入社以来、一貫してベルスタッフの仕事をしています。エントランスでお客様をお迎えする私たちにとっては、ご宿泊の方々だけでなく、ホテルにお越しになるすべての方々が大切なお客様です。仕事の幅も広く、館内のご案内のほか、ホテル周辺の観光情報を聞かれることは毎日。また、お部屋の変更をご相談いただくこともあります。帝国ホテル東京は皇居に近く、以前、ご宿泊のお客様から「皇居の見える部屋に変えてほしい」とご要望のあった時には、フロントと相談して、ちょうど空きのあった皇居側のお部屋に移っていただきました。大変喜んでいただき、こうした多様なニーズにお応えすることが、ベルの仕事のやりがいだと感じました。
高校時代から始めたファストフード店のアルバイトを通じて、接客業に魅力を感じるようになりました。高校卒業後は大学に入学しましたが、接客業の最高峰ともいえるホテル業界に就職したくて、日本外国語専門学校に入り直しました。他校との比較で入学の決め手になったのは、カリキュラムの充実ぶりです。実践的で無駄がなく、効率的に学べると思いました。実際、密度の濃い2年間で、やりたかった仕事にまっすぐに向かっていくことができました。また、現在、もっとも役に立っていると感じるのは、ホテル英会話の授業です。通常の英会話とは違う礼儀正しい英語表現を学ぶことができ、教科書に載っていた言い回しを今も仕事で使っています。
帝国ホテルのベルスタッフは約40名。今の私の目標は、5年後にベルのキャプテンになっていることです。そして10年後にはフロント勤務も視野に入れて、さらにスキルアップしたいと思っています。また国際的なスポーツイベントがある2020年は、今よりもっと忙しくなると思いますので、関連部署の業務も覚えて万全の体制でお客様をお迎えしたいです。最後に、ホテル業界をめざす高校生の皆さんにアドバイスですが、高校卒業後の進路は人生の中でも大きな決断の一つです。いくつもある選択肢のそれぞれについてよく考え、時には誰かに相談もしてください。名門ホテルをめざすなら、語学と専門知識を学べる学校がオススメですよ。
帝国ホテル東京 宿泊部フロント課ゲストサービス勤務/国際ホテル科 国際ホテル専攻/2015年卒/大学を中退し、日本外国語専門学校に入学したNさん。学校見学に参加した際、説明してくださった先生の言葉に心を動かされて入学を決めたといいます。現在は憧れだった帝国ホテルのベルスタッフとして、チェックインを終えたお客様の客室へのご案内や、荷物のお預かりからタクシーの手配、団体・VIP対応など幅広い業務を行っているそうです。