●お試しください!
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今回ピックアップした問題は、6つの問題から1問を選んで解答する選択問題。ちなみに、例題以外には「言論のポジショナリティ」「自然資源の有効利用」「民主化と法の支配」「移民の人権」「『欠乏からの自由』を主眼とした『人間の安全保障』政策」といったテーマの問題が並ぶ。いずれも国際的な観点から論じさせる点では共通しているが、テーマ自体は、法、環境、思想・哲学まで非常に幅広い。受験生はついひるんでしまいがちだが、これらの分野をすべて網羅するのはもともと無理な話。この中で2問解答できる問題があれば十分だと考えていい。試験対策の際も、やみくもにすべての分野の知識を深めようとするのではなく、「日本に関係すること」「1〜2年前のトピック(新し過ぎる問題は出題されにくい)」、さらに自分の研究したい分野、志望校の過去問でよく出題されている分野を中心に勉強するのがいいだろう。
また、例題のようなシンプルな問題文の場合、論旨の展開の仕方にはいくつかオプションがある。もちろん、ただ一つの正解があるわけではないので、論旨を自分の得意分野の方向に持っていくのもOKだが、できれば、受験する研究科やコース、プログラムの趣旨に沿って論じるのがベター(例題の場合は「人間の安全保障」)。
さらに、対立した意見を踏まえて自分の意見を述べるという論文の基本は必ず押さえておくこと。その意味では、そのテーマに関してどのような議論がされているかをしっかり理解しておくことが大切になる。
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