【対談】堀江貴文×高橋みなみが語る「価値あること」とは

毎回、各分野のトップランナーをゲストに迎え、堀江氏独自の視点で様々なテーマを深掘りするイノベーション×クリエイティブコース。
 
第4回のゲストは、AKB48グループ初代総監督をつとめ、AKB48卒業後はテレビ、ラジオなどで幅広く活躍中の歌手・タレントの高橋みなみ氏。
 
今まで知らなかった、考えたことがなかったような独特の講義は、「自分でも何かやってみたい!」とモチベーションを高めます。
 

【オーディションから見える本質】
>>どうしてAKB48になれたのか/AKB48の子たちには、他の子とは違う何かがあった

 

堀江:AKB48の発表を見た時に、行かなきゃと思ったんですか? 誰かが応募したの?
 
高橋:母親がものすごく芸能界に入れたがる親だったんです。
 

堀江:いるよね、そういう親。
 

高橋:まさに(笑) 子どもはそんなにやる気ないけど、がんがんオーディション受けさせられていたタイプの子でした。
 

堀江:がんがんオーディション受けさせられてたんだ。
 

高橋:がんがん受けてました。
 
ソニーのフェニックスっていう有名なオーディションとか、AKB48の前にはホリプロスカウトキャラバンも。
 

堀江:ホリプロも受けてたの。
 
【対談】堀江貴文×高橋みなみが語る「自分でも何かやってみたい!」
 
高橋:しかも、私、最終まで行ってるんです。
 

堀江:へー
 
高橋:審査員長、秋元さんですからね。
 

堀江:あ、そうなんだ。
 

高橋:秋元さんは、覚えてないと思うんですけど。
 
で、徐々に自分の夢にもなってきたんです。
 
小学校上がってから、歌がちょっと好きになって。
 
「歌やりたい」「ついにみーちゃんもやりたくなったんだね」みたいな。
 

堀江:ちょっと待って。
 
いつから受けてたの、オーディション。
 
【対談】堀江貴文×高橋みなみが語る「自分でも何かやってみたい!」
 

高橋:オーディションは、幼稚園の年長くらいから受けてました。
 

堀江:嘘だろ(笑) それすげーな。
 

高橋:そーなんですよ。
 

堀江:いい話だな。
 

高橋:いい話ですか(笑)
 
堀江:いい話だよ。
 

高橋:幼稚園の卒園のVTRで言いたくないのに親に「モデルになりたい」っていってきなさいって言われて、「将来の夢はモデルです!」って動画が残っていたりとか。
 

堀江:へー。
 
デビューしてないってことは、落ちまくってたってことでしょ。
 

高橋:がんがん落ちてました。
 
10個とか、バーッと落ちてて。
 

堀江:心折れないのね。
 

高橋:一次審査とかだと書類選考で落ちてるんで、まだ審査員の方達と向き合ってないから「まだ私と会ってないから落とされてるんだ」という変なポジティブさがあったんですけど。
 
【対談】堀江貴文×高橋みなみが語る「自分でも何かやってみたい!」
 

堀江:実際そうだよ。
 
審査員長クラスの人はまず書類選考してない。
 

高橋:だいたい最後ですよね。
 

堀江:うん。
 
ほとんど最後のプロセス。
 

高橋:でもホリプロでは最終まで行ったのに落とされちゃって。
 

堀江:最終って何人?
 
高橋:たぶん10人くらいです。
 
応募何万通の中から。
 

堀江:ホリプロ最終10人に残ったら、「ホリプロ来ませんか」って言われるでしょ。
 

高橋:そうなんですよ。
 

堀江:言われるよ、普通。
 

高橋:10人の中で、グランプリは1人決まって。
 
プラスのちのちホリプロに入った子もいたんですけど、そこに呼ばれることもなく。
 

堀江:あら。
 

高橋:ただホリプロって大きいオーディションなんで、こぼれた子たちをスカウトする人たちが外にいっぱい待っているんですよ。
 
で、その中にAKB48のオーディションがあったんです。
 

堀江:ホリプロの最終選考に残れるようになったってことは、何かよくなっていってたのね。
 
【対談】堀江貴文×高橋みなみが語る「自分でも何かやってみたい!」
 
高橋:うーん、でも、ホリプロが一番大きかったですね。
 
何万通の中から残っているっていうので。
 

堀江:なんで残ったの?
 
高橋:私金髪だったんです、その時。
 
ホリプロっぽくないじゃないですか。
 
ホリプロって清楚で黒髪っていうイメージだから。
 

堀江:ホリプロのオーディションまでは、死屍累々(ししるいるい)で、いっぱい落ちてきたわけじゃん。
 
なんかこう傾向と対策みたいなのをしていったわけ?
 
高橋:いやなかったですね。
 

堀江:レッスンとか行ってたの?
 
高橋:まったく行ってなかったです。
 

堀江:行かなくていいの?
 
高橋:でもホリプロは最終になってくると合宿があるんです。
 

堀江:へー
 
高橋:エイベックスさんに行って、ボイトレ(ボイストレーニング)して、ダンスやって、みたいな。
 
それが最終オーディションの課題になってきたりとか。
 

堀江:なんでホリプロは最終まで行ったわけ?
 
高橋:ほんとにわかんないんですよね(笑)
 
堀江:それまではそんな、あれでしょ。
 

高橋:全部2次とかで落ちてたんですよ。
 

堀江:箸にも棒にもかかりませんみたいな。
 
じゃあ偶然?
 
高橋:ほんとに、偶然じゃないですか。
 

堀江:いくつだったの?
 
高橋:中1くらいだったので、13歳とか。
 

堀江:その頃の女の子って変わっていくよね。
 
割とただのガキだったのが、ちょっと女の子っぽくなったな、みたいな。
 
そういう認識ありますか?
 
【対談】堀江貴文×高橋みなみが語る「自分でも何かやってみたい!」
 
高橋:あー、でもなんかホリプロさんは伸びしろを見てるのかなって思いました。
 
ここから育てがいのある子。
 

堀江:中1で伸びしろあるなとか思ってたの? 
 
自分で。
 

高橋:いや自分ではあまりないですけど(笑) 
 
めちゃめちゃ可愛い子とかが逆に落とされてたんですよ、ホリプロさんでは。
 

堀江:あ、そうなの。
 

高橋:ここから磨ける子っぽい子が残っているなって、自分が残りながらも思ってて。
 
肌が綺麗な子とかが選ばれていたりとか。
 

堀江:なんかそこで変わったんだろうね。
 
特別努力していたわけじゃないんだもんね。
 

高橋:ないですね。
 
堀江:それでAKBのオーディションに行きました。
 
どうでした?
 
高橋:オーディションは、質疑応答、歌、ダンスがあって。
 
ダンスはその日に1時間レッスン受けて、その瞬間に踊るんです。
 
で、全然踊れなくて。
 
ひどいもんで。
 
その時の先生が、モーニング娘。
 
の夏まゆみ先生だったんですけど「踊れなくていいから、ヘイっていうところだけ必死に言え」って言われて。
 
私、まったく踊れなくて、ヘイ!だけ言ったら、受かりました(笑)
 
堀江:あー大事大事。
 

高橋:これでいいんだって思いましたけど(笑) だから、何で受かったのか、いまだにわかんないんですよ、やっぱり。
 
不思議。
 
【対談】堀江貴文×高橋みなみが語る「自分でも何かやってみたい!」
 
堀江:いやー俺、逆に、ほんと高橋みなみをよく取ったな、すげーなって思いましたよ。
 

高橋:質疑応答の時に秋元さんに「秋葉原のいいところは何だと思いますか?」って質問されて。
 
私、「アキバハラは」って言っちゃったんですよ。
 
その時点で落ちたって思いましたね。
 
「アキバハラじゃなくて、アキハバラだよ」って秋元さんに指摘を受けて、「あ、すいません」みたいな。
 

堀江:本質的じゃないところだから、どうでもいいのよ、そこ間違えても。
 

高橋:何見てるんですかね?
 
堀江:本質的ではないところでバッテンをつけるから、そういう思考になるわけ。
 
AKBの面接で「アキバハラって言っちゃった、やばい私落ちちゃう」って思っちゃうんだけど、見てるほうは「そんなのどうだっていい」って思ってるから。
 
【対談】堀江貴文×高橋みなみが語る「自分でも何かやってみたい!」
 
高橋:へーー
 
堀江:関係ないよね。
 
むしろ本質的な話のほうが大事で、「ヘイ!」をこんなちゃんと言える人はいいね、必要だねみたいなね。
 

高橋:そこなのかー(笑) 1時間のレッスンよ!って感じですけどね。
 

堀江:みんなAKBの曲のダンスを踊れるようにはなるから。
 

高橋:確かに、練習したらなりますね。
 

堀江:しかも1人じゃないからね。
 
10人以上でダンスだから、そこそこのレベルでいいんですよ。
 
EXILE(エグザイル)みたいなレベルじゃなくてもいいじゃん。
 

高橋:確かに、一人一人がそんなレベル高くなくてもいいですね。
 

堀江:そう。
 
まあ2、3人くらいはエグザイルレベルがいれば、あとはここくらいまで踊れればいいだろう、みたいな感じで。
 
そういう風にAKBのダンスって設計されていると思う。
 

高橋:そうですね。
 
私全然踊れなかったですけど、紛れてましたしね。
 

堀江:紛れられるようなダンスの設計になっているから。
 
それはもう一生懸命やればね。
 
たまに一生懸命やらない奴いるんだよ。
 
うまい奴って逆にそうだから。
 
ダンスうまい奴って、8割くらいできちゃったら、「私できたから」みたいな感じで、そのあとディティール詰めない奴とかいるから。
 

高橋:あー夏先生は踊れる人のポジション下げてましたね。
 
素人でも、踊れなくても、なんか一生懸命やっている人を前にしてたから、ダンス経験者の人が「なんで?」って不満をもらしていた時期はありましたね。
 

堀江:だってAKB48はダンスがうまいグループじゃないから。
 
みんなが一生懸命、ダンスできない子も頑張ってやって、ちゃんとみんなに見せられるレベルになるっていうこと自体がウリだから。
 
コンセプトとして。
 
【対談】堀江貴文×高橋みなみが語る「自分でも何かやってみたい!」
 

高橋:はい。
 

堀江:みんな違うじゃん。
 
びっくりするくらい、性格とか見た目とか身長とか、バラバラでしょ。
 

高橋:はい。
 
違いますね。
 
統一感ないですよね。
 

堀江:そう。
 
わざとそうしてんだもん。
 
秋元さんも「たかみな、こんな感じになるのかなぁ」って思いながら取ってるんだもん。
 

高橋:それって先読みなんですか?
 
堀江:あーもうねえ、わかるんだと思うよ、その時点で。
 

高橋:感覚なんですか?
 
堀江:あるわけ、その片鱗が。
 
中学2年生とかなのに、なんか他の子と違う何かがあって。
 
それを摑み取る力が強いんですよ。
 
それで採用されたんだよね。
 
AKB48のみんなは。
 

【売れるまでの苦悩と葛藤】
>>売れた瞬間、周りが一気にガラッと変わった / 結構、モヤモヤありました

 

堀江:いつ頃から売れたの? AKB48は。
 

高橋:AKB48は2005年12月にはじまって、売れてきたのが2009年後半くらいじゃないですかね。
 
(最初の)2、3年は結構短いスパンでCDを出してたんですけど。
 

堀江:でも最初のライブ、俺すごいいいと思ったよ。
 
「桜の花びらたち」っていう歌。
 
ぜひみんなにも聞いてほしいんだけど、すごいよかった。
 
※桜の花びらたち:2006年2月1日にAKB48のインディーズ1枚目シングル。
 
楽曲のセンターポジションは高橋みなみ。
 

高橋:あ、うれしい。
 

堀江:もうその頃にはAKBオタたちがすごいいたわけ。
 
で、俺が会場にきてたら、見つかって。
 
「堀江さん、AKB48は売れますかね?」って。
 

高橋:え、ファンの人に聞かれるんですか?
 

堀江:聞かれた。
 
何より「桜の花びらたち」はすごいよかったから。
 
俺的にはいまだに一番好きな曲なんだよね、AKBの中では。
 

高橋:ありがとうございます。
 
【対談】堀江貴文×高橋みなみが語る「自分でも何かやってみたい!」
 

堀江:何で売れ始めたの? 
 
最初の「桜の花びらたち」とか、ドコモのキャンペーンソングとかに使われてたでしょ。
 

高橋:そうなんです。
 
秋元さんがプロデュースってことで、いろんな人が動いてくれて。
 
CMとかも打ってもらったんですけど。
 
最初インディーズなのに、ベスト10くらいにパンって入ったんですよね。
 

堀江:入ってたよね。
 

高橋:お、すごい!ってなったんですけど、2週目には100位とかになっちゃったんですよ。
 
パッと売れて、パッと売れなくなる、みたいな繰り返しで。
 

堀江:うん。
 

高橋:「大声ダイヤモンド」って曲があるんですけど、そこら辺からちょっとずつ女子がAKB48のチェックの衣装だったりを可愛いって言い始めて。
 
「RIVER」って曲があるんですけど、その曲でオリコン1位になったんですよ。
 

※大声ダイヤモンド:2008年10月発売のメジャー10作目シングル。
 
センターは前田敦子と松井珠理奈。
 

※RIVER:2009年10月発売のメジャー14作目シングル。センターは高橋みなみと前田敦子。
 

堀江:「RIVER」って、どういう曲?
 

高橋:「君の目の前に~」っていう、ちょっとかっこいい感じの曲なんですけど。
 
【対談】堀江貴文×高橋みなみが語る「自分でも何かやってみたい!」
 
堀江:で、バーッてブレイクしていくわけ? 2010年くらいから。
 

高橋:そうですね。
 
2010年くらいから割とグーッていきましたね。
 

堀江:そうだよね。
 
俺また久しぶりに2011年に見に行ったの。
 
これまでの総ざらいライブみたいな。
 
チームAの1期生の曲とか。
 

高橋:代々木とかですか?
 

堀江:じゃなくて、東京ドームシティホールかな。
 

高橋:あーはいはい。
 

堀江:そしたらさ、その後、震災が起こって。
 
すごい行ってたでしょ、東北の被災地に。
 

高橋:行きましたね。
 
あの日、私たち国内にいなかったんですよ。
 

堀江:あ、そうなの。
 

高橋: 3.11の時にちょうど夏のMVを撮りにグアムに行ってて、ほぼ全員がグアムにいて。
 
ダンスシーンの前くらいに連絡が来て、スタッフさんがすごい慌て始めて。
 
「全員親御さんに連絡とって! 今、日本が大変なことになってる」って。
 
それでグアムから日本に戻れる戻れないっていうのもそうですし、親の安否もそうだしで、ワタワタして。
 
すぐ秋元さんが動いて、「こういうことになったからには、AKB48は何か動かなきゃだめだ」って、「誰かのために」プロジェクトを立ち上げてくださって。
 
1、2ヶ月後には行ってましたね、東北に。
 

堀江:なんかすごいライブやってたでしょ。
 

高橋:今もそうです。
 
以前は月に1回とか、5、 6人編成で体育館をお借りして。
 

堀江:あと、なんかトラックとかに乗ってたでしょ。
 

高橋:そうです。
 
最初はトラックでした。
 
【対談】堀江貴文×高橋みなみが語る「自分でも何かやってみたい!」
 

堀江:で、どう? 頑張ってきて、よかった? 辞めてった人たちもいっぱいいたじゃない、1期生でもね。
 

高橋:そうですね。
 
はい。
 

堀江:よく頑張れたね、売れるまで。
 

高橋:頑張るしかなかったんです。
 
私は14歳だったんです。
 
前田も14歳、板野も14歳で。
 
20歳くらいで入った子もいたんですよ、1期生で。
 
20歳くらいで入った子たちは、割とすぐ辞めていきましたね。
 

堀江:ふーん。
 

高橋:やっぱりどうなるかわからないし。
 
自分たちの年齢もあるし。
 
でも私たちは中学生だから、ひと夏死に物狂いで頑張れる時期だったのかもしれないですね。
 
だから、売れるかわかんないけど、ライブ楽しいし、ちょっとずつファンの人も増えてるし、頑張ろう!みたいなことを5年くらいやってたら。
 

堀江:5年て長いよね。
 
何で売れたと思いますか。
 
自己分析として。
 
劇場にはまあまあ客は入ってきてたでしょ。
 

高橋:そうですね。
 
たぶん4ヶ月、5ヶ月くらいして、やっとSold out になって、250人埋まるようになって。
 
そこからは割とキープしているので。
 
でも、何ですかね。
 
多分、今思うとオリジナルを追求したみたいなところなのかなって。
 
アイドルっていうパッケージは昔からあるんですけど、例えば劇場をもっているとか、毎日ライブをやるとか、会いに行けるアイドルっていうコンセプトを持って、握手会をめちゃめちゃやるとか、ジャンケンとか、総選挙とか、突拍子もないことをいっぱいやったから、それがなんかパイオニアっていったらあれですけど、そんなことやったことない!っていうのでちょっとずつ人が見るようになったのかなって。
 

堀江:どうなの、メンバー的にはさ、「えーっ、握手会…」とかあるの?
 
高橋:握手会は、最初秋葉原のソフマップとかでやってたんです。
 
10人くらいで並んで、お客さんも50人いないくらいの時とかもあって。
 
だから、ファンの人の名前とかも知ってたので。
 

堀江:覚えるんだ。
 

高橋:覚えてました。
 
ライブも毎日来てくれる人がいたから、やっとあの人としゃべれる、くらいの感じだったんですよね。
 
【対談】堀江貴文×高橋みなみが語る「自分でも何かやってみたい!」
 
堀江:なるほどね。
 

高橋:ライブやる側、見る側。
 
手紙くれる。
 
たぶんあの人だ。
 
握手会やった時に、「あ、いつもありがとうございます! 手紙知ってます、何何さんですよね」みたいな。
 
友達みたいな感じだったんですよね。
 
そこから一気に人が増えちゃったんですけど。
 
だから割と最初の頃は、やっとあの人に会えるみたいな感覚だったので、苦ではなかったです。
 
人が増えすぎて、時間が長くなって大変だったというのはありますけど。
 

堀江:最初何人ではじまったんだっけ?
 

高橋:最初は1期生が22人くらいです。
 

堀江:22人からはじまって、今や。
 

高橋:400人くらいです。
 

堀江:もっといるんじゃないの。
 

高橋:どんどん海外グループが増えているんで、ちょっと数え切れないくらいになっちゃって。
 

堀江:ちっちゃい組織だったのに、でかくなっていくわけでしょ。
 
そういうところに、なんか不安だなとか、なんかでかくなりすぎて、私の立場がどうのこうのとか、そういうのは考えないの?
 

高橋:最初は喜びでしたね。
 
アキバ系とか、そういうパッケージで取材もいっぱい受けてたりとか、「アキバ48さんですよね」とか言われてたり。
 
「アキバこっち見て」とか、カメラマンさんから結構ぞんざいな扱いを受けたりしてたのが、呼び込みが「秋元康プロデュース AKB48。
 
秋葉原発アイドルから、国民的アイドル」になったんですよ、売れた時に。
 
「お、言われ方変わった!」みたいな。
 
「AKB48さんこっち見てください」って、カメラさんの態度も一気に変わって。
 
あ、こんなにガラッと変わるんだって。
 
堀江:突然変わる瞬間を見たんだ。
 
高橋:見たんですよね。
 
だから、嬉しいなってところもありながら、ここでまた売れなくなったら、あの環境に戻るのかなっていう不安が。
 

堀江:不安もあるんだ。
 

高橋:ありましたね。
 
あとやっぱり人数増えるんで、シングルCDを歌えるメンバーに入れなくなるかもしれないっていう不安も。
 

堀江:あーそうか、そうか。
 
【対談】堀江貴文×高橋みなみが語る「自分でも何かやってみたい!」
 
高橋:人気順とかもあるし、そういうのがちょっと怖いってのがありましたね。
 

堀江:今だってすごい人数なんでしょ。
 

高橋:大変ですね。
 
私がいる時とかは、毎週土日握手会があって、10時くらいから開始して、夜の8時半くらいまで、休憩ありつつですけど、1日10時間くらい握手してるみたいな。
 

堀江:えー
 

高橋:それを土日毎週末やってたりしたんで。
 

堀江:その地道な努力だよね。
 
そこなんじゃないの。
 

高橋:自分たちも積み重ねだと思ってるんですけど、テレビとかだと変な言い方されるじゃないですか。
 
握手会商法だとか。
 

堀江:あー
 

高橋:結構、地道にやってるんですけどねっていうモヤモヤはありましたけどね。
 

堀江:モヤモヤあるんだ。
 

高橋:ありますよ(笑)。
 
やっぱり言いたい放題言われるから。
 

堀江:周りはね、知らないから。
 

高橋:そう。
 
だから握手会来てほしいなって思いましたね、そういう人には。
 
ちゃんとやってるよって。
 

【Inputから得るクリエイティブ】
>>>>80歳になってもやってそう、黒柳徹子さんみたいに/吸収してることが、いろんな分野で効いてくる

 

堀江:ラジオの話は、AKB48辞めるってなってから来たの?
 
高橋:AKB48を去年の4月に卒業したんですけど、4月ちょっと前くらいにTOKYO FMさんからお話をいただきました。
 

堀江:向こうからきたんだ。
 

高橋:そうですね。
 
秋元先生がラジオの放送作家をやっていたり、TOKYO FMさんといろいろお知り合いだったりもして、まず秋元さんにTOKYO FMさんが「たかみなさんで、この時間帯でやりたいと思っているんです」って言ってくださって。
 
で、秋元さんが「絶対にやったほうがいいよ。こんなにいい時間帯で2時間。絶対に普通はやらせてもらえないから。みなみの今後のためにいいと思うよ」って言ってくださって。
 
卒業してから、すぐはじまった新しい仕事がラジオでした。
 
【対談】堀江貴文×高橋みなみが語る「自分でも何かやってみたい!」
 
堀江:卒業することを決めたわけじゃん。
 
その後の目標じゃないけど、私はこうなりたいとかっていうのは前からあったんですか?
 
高橋:ずっとソロのアーティストになりたかったんです。
 
中森明菜さん。
 
80年代の歌手の方が好きだったので、あーいう感じで。
 
※中森明菜:1982年に「スローモーション」でデビュー。
以後、ヒット曲を連発し、80年代で最も活躍した女性アイドル歌手の1人。
 

堀江:中森明菜さんって、またすごいところを目標にするね。
 

高橋:大好きで。カッコよくないですか。
 
堀江:いやカッコいいよ。
 
カッコいいけど、自分とのほら。
 

高橋:そう全然違うんですけどね(笑) 憧れがあって。
 
歌手になるのが夢だったので、卒業してからは1人の歌手として。
 
でも、今ってやっぱり歌だけじゃなかなか難しい世界なので、今までやってきたお仕事だったり、求められることをやりながら、卒業した先輩として、後輩にちゃんと道筋を見せられるように。
 
みたいなことをずっと頭に置いて、やってたんですけど。
 

堀江:うん、うん。
 

高橋:プラスやっぱり卒業発表してから1年ある間に、秋元さんに次の総監督を指名しなさいとか、1年の間に育ててあげてとか、いろいろこうバトンタッチがあったので。
 
頭の中はモチャモチャしながらやってました。
 

堀江:ラジオのMCみたいのやるとは思ってた?
 

高橋:思ってなかったです、全然。
 
でもなんかAKB48にいる時に、割とこうまとめの言葉とか喋るタイプだったから、話すことっていうのが、グループの中ではうまいっていう立ち位置にされてたので。
 
喋ることは自分に向いているんだよって周りにすごい言われてたので、ラジオは求められてやらせてもらえるのかなって。
 

堀江:いやよかったと思うよ。
 
ラジオだってやっぱすごいし、毎回ゲストいろんな人たちくるし。
 
ニュースとかも毎日変わるから、やってること毎日違うでしょ。
 
【対談】堀江貴文×高橋みなみが語る「自分でも何かやってみたい!」
 

高橋:そうなんですよね。
 
はじめてみて思ったのは、毎日すごい違っていて、刺激的で。
 
生なので、過ぎてしまった時間戻せないじゃないですか。
 
そのワクワクは、歌のライブに似てる。
 

堀江:何歳?
 
高橋:26歳です。
 

堀江:26歳でさ。
 
あんなすげー人たちといっぱい会えないよ。
 

高橋:いやほんとに。
 

堀江:俺、結構聴いてんの。
 
高橋みなみの「これから、何する?」
 
※高橋みなみの「これから、何する?」:TOKYO FMで月曜日から木曜日の13:00~14:55で放送中のラジオ番組。
 

高橋:わ、うれしい。
 

堀江:結構移動中の車の中で聴くことが多くて。
 
この間桑田佳祐さん来てたじゃん。
 

高橋:そーなんですよ。
 
桑田さんお会いしちゃいました。
 

堀江:俺、桑田さんと話したことないもん。
 

高橋:桑田さん、なかなか会えないですもんね。
 
だから私もほんとにラジオをやっててよかったなって。
 
【対談】堀江貴文×高橋みなみが語る「自分でも何かやってみたい!」
 
堀江:だからあのラジオは、すごいいいことしてるなって思ってる。
 

高橋:確かに。
 
毎回いろんなゲストさんが来てくれるので。
 
普通の生活してたらなかなか会わない人がいらっしゃると刺激的ですよね。
 

堀江:すごいなと思ったの、あの番組が始まった時に。
 
これ考えたTOKYO FMのプロデューサーの人もすげーなと思ったし、あ、これ超適材適所だなって。
 
実際に聴いてみても、出てみてもそう思ったし。
 

高橋:ありがとうございます。
 

堀江:なんかね、いい立ち位置にいきましたね。
 
大事なことなんだけど、あれだけのいろんな分野の人たちにたくさん会って、話を聞くことによって、自分の中にすごくいい話の引き出しがたくさんできます。
 
その人たちと仲良くなって、いろんな自分の可能性を見つけることができます。
 
だから、うん、誰だろうな、黒柳徹子さんとか。
 

高橋:え!
 
堀江:あんな感じだよね。
 

高橋:えー恐れ多い。
 

堀江:だからなんか、80歳になっても、やってそうだもん。
 

高橋:うれしい。
 

堀江:「みなみの部屋」みたいな。
 

高橋:完璧に徹子さんになってるじゃないですか(笑)
 
堀江:だけど、そういう立ち位置狙えるよなぁって。
 
【対談】堀江貴文×高橋みなみが語る「自分でも何かやってみたい!」
 
高橋:狙えますかね。
 
でもなんか第1の人生がAKB48で、第2の人生が今ソロなんですよ。
 
すごく難しいんですよね。
 
楽しさもありますけど、10代のAKB48があまりに充実してたから、26歳の私はどういう風に生きていこうって模索しながらやってるんで。
 

堀江:いい模索だよ。
 

高橋:いい感じですか?
 
堀江:いい感じだよ。
 
今、ラジオでいっぱい吸収してることがすごくいろんな分野で効いてくると思うね。
 
だから、そろそろアウトプットし始めたほうがいいかもしんない。
 

高橋:え、それは?
 
堀江:いやだから、別に歌手だけじゃなくて、いろんなことできるじゃん。
 
いろんなことやっている人たちと会ったでしょ。
 

高橋:会いましたね。
 

堀江:もう今そういう時代だよな。
 
だから、僕はあのラジオのゲストに来た人たちがやってることをまず真似すればいいと思うんだよ。
 

高橋:はい。
 

堀江:真似して、同じくらいできるようになるのは大変かもしれないけど、とりあえずやってみて。
 
そうすると何か、いいアウトプットになると思うよ。
 

高橋:自分で話して、いろいろ回していくと、結構限界がでてくるじゃないですか。
 
日々面白いことが起きるわけじゃないので。
 
ラジオで話してても、オープニングとかフリートークなんですよ。
 
昨日は舞台を観に行きました、みたいなエピソードがある日もあれば、ない日もあって。
 
そうするとゲストの方と話した時に、新しい自分を見つけたりするんで、人と話したほうが確かに楽しい。
 
【対談】堀江貴文×高橋みなみが語る「自分でも何かやってみたい!」
 
堀江:そうだよ。
 
人から何かをインプットするからね。
 
僕はそれが楽しいんですよ。
 
しかもラジオだから、テレビと違って、ちゃんと話し聞けんじゃん。
 

高橋:そうですね。
 

堀江:しかも放送作家さんいるけど、1対1で聞けるじゃない。
 
だからすごい勉強になるだろうなって。
 

高橋:テレビよりは言葉が規制されてないし、なんか自分と1対1で向き合っているんで、その時間の中で一気に仲良くなれることとかも多くて。
 

堀江:テレビではさすが、あんな感じの番組のMCとかできないと思うよ。
 
俺と同い年くらいの芸人さんくらいでやっとMCみたいな感じじゃない。
 

高橋:確かにそうですよね。
 
しかもすごくいい時間帯。
 
26歳では絶対できないです。
 

【情報収集力と物の価値】
>>どうしてAKB48は、生まれたのか

 

堀江:なんで辞めちゃったわけ?
 
高橋:去年の4月で辞めたんですけど、10年いたんです。
 
10年かな、みたいな。
 

堀江:10年が潮時かな、みたいな。
 

高橋:思ってましたね。
 
前田が、割とAKB48がグイグイの時に辞めたんです。
 
辞めた時に、そのコンサートで私が総監督に指名されて。
 
前田が卒業するってことは、いつか私も卒業するよね、みたいなものがあって。
 
センターが卒業するって衝撃じゃないですか。
 
センターじゃない子が卒業する分にはなんかわかるんですよ。
 
自分で見切りをつけて、違う世界に、とかあるんですけど。
 
真ん中なのになんで卒業するんだろう、みたいな疑問もあったし。
 
【対談】堀江貴文×高橋みなみが語る「自分でも何かやってみたい!」
 
堀江:そうなんだ。
 
そういうのわかんないんだ。
 
突然、本人が決めちゃうの?
 
高橋:仲良かったんで、女優さんになる上で、AKB48を卒業して、独り立ちしていきたいって言われてたんですけど。
 
自分が真ん中だったら卒業するかなって考えた時に、彼女の決断ってすごいなって思って。
 
で、自分も10年という綺麗な節目で辞めようっていうのはずっと前から思ってました。
 

堀江:10年もやったんだね。
 
大したもんだね。
 

高橋:やりました。
 
でも卒業する会場がみつからなくて、結局、卒業発表から1年くらいいましたから(笑)
 
堀江:え、会場がみつかんないってどういうことなの(笑)
 
高橋:結構AKBあるあるなんですけど。
 
卒業発表してから、卒業コンサートの場所を取ろうとするんです。
 
普通のアーティストさんって前からハコ抑えているんですよ。
 

堀江:うん、うん。
 

高橋:でも、卒業発表してから取ろうとするもんだから、どこもないんです。
 

堀江:それなんかよくいうよね。
 
最近、総選挙とかも東京でできないもんね。
 

高橋:そうですね。
 
まあ姉妹グループがあるから、ちょっと違うとこ、沖縄行ってみようとかもあるんですけど。
 
場所が取れなくて。
 

堀江:九州とかでやってたもんね。
 
福岡でやったりとかね。
 

高橋:そうです、そうです。
 
【対談】堀江貴文×高橋みなみが語る「自分でも何かやってみたい!」
 

堀江:あれは会場問題。
 
2020年問題。
 

高橋:東京オリンピックに向けて、改修工事があって。
 

堀江:大きなホールがどんどんなくなってきていて、やるとこないんだよね。
 

高橋:やるとこないんです。
 
そんな中、いきなり取ろうとするもんだから取れなくて、1年くらいずーっと。
 

堀江:モヤモヤしながら。
 

高橋:はい。
 
みんなに卒業詐欺だとか言われながら(笑)
 
堀江:なんで秋元さんがAKB48つくったか知ってる?
 
高橋:え、なんで?
 
堀江:秋元さんって何回もアイドルグループ作ってるからね。
 
おニャン子クラブ以来。
 
今の高校生とかは、おニャン子クラブとか知らないと思うけど。
 

※おニャン子クラブ:バラエティ番組「夕やけニャンニャン」から生まれた秋元康がプロデュースのアイドルユニット。
デビューシングル「セーラー服を脱がさないで」がヒットしてブレイク。
 

高橋:なんとなく聞いてたのは、ライブハウスのあるアイドルを作ろう、みたいなことを誰かが言ったってふわっと聞いたことがあります。
 

堀江:うんうん。
 
俺、AKB48ができる何年か前に、秋元さんと知り合ったの。
 
僕はIT企業とかをやってて、僕らの仲間と仲良くなって、秋元さんに「なんでお前ら大したことしてないのに、何千億ももってんだよ」みたいなことをすげー言われた。
 

高橋:えー(笑) すごい話ですね、それ。
 

堀江:そう。
 
秋元美食会みたいなのがあって、秋元さんは日本全国にある予約の取れないめちゃくちゃおいしい店の予約を抑えてるわけ。
 
そこで僕らまだ20代だったから、「なんで20代でそんなでかい会社で、金いっぱい集められんのよ」みたいな話をすげーしてて。
 
秋元さんに「いやいや、こういう仕組みなんですよ」みたいな話をしたりして。
 

高橋:
 
堀江:秋元さんの面白い話が聞けて、ご飯おごってくれて、いったら電車賃まで出してくれるみたいな。
 
【対談】堀江貴文×高橋みなみが語る「自分でも何かやってみたい!」
 
高橋:すごい。
 
いいツアーですね(笑)
堀江:いつも悪いな、悪いなと思って行ってんだけど。
 
わかったんだよ。
 
これは秋元さんの情報収集ツールなんだって。
 

高橋:人を集めて、秋元さんが聞きたい話を。
 

堀江:どんどん聞いてんの。
 

高橋:探究心すごいですね。
 

堀江:そう、だから面白い奴いたら連れてこいよ、みたいな感じなのよ。
 

高橋:確かに秋元さん面白い人、好きだもんなー
 
堀江:それも別に芸能とか、音楽とかやっている人たちだけじゃなくて。
 
ほんとありとあらゆる業種の人たちが集まっていて。
 
ま、俺らも勉強になるんだけど。
 
これだけの人たちから面白い情報聞けたら、安いもんだっていう。
 

高橋:はー
 
堀江:この間は、AKB48の指原さんが来てました。
 

高橋:あ、ほんとですか。
 

堀江:お金をもっと使え、みたいな話をして。
 
貯金すごいあるんでしょ?
 
高橋:あ、あの子、貯めるタイプ。
 

堀江:俺たちは貯金ない自慢をしてて。
 
秋元さんとか。
 
貯金ないよね、いくら?みたいな。
 

高橋:やばいですね(笑) それは貯めるよりも出してったほうが回るってことですが、お金が。
 

堀江:そうそう。
 
だから、秋元さんもそうだし、僕もそうだし。
 
俺らはすごい使ってるから、銀行の残高ほんとに少ないのよ。
 

高橋:えーー
 
堀江:この中で一番銀行の残高多いの指原だろ、みたいな話になって。
 
実際そうだったんだけど。
 
まぁでも、使うってことですよ。
 
使うと戻ってくるからお金って。
 

高橋:その感覚になれないですよ。
 
やっぱり減るのが怖いから。
 

堀江:そうそう。
 
それは貧乏くさい考え方。
 
秋元さんは僕たちがなんでお金を集められるのかってことを知りたくて、知って、実現したのがAKB48なんですよ。
 
彼は作詞家だから、作詞印税が入ってくる。
 
著作権の仕組みでね。
 
AKBの曲をみんながカラオケで一曲歌う毎に秋元さんに5円とかチャリンチャリン入っていくわけ、今でも。
 
【対談】堀江貴文×高橋みなみが語る「自分でも何かやってみたい!」
 
高橋:
 
堀江:それはいいんだけど。
 
おニャン子クラブの時から成功したし、その後、美空ひばりさんの「川の流れのように」とか。
 

高橋:名曲。
 

堀江:すごい稼いでるんだけど、それ以上に、やっぱりアーティストを管理して、そこであがる収益を得るっていうのが、いままでは全部テレビ局が握ってきたわけ。
 
おニャン子クラブだったら、フジテレビの番組だったんで、フジテレビがぜんぶライツ(権利)を握ってるから。
 
それを自分たちでやるっていう。
 

高橋:そっか。
 

堀江:今、どういう状況かっていうと、ピンとこないと思うんだけど、お金=マネーを投資して、増えて、リターンがある。
 
1000万円投資したら、1500万円になって返ってきました。
 
資本主義社会、経済って、そういう風にできてるんですよ。
 
マネーっていうのは価値の一種の形態なんだけど、マネーを増やすっていうのが資本主義経済。
 
すごいマクロに、広く世界を見ると、成長してる経済圏ってのが、もうないんだよね、ほとんど。
 

高橋:ほー
 
堀江:よく聞く話だと思うけど、中国とかすごい経済発展してるでしょ。
 
行く度に変わるでしょ。
 

高橋:そうですね。
 

堀江:毎年すごいことになってんだけど。
 
また面白いところで、投資する人たちっていうのは、先読みして投資するから、中国経済はこれ以上伸びないって思われているわけ。
 
そういう場所がどんどんなくなっていくから、投資をしなくなっているわけ。
 
マネーで持っていたほうが安心だから。
 
【対談】堀江貴文×高橋みなみが語る「自分でも何かやってみたい!」
 
高橋:ふーん。
 

堀江:銀行預金をそのまま持っていたほうがいいんじゃないかって思う人たちが増えてきている。
 
そうすると、みんな投資をしなくなるから、お金が回らなくなるわけ。
 
そうすると経済って停滞しちゃうの。
 

高橋:うーん。
 

堀江:お金を借りたいなって思っても、どうせ儲かんないから貸さないよお前には、って言われちゃってるわけ。
 
だから、それじゃ困るっていって、各国、日本政府もアメリカ政府もそうだけど、利下げしていって。
 

高橋:あー
 
堀江:中央銀行っていって、日本だったら日本銀行ってのがあるんだけど、日本銀行が各銀行にお金をもっと貸しなさいって言うわけ。
 
ついては日銀が決める金利ってのがあるんだけど、それを下げますって、ついにゼロ金利になって。
 
銀行はタダでお金を引っ張れることになっているの。
 

高橋:えーー
 
堀江:もっと言うと、マイナス金利っていって、銀行は日銀にお金を預けているんだけど、預けてたら、お金が減っていくようになっちゃったの。
 
日銀は今そうじゃないけど、マイナス金利になってきている銀行とかもあるんだけど、そうすると、みんな投資をしたいじゃん、減るんだから。
 
マイナスでもいいから、ちょっとずつ目減りしてもいいからって。
 
それでも投資するとこないから投資しませんってなっちゃって。
 
で、困っちゃって、今度はマネーサプライを拡大するっていって。
 
簡単に言うと、世の中に出回っているお金の量を増やす。
 

高橋:あーー
 
堀江:そうすると、もっとみんな使うようになるだろうって。
 
それでも使わないから、困った困ったみたいな感じになっていて。
 
そういう状況で今、価値があることっていうのは、実際に自分で動いて、新しい価値を作り出すことなんだよね。
 
【対談】堀江貴文×高橋みなみが語る「自分でも何かやってみたい!」
 

高橋:うんうんうんうん。
 

堀江:とにかく、新しい価値を生み出す。
 
AKB48を生み出しました。
 
みんながあの曲を聞いて、勇気をもらいましたとか、楽しみましたみたいなことも大きな価値なわけじゃん。
 

高橋:はい。
 

堀江:そういうことをするのが価値なわけよ。
 
別にそれは大きなビルを建てましたっていう目に見えるものじゃなくてもいいわけだから。
 

堀江貴文
1972年、福岡県生まれ。
SNS media&consulting株式会社ファウンダー。
 
現在は宇宙ロケット開発や、スマホアプリ「TERIYAKI」「755」「マンガ新聞」のプロデュース、また予防医療普及協会としても活動するなど幅広い活躍をみせる。
 

高橋みなみ
1991年、東京都生まれ。
歌手・タレント。
 
2005年AKB48の第1期メンバーとして活動を開始。
 
2012年からはAKB48グループ総監督をつとめ、2016年4月に卒業。
 
現在はテレビやラジオ等への出演のほか、歌手としても活動するなど幅広く活躍している。