名言から知る! お金の価値って?

好きで目指したいと思っていた仕事が「お給料が少ない」と知った途端に、やる気をなくしてしまったことはないだろうか。逆に「年収が高い」と聞けば、それだけで目指したいと思ってしまう仕事もあるかもしれない。

 

高校生が進路を考えるとき、「お金」について悩むことはとても多い。就職後の収入を考える以前に、進学先の学費の調達に悩んでいる人もいるだろう。いったい「お金」とはなんなのだろう。先人たちの名言からそのヒントを探ってみよう。

 

◆「人生には3つのものがあればいい。勇気と希望と少しのお金だ」

 チャールズ・チャップリン(1889-1977/俳優・脚本家・映画監督)

 

チャップリンは両親が1歳のとき離婚。精神障害を患う母親に代わって子どものころから働き、家計を支えてきた。極貧生活から這い上がり、人の心を揺さぶる名作映画の数々を生みだし、晩年には世界的な映画監督として評価を得た。そんな彼だから、「少しのお金」というひとことに込めた思いは深い。

 

◆「一生懸命働いて金持ちになろうと考えるより、頭を使って金持ちになろう」

 ロバート・キヨサキ(1947-/投資家・実業家)

 

彼は少年のころ、「お金持ちになりたい」という夢をもち、大富豪になった。世界的ベストセラーになった彼の著書「金持ち父さん、貧乏父さん」(1997)は、お金持ちになりたいなら、若いうちに読んでおくといい本として、多くの人に支持されている。

 

◆「金銭に左右されるのではなく、金銭を左右する人間になれ」 

 松下幸之助(1894-1989/経営者)

 

日本を代表するメーカー・パナソニックを一代で築き上げた経営の神様、松下幸之助も幼い頃はお腹いっぱいご飯を食べるのが夢だったという貧しい暮らしだった。商売を始めてからは、ご飯を食べられることに感謝し、コツコツと働き、少しずつ社会的な信用を得ていったのだという。小さな幸せに感謝し、少しのお金も無駄にしない気持ちが、経営の神様と呼ばれるまでの大人物を作り上げたのだろう。

 

◆「お金中心主義の限界は、人間関係などの大きな問題に直面したとき、明らかになる」 

 スティーブン・R・コヴィー(1932-2012/作家で経営コンサルタント)

 

「7つの習慣 成功には原則があった!」という著書が、全世界で2000万部以上の売り上げを記録する彼は、大きな収入を得るなどの社会的成功は、人生の目標をかなえる過程で手にする成果のひとつに過ぎないと考えた。彼は人生で何より大切なのは死ぬまでに達成したいビジョンをしっかり描くことだと提唱している。

 

お金はとても力があるようにみえる。でもお金は道具に過ぎない。コヴィー氏の言うように、しっかりした人生のビジョンがあれば、お金と上手につきあえるようになるのではないだろうか。先人たちの名言を参考にお金の本当の価値について考えてみてほしい。