老年看護特論、看護研究演習、看護特別研究

    [学位]博士(看護学)・千葉大学大学院看護学研究科、(研究テーマ)高齢者ケア、慢性病看護、生活調整支援、連続性への支援、(プロフィール)連続性に着目した看護をテーマとして、2型糖尿病とともに生きる人や、高齢者が変化の中で自己を保つあり様を明らかにする研究や、看護実践モデルの開発を行う。高齢者の終生期ケアや慢性疾患を持つ高齢者の生活マネジメントの研究にも携わる。

  • 嶋澤 恭子国際看護研究所所長・教授●担当科目:助産学特論/国際助産演習/助産研究レビュー

    [学位]修士(文学)・熊本大学 修士 文学研究科、(研究テーマ)アジアのリプロダクション、助産ケア、在留外国人の母子保健、(プロフィール)助産師。大学病院、民間病院で助産師として勤務の後、青年海外協力隊としてラオスで活動。帰国後、大学院で文化人類学を専攻。ラオス国境の村など、アジア各地でリプロダクションに関するフィールドワークを行う。神戸市看護大学を経て現職。

  • 冨松 拓治教授●担当科目:プレコンセプションケア特論、周産期学特論

    [学位]博士(医学)・香川医科大学、(研究テーマ)周産期医学、婦人科腫瘍学、(プロフィール)産婦人科医(周産期専門医、婦人科腫瘍専門医)としての臨床経験および、大学教官としての教育・研究経験(留学を含む)。

  • 清水 純教授●担当科目:精神保健特論、看護研究演習、看護特別研究 他

    [学位]博士(医科学)・滋賀医科大学大学院医学系研究科 看護学修士号、岐阜大学大学院連合創薬医療情報研究科(博士後期課程) 医科学博士号、(研究テーマ)言語解析研究、精神科救急・急性期看護に関する研究、(プロフィール)17年間の精神科臨床経験を経て大学教員(研究者)となる。

  • 山本 純子教授●担当科目:地域在宅看護特論、看護特別研究

    [学位]博士(看護学)・広島文化学園大学 博士 広島文化学園大学大学院看護学研究科、(研究テーマ)地域・在宅におけるACP(アドバンスドケアプランニング)・エンドオブライフケア・在宅ケア及び訪問看護の質に関する研究、(プロフィール)看護協会の協力を得て学生ボランティアを募り、地域の人々の関わりを通して、学生への地域看護教育の取り組みや看護の役割を広める活動を実施。在留外国人におけるACPの共同研究も行う。

  • 李 明鎭教授●担当科目:公衆衛生学特論

    [学位]博士(医学)・神戸大学 博士 医学研究科、(研究テーマ)生活環境や保健対策の相違に起因する、健康障害や疾病の発生状況の比較分析、(プロフィール)日本と韓国の異なる生活習慣や保健対策が、健康障害や疾病の発生に及ぼす影響について研究。韓国の共同研究者と協力して、日韓両国の食中毒の発生状況とその原因の比較分析、海外旅行により罹患するデング熱やチクングニア熱の発生状況の比較分析などを行い、論文を発表。

  • 乾 博教授●担当科目:健康栄養学特論

    [学位]農学博士・大阪府立大学 農学研究科 農芸化学専攻博士課程修了、(研究テーマ)食品機能性成分の作用メカニズムの解明、(プロフィール)管理栄養士養成課程の教員として、肥満や糖尿病などの予防・改善作用をもつ食品機能性成分についてその作用メカニズムの解明に関する研究を行う。

  • 白石 斉聖教授●担当科目:健康栄養学特論

    [学位]博士(農学)・千葉大学大学院 自然科学研究科生産科学専攻、(研究テーマ)屋内栽培葉菜類の各種栄養成分評価と栽培法の開発、(プロフィール)植物の窒素代謝に関わる酵素およびその遺伝子に関する研究を千葉大学、ミシガン工科大学、神戸大学で行う。

  • 畑 耕治郎教授●担当科目:デジタルヘルスケア特講

    [学位]博士(工学)・大阪大学大学院工学研究科 博士、(研究テーマ)教育におけるICT活用、(プロフィール)ICT(情報通信技術)を活用した教育手法について研究。長期にわたりeラーニングを主体とする大手前大学通信教育課程の企画・運営に従事する。

  • 本多 美預子教授●担当科目:助産診断技術学III(健康診査と健康教育技法)

    [学位]博士(家政学)・武庫川女子大学大学院家政学研究科、(研究テーマ)食行動教育、行動科学、モチベーションとサポートシステムが食生活に与える影響の調査、(プロフィール)健康的な食生活を送るために必要な要素を明らかにし、行動変容を促す効果的な方法論を探求している。また、これらの知見に基づき、実践的な活動にも取り組み、より良い栄養教育のあり方を模索している。

  • 野波 侑里教授●担当科目:医療人類学特論

    [学位]Ph.D.(社会人類学)・オックスフォード大学 社会文化人類学研究科、(研究テーマ)多元的医療、癒しの概念化、セラピー文化、(プロフィール)英国の大学院で医療人類学と社会人類学を学ぶ。イギリス、日本、インドの多元的医療についてホメオパシーに焦点をあて、個人の医療の選択に影響を与える社会文化的背景や地域の生物医学と補完代替医療の関係から研究をしている。

  • 村上 寛准教授●担当科目:看護技術特論、看護研究演習、看護特別研究

    [学位]博士(保健学)・大阪大学大学院医学系研究科、(研究テーマ)看護実践を支える工学機器 臨床看護技術 看護実践の質、(プロフィール)看護師。病院勤務を経て米国へ留学し、看護学で学士および修士課程を修了。帰国後、病院勤務の傍ら博士課程(保健学)を修了。看護実践者および管理者として働いた臨床経験を土台に、看護実践の質向上をテーマに、教育と研究に取り組んでいる。

  • 望月 明見准教授●担当科目:助産診断技術学I・II・III、看護特別研究

    [学位]修士(看護学)・自治医科大学 修士 看護学研究科、(研究テーマ)社会的ハイリスク母子ケア、リプロダクティブヘルス・ライツ、異文化ケア、(プロフィール)助産師として大学病院や総合病院、クリニック等で臨床を積んだ後、タイやアメリカでボランティア等の活動を約8年間行う。帰国後は助産師養成を持つ大学看護学部において周産期看護学と助産学の教育に携わった。国内初の刑務所内非常勤助産師としての活動等がある。

  • 高谷 知史准教授●担当科目:小児・思春期健康支援特論、グローバルコミュニティ実習

    [学位]修士(保健学)・慶應義塾大学 学士 看護医療学部、神戸大学大学院 修士 保健学研究科、(研究テーマ)小児看護、家族看護、家族コンコーダンス、自閉症、レスパイトケア、バーチャルリアリティ、(プロフィール)慶應義塾大学病院 小児科・小児外科混合病棟で7年間小児科看護師として勤務。看護教育では、学部教育に加え、看護学通信教育プログラム主任として従事する。

  • 戸田 登美子准教授●担当科目:国際看護学特論、国際看護研究特論、看護研究演習、看護特別研究

    [学位]博士(看護学)・甲南女子大学大学院 博士 看護学研究科、(研究テーマ)在留・訪日外国人への保健医療、多様な文化的背景を持つ人々への看護、(プロフィール)看護師。急性期病院や日本看護協会国際部で勤務した後、看護系大学等での教員経験を経て現職。多様な言語や文化・宗教をもつ人々の保健医療や健康格差、それらを軽減するための保健医療サービスの在り方や看護ケアについての研究に取り組む。

  • 矢野 朋子准教授●担当科目:公衆衛生看護実践特論、ハイリスク事例支援論

    [学位]博士(保健学)・大阪大学 博士 医学系研究科、(研究テーマ)地域高齢者の体重減少、介護予防、(プロフィール)大阪市行政保健師として勤務後大学教員。主な研究は地域で暮らす高齢者の体重減少、介護予防。大阪市こども青年局大阪市産前・産後母子支援事業者選定委員、大阪市病児・病後児保育事業委託事業者選定委員、TSURUMIこどもホスピスプロジェクト承認委員。

  • 山本 真理子講師●担当科目:健康危機管理論、公衆衛生看護実践演習

    [学位]博士(保健学)・大阪大学 博士 医学系研究科、(研究テーマ)ACP、在宅療養高齢者に対する看護実践、介護予防、(プロフィール)自治体で10年間行政保健師として地域に住む人々の健康管理や健康増進に携わった後、大学教員となる。主な研究テーマは、ACP、在宅療養高齢者に対する看護実践と介護予防。

  • 足立 朋子講師●担当科目:助産診断技術学I・II・III、地域助産実習、助産診断技術実習、プレコンセプションケア特論

    [学位]博士(保健学)・大阪大学大学院 医学系研究科 博士後期課程修了、(研究テーマ)プレコンセプションケア、リプロダクティブライフプラン、(プロフィール)市民病院、産婦人科クリニックで助産師としての臨床経験を積み、大学院へ進学。大阪市立大学、甲南女子大学で母性看護学と助産学の教育に携わる。2023年より現職。

  • 堀口 利辺佳助教●担当科目:助産診断技術実習、開業助産実習

    [学位]修士 慶應義塾大学 看護医療学部卒業 キングス カレッジ ロンドン MSc Global Health 修了、(研究テーマ)母子保健、国際保健、(プロフィール)慶應義塾大学病院 助産師・看護師として臨床経験を積み、イギリスの大学院でGlobal Healthを学ぶ。その後、子育てをしながら保健師・助産師として勤務し、2021年より現職。

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問合せ先06-6941-7063(大阪大手前キャンパス 教務課)ホームページはこちら
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