●お試しください!
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研究計画書は、大学院によってフォーマット、字数が指定されている場合もあれば、自由に書いていい場合もある。特に指定がない場合はA4一枚から一枚半程度が目安(今回の見本は一枚半程度)。全体の構成は、見本のように項目立てをしても、一続きの文章にまとめても構わないが、最初にその研究をする理由を明らかにした上で、研究方法の明示、先行研究への言及と展開し、最後にその研究を修了後どのように活かしたいか、とまとめるのが一般的だ。
ポイントの一つは「研究方法」。どのような研究方法が可能かこの段階では明示しにくい場合はしかたないが、フィールドワークであれ統計的手法であれ、できるだけ具体的な方法が示してあると研究の実現可能性が明確になり、印象がいい。
また、「先行研究」に関する言及はできるだけ厚めにしておきたい。研究背景等も含め、全体の2/3程度は先行研究に関する記述で、1/3程度がそれを踏まえた自分の見解というくらいのバランスをめざそう。また、公共政策のような現在進行形の問題を扱う研究科の場合は、見本のように事例を取り上げるケースもあるが、過去の文献からテーマをピックアップした場合は、参考文献を必ず記載しておくこと。その際、著書名(論文名)、著者名、出版(発表)年を明記する、書籍名は『 』、論文名「 」でくくるのが基本ルールだ。
このように、学術論文の基本ルールにのっとって書くことは研究計画書全体を通して重要。例えば、文頭を頭下げしない、「・」で始まる箇条書きにするといったルールから外れた書き方をすると、教授に与える印象は悪くなる。自分の研究者としての素養をしっかり示す意味でも、細かな点への配慮は非常に大切だ。 |