●お試しください!
「問題」と「解答例」の中で、色のついた文字にカーソルをあわせると、ここだけの解説ポイントが読めます。
小論文を書く際には、問題の主旨や要求が何かをまず理解して、それに沿った答案を作成するのがポイント。通常、小論文は、「問題の背景説明」→「問題提起」→「それに対する自分の見解」→「対立意見の提示」→「それに対する答え」というのが基本的な流れとなる。しかし、今回の設問では、「意思決定の遅さ」という問題に対して「どちらがいいか」という見解をストレートに求めるのではなく、「問題の背景説明」(原因の分析)、「対立意見の提示」(功罪の明示)を要求している点に注目。そのため、上で挙げた基本パターンとは構成が異なってくるが、要素が変わるわけではないので焦る必要はない。
では、具体的に今回の答案作成のポイントを解説しよう。まずは、意思決定の遅さの原因を整理。この際、できるなら、複数挙げて多面的な分析をすべき。次に功罪をまとめるが、ここで言う功罪とはそれぞれ、メリット、デメリットのことを指す。こちらも複数を挙げ、メリット、デメリットをきちんと対応させることが重要。たとえば、上の答案例にあるように、意思決定が遅いと、意思決定が慎重になる反面、緊急の事態に対応できなくなる、といった具合である。
分析や見解が一面的になることは小論文においてはマイナス。常に、他の視点から見るとどうか、違う考え方はないか、といったことを意識しながら書くことを意識しよう。 |