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東京都認可/専修学校/東京

チュウオウコウガッコウ

長く働き続けるためにも、資格というのは非常に大切だということを学生達にも伝えます

本間 知紀先生
校長×卒業生×教員 
座談会
校長 堀口 一秀
教員 本間 知紀
卒業生 小峰 桂輔

現場に息づく、中央工学校Proud
現在、建築業界の第一線で働く小峰さんと、本校の建築系教員室に在籍する本間先生は、同級生として本校で切磋琢磨した間柄。学生時代の2人のクラス担任を務めていた堀口校長を交え、当時の様子とこれからの建築業界を志す入学希望者に向けて語ってもらいました。

「建築士に一番近い学校」で育んだ実践力と向上心

小峰 こうして改めて先生の前に座ると、まだまだ未熟だった当時の自分が次々に思い起こされてくるというか……。
校長 たしかに、入学当時の小峰は見るからに遊び人だったという記憶があるな(笑)。本間は……本当は遊びたかったんだろうけど、そんな顔はちっとも見せずにちゃんと授業に出ていたね。熱心にノートを見せに来たりなんかもして。
本間 いやいや、とにかく学生数が多かったので、少しでも名前を覚えてもらおうとアピールに必死だったんですよ。「建築士に一番近い学校だから」という理由で本校を選んだのですが、それはまさしく実践的な力を身につけさせてくれるということ。実際に入学してみると、その実践力というのは単純な知識や技術だけを指すのではなく、例えば自分のように意志の弱い学生がドロップアウトしないだけの粘り強さを身につけることも含まれていたんじゃないかなと思っています(笑)。
小峰 たしかに良い意味での緊張感のようなものは授業や校内の雰囲気にありますよね。今思い返してみると、在学中に自然に染みついた目標意識のようなものが、卒業してからも建築士や技能士などの上位の資格を取るために勉強し続けるためのエンジンになったのかな、と。モチベーションを上手にあげる方法を教えてもらったような気がします。
校長 当時の2人がこんなに真面目だったかは別として(笑)、こちらが伝えたかったことはちゃんと血肉になっているようでうれしいですね。当然ながら、たかだか数年間くらい勉強したからって、経験がモノをいう世界で即戦力になれるわけじゃないんですよ。私たちにできることといったら、あくまでも実社会のスタートラインに立たせて、背中をバーンと押してやることくらい。けれど、100メートル競走をしたときに、他のどんな学校を出た人たちにも負けずに30メートルは走り切れるエンジンを全員に搭載するというのが中央工学校の方針。そうやって各自が気持良くスタートダッシュをかけているうちに、その先を自力で走るために必要な力を着実に身につけていってほしいと思ってカリキュラムを構成しています。

資格は「目に見える」信用。働き続けるための武器に

小峰 私の場合は実家が工務店をやっていたわけではないので、自分の代で工務店・設計事務所を立ち上げる際に何かしらアピールする武器が欲しかったんです。例えば、一級建築大工技能士と一級建築士の資格を持っていると、実際にお客様の第一印象がまったく違いますから。
本間 そうした資格の重要性は、私も現場にいたころに痛感しました。そもそも建築業界の場合、年齢とともに力仕事が限られてしまう以上「大工」というポジションだけで一生働き続けていくのは現実的に厳しいんです。かといって設計も監理も任せられるようになるのは、相応の資格が必要になってくる。できることを増やすためにも、長く働き続けるためにも、資格というのは非常に大切だということを学生たちにも伝えています。
校長 もちろん資格が実際の技術を保証するわけではないのですが、人の信用という曖昧なものを測るうえで、目に見える形の尺度にはなりえます。少なくとも、持っていて絶対に邪魔にはならない。だったら積極的に取っておくべきだし、その手伝いは惜しみません。

本物の文化に直接触れながら、旬の建築物を見届けていく楽しみ

校長 本校のモットーは、先ほど2人が話してくれたような「厳しい実務教育」と「人間涵養教育」にあります。これがいつの時代においても生きる糧となる職業教育のベースだと思ていますが、実はもう1点「日本文化の伝承」という目標も掲げてているんです。例えば本校では、軽井沢にある三五荘という、国の登録有形文化財として登録されている茅葺の古民家を研修施設として利用しています。これは「本物に触れてほしい」という願いから。そこで実際に茶道や能を体験しながら、長い歴史に裏打ちされた本当の機能美を学んでもらう機会を設けているのも特徴です。
本間 以前には、新国立競技場のコンペに応募された作品が上野に展示されていたので学生と授業の一環で一緒に見学しに行きました。この構造が何を意味するのか。神宮外苑の中でどんな意味を持つのか。授業を通じてそれなりに知識が身についている分、漠然とニュースで目にするものと異なり、みんなであれこれ言い合いながら実際の完成図を創造するのは学生にとっても良い経験になったみたいです。ちなみに私たちが学生だったころは横浜のランドマークタワー。20年経って、横浜の街全体の変化の中で捉えると、また感慨深いですよね。そうした、旬の建造物を見届けていく楽しみもこの業界の醍醐味だと思っています。

生活に絶対欠かせない分野。だからこそ未来がある。

小峰 実は本間先生の担任した学生の一人が、私の工務店に就職することになったのですが、自分自身で「ここで働きたい」と決めて両親を説得したらしいんです。それを聞いて、とても良い形で学生が育っているんだなと感動しました。ちょうどこの座談会の前に本間先生が授業をしているところを見学させていただいたのですが、みんな本当に楽しそうに模型をつくったり、実習をしていて。
本間 それを言うなら小峰さんも、ご自身で設計した「自分の家」ついて、水を得た魚のように生き生きと語る姿が印象的でした。細部まで自分のこだわりを徹底的に練りこんだことが伝わってくるようで……改めて、夢のある仕事だなぁと。
校長 建築という仕事は人が生活していく中で絶対に欠かせない分野何です。もちろん、時代の流れとともにその姿は大きく変わっていくだろうけど、生きていく限りは必ずついて回る。人々の生活の変化に敏感であり続けることができれば、今後どんな形でも必ず道はあるはずだと思っています。

中央工学校(専修学校/東京)
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