看護専門学校での学びをきっかけに看護の面白さや奥深さに目覚めた私は、卒業後勤務する中でますます看護師という職業の重要性を実感しました。この思いを多くの学生に伝えたいと考え、いくつもの専門学校で講師を歴任。研究成果の場として、「看護学生」「看護展望」などの専門誌にも論文を提供しています。現在勤務している行岡医学技術専門学校での教育指導は、これまでのキャリアの集大成として位置づけるもの。多くの仲間と切磋琢磨しながら身に付けた知識と技術はもちろん、心身をケアするプロとしての醍醐味を伝え、人を診るチカラを育てたいと考えています。看護師になるには国家試験に合格することが条件ですが、私自身は学生時代、全国模試で3位を獲得。この体験をもとに、試験対策の相談にも応じています。
担当科目の「精神看護学」は、患者の悩みを聞き、その本質を理解して打開策を考える力を身に付ける授業。「基礎看護学」では、バイタルサイン測定や看護過程といった看護行為の根拠を学習。安全・安心かつ適切な看護を提供するための基本的な知識と技術を指導している。人を診るための視点としてゴードンが唱えた理論を用いた指導は、実際の現場で看護診断を行う際に役立つという。「最初は覚えることが多いのですが、一つ一つをしっかり理解してほしい。それぞれの学びが結びついてくると、勉強がどんどん楽しくなります」と話された。
進学する皆さんには、目的意識を明確にして学んでほしいと考えています。私自身、高校までは成績が良くなかったのですが、患者様の苦痛を減らしたいとの思いから勉強に身が入り、看護師になる夢を実現できました。
専門:基礎看護学、精神看護学
看護専門学校を卒業後、聖マリアンナ医科大学へ就職。生田病院(精神科)へ看護師として入職後、生田看護専門学校の教員に転身。渋谷区医師会看護専門学校、八王子市立看護専門学校でも教員を務め行岡医学技術専門学校へ着任する。この間にオーストラリアのグリフィス大学保健学部へ入学・卒業。学士の学位を授与される。学習意欲の高さと実績、行動力においても学生の良き手本となっている。