うれしいけれど、ホッとする? 先生が卒業式に思うこと

涙なしには過ごせない卒業式。送り出す側の先生は、どんな気持ちでこの日を迎えるのだろう?全国の高校教師309人にアンケート調査した(※)。

 

■先生たちのホンネは…?

 

「卒業式に先生が感じること」のアンケート結果を、その理由、コメントとともに多い順に紹介する。教え子のみんなには、口に出して言ったり、そんなそぶりを見せない先生もいるかもしれないが、心のなかは次のとおり。

 

【1位】うれしい 35%

 

「頑張りを知っているから。ハードルをクリアした生徒を直に祝福したい」(61歳男性・大阪)

 

「社会に羽ばたいていく姿を見ると嬉しくなる」(37歳男性・岐阜)

 

「希望進路が決まっていようがいまいが、ひとつのやりとげた結果だから喜ばしい」(58歳男性・福岡)

 

「苦労して卒業式までこぎ着けた生徒の、晴れがましい顔が好きだから」(55歳男性・神奈川)

 

「在学中、いろいろなトラブルもあったが、とにかく卒業できたことがうれしい」(60歳男性・山口)

 

嬉しいけれど、ホッとする? 先生が卒業式に思うこと

 

決して「別れ」を喜んでいるのではない。卒業生の成長や進路実現を、自分のことのように喜んでいるみたい。

 

【2位】ホッ 32%

 

「卒業するまでいろいろありすぎたから」(40歳女性・秋田)

 

「ともかく3年間無事に卒業させることができた」(58歳男性・神奈川)

 

「ずっと緊張しているので、解放されてまずはホッとします」(44歳男性・東京)

 

「辞めていく生徒もいるので、卒業していくことや次に進む決意をしてくれたことに安心する」(34歳女性・長野)

 

「いろいろな経験を積んで成長した姿を見るとホッとする」(43歳男性・静岡)

 

その後の人生にも大きく影響する高校3年間。それを支える立場としての、責任感や使命感が伝わってくる答えがズラリ! その役目を終える卒業式は、思わず「ホッ」としてしまうのかも。

 

【3位】寂しい 23%

 

「家族が去っていくような気になる」(48歳女性・大阪)

 

「3年間一緒にいた生徒が自分だけをおいて離れていくので」(36歳男性・長野)

 

「いろいろしんどいこともあったけど、もう会えなくなると思うと寂しい」(52歳男性・徳島)

 

「もう今までのように、楽しく過ごすことができなくなるという喪失感から」(35歳女性・福岡)

 

「せっかく自分の護ってきたモノが去っていくのは寂しい、が、うれしい」(48歳男性・大阪)

 

嬉しいけれど、ホッとする? 先生が卒業式に思うこと

 

もはや生徒は家族同然!? 苦労させられたとしても、別れはやっぱり寂しいよう。

 
 

■卒業生にこれだけは言っておきたい!

 

生徒への思いは人それぞれ。でも、共通してわかったのが、先生が生徒を思う気持ちの「強さ」。
そこで、卒業生に向けて言っておきたいことも教えてもらった。

 

「くじけそうになってもあきらめずによくがんばった、と賞賛したい」(33歳男性・大阪)

 

「『みんなにはいっぱい幸せにしてもらいました』と、生徒全員に感謝の気持ちを伝えます」(46歳女性・愛知)

 

「おめでとう、頑張ったね。これからも頑張って、しんどくなったら学校においでね」(44歳女性・兵庫)

 

嬉しいけれど、ホッとする? 先生が卒業式に思うこと

 

「もっと自分を信じて行動してごらん、いつでも支えるから」(34歳女性・東京)

 

「困ったことがあったら遠慮せずにいつでも来い」(49歳男性・長野)

 

卒業しても、先生はいつまでもみんなの「先生」として見守っていてくれる。勇気をもって、次の一歩を踏み出そう!

 
 

※リクナビ進学調べ(2014年8月)