卒業後、地元の整骨院を一年で退職し、大阪の訪問マッサージ院へ就職。6年の在職を経て、2014年に介護施設専門の訪問マッサージ院を開業。介護をより深く学ぶため、ケアマネージャーの資格を取得。さらに、認知症ケアの必要性が高まる現場に対応するため、公認心理師の資格も取得。疼痛抑制を強みとする鍼灸師の技術に他の知識を掛け合わせることで、より多くの患者様のニーズに対応できる。そんな、鍼灸師をめざしました。鍼灸師として、介護職や医療職と連携しチームで目の前の患者様へ向き合う。異なる専門性の掛け合わせを繰り返してきた中で、次第に事業を拡大してきたこれまでの日々は、ダイナミックで充実したものでした。
現在では、ケアプランセンターや福祉用具事業、介護施設やデイサービスを複数運営するなど様々な介護事業を展開しています。特に多様な疾患や状態の患者様が生活する介護施設は、鍼灸師にとって最も勉強できる場所。また、医師や看護師、薬剤師と協働し、適切な医療情報を基に鍼灸治療を行い、状態変化を検証しフィードバックを受けられるのは自社施設だからこそ。こうした環境の中で知識や技術を高め、様々な専門性を掛け合わせながらチームアプローチで取り組む専門職となる。より一層社会から必要とされる資格へと価値を引き上げていくことで、鍼灸師そのものの新たな価値を生み出し発信する。それが、僕の人生の使命です。
鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師としての専門知識の修得はあたりまえ。高度な施術ができるのもあたりまえ。患者様の痛みを取って喜ばれるだけでなく、その人の全体を見る。何を望んでいるのかを把握し、短期・長期の目標を持ちながら施術を行う。そうした専門職としての広く深い視点は、行岡でなら養えます。学生の頃、森田先生に「売上300万円か3000万円か、どちらの鍼灸師になるかは卒業後の自分次第だ」と言われたことが、独立の後押しになりました。行岡で培った確かな技術と知識に幅広い視野を上乗せして、他の医療職や介護職と協働すれば、業界全体がもっと求められる存在になるはず。可能性は無限大です。
訪問マッサージ・総合介護事業 株式会社なかまメディカ 代表取締役/鍼灸科 卒/2007年卒/和歌山県紀の川市出身。「ありがとう」と言ってもらえる仕事に憧れたことがきっかけで入学。片道2時間の通学を3年間続けた。「決して真面目な学生ではなかったけれど、将来の独立開業だけは決めていました」。2016年株式会社設立。現在はスタッフ80人と多彩な事業を展開中。「今後3年で介護施設4棟新設、訪問看護事業を新規開業し、より一層専門性を高めながら、スタッフ数200人の企業まで拡大予定です。会社の器を大きくしていく以上、僕自身も自然とたくさんの人が集まってくれる、そんな大きな器の人間になる努力を続けたいです」。