寄り道したってOK!イケアで働く大人の進路マップ「人事部門」のお仕事編

「好きなことがあるけど将来その道に進んで大丈夫?」
「気になる学部があるけど就職できるのかな」
「将来の仕事と大学の学部選択って絶対マッチしていないといけないの?」

なんて考えて、先のことで頭がいっぱいになったりしてない?
 

寄り道は「好き!」にたどりつくための経験だ

そんな悩みを解決するべく、みて歩くだけでも楽しいおしゃれでカラフルな家具で人気の、スウェーデン発祥のホームファニッシングカンパニー 「イケア」に潜入!
 
寄り道しても経験を生かして最高に楽しく働いている大人たちにインタビューしたよ。
 
ワクワクするテーマパークのようなイケアを支えている大人たちは、どんな寄り道と経験をしてきたのかな。
 
早速聞いてみよう!

REAL CAREER: ピープル&カルチャー部 ビジネスパートナー

お話を聞いたのは…

ピープル&カルチャー部 ビジネスパートナー
Atsushiさん(文学部卒)


どんなお仕事?

\人事全般とイケアの将来のために人材の採用や育成を行う仕事/

イケア・ジャパンのサービスオフィスで、ピープル&カルチャーのビジネスパートナーとして働いています。
 
IKEA港北の物流部、セールス(商品販売部)で経験を積んだ後、サービスオフィスに異動して今の担当となりました。
 
イケアのサービスオフィスは、各店舗・ユニットを支援する本社機能をもっています。

サービスオフィスのピープル&カルチャー部門は、人事全般と、イケアの将来を見据えて人材の採用や育成などの長期的な作業も行っています。

私はビジネスパートナーとして、各店舗、サービスオフィスの他部署などあらゆるステークホルダーのニーズや目標を把握し、人事のスペシャリストとして、さらなる成長をサポートしていきます。

お仕事の「楽しい」と「こだわり」は?

\人が社会をつくるという考えに共感、参加できる喜び/

イケアは「コワーカー(一緒に働く仲間のことをイケアではコワーカーと呼びます)が成長すれば、イケアも成長する」と信じており、コワーカーが新しいスキルを身につけ、新たなアイデアを生み出すための環境をつくっています。

私がイケアにひかれたのもその考えからです。
 
まだ配属されて間もないのですが、たくさんのコワーカーと話ができることが、自分にとって刺激となりとてもうれしいです。
 
成長したいという人の役に立つ仕事ができることにやりがいを感じています。

お仕事にたどりつくまでの HISTORYを教えて!

~高校時代~警察官になりたい!夢をかなえるためコツコツ勉強

子どものころから警察官になりたいと思っていたので、法学部を目指していました。
 
純粋な学力以外でも評価してもらえる推薦入試受験をかねてから決めていて、コツコツと評定をためて、そのつもりで学校生活を有意義に送っていました。
 
そうして頑張っていたのに、高3のときにいきなり、自分のクラスは「推薦を取らない」という方針に変わってしまったんです。
 
今振り返ると、そこで可能性が広がったことにはなりますが、当時は何もかもがゼロになってしまった

どうしたらよいのか、まったくわからなくなってしまいました。
 

どうせ仕切り直しなのだから 、興味がある勉強をしよう

警察官になるために法学部を目指して生活していましたが、推薦入学とは別の選択肢を考えなくてはならないので、改めて進路を考え直すことにしました。

しかし、思考がとまってしまって何も手がつけられず、一体何から考えて進路を再考すればよいかわかりませんでした。

その姿をみた祖母が「警察官にならなかったらどうする? 視野を広げてみたら?」と言ってくれたんです。

当時私は、偶然ネットで目にした北欧の刑務所の人道的待遇についての記事をみて、北欧に強い興味をひかれていました。
 
「一からの仕切り直しなのだから、いろんなものをみてみよう」と祖母の言葉を元に考え直し、北欧について勉強できる大学を探すことにしました。
 
北欧の文化について学べる大学を調べて、文学部の北欧学科を受験しました。 

~大学時代~北欧の文化を4年間みっちり研究

文学部の北欧学科で、ノルウェー・スウェーデン・フィンランド・デンマーク・アイスランドの5カ国について勉強しました。
 
語学はデンマーク語を選択。

デンマークにも研修に行き、デンマーク語は今も継続して勉強しています。

イケアは北欧系のお客さまがいらっしゃることも多いので、今でも役立っています。

勉強しておいてよかった!と思う瞬間ですね。
 

航空自衛隊に入隊するも別の道に進むことを決意

就職は、自分の中で公務員系か北欧に関する企業かのどちらかで悩みました。

長年の夢であった警察官を受験しましたが、良い結果が出ず、それでも人の役に立つ仕事がしたいと思い、病院事務や警備会社も受けました。

最終的に、迷った末、航空自衛隊に入隊しました。
 
ところが、実際に新たな環境に身を置いてみると、見える景色が変わり、別の道を探すことにしたんです。
 
教育隊を卒業後、北欧系の就職先を探し、そこでイケアを知りました。

寄り道POINTはここだ!

寄り道が本筋になっても結果オーライ

 \視野を広げることで見える可能性/

 警察官になる夢を追いかけていた当時の自分からみると、北欧の文化に入って仕事を選んだことが寄り道だと思うかもしれません。
 
高校の進路で迷っていた自分に、祖母が言ってくれた「視野を広げてみたら」の言葉は大きいですね。

祖母の言葉がなければ、今の自分はなかったかもしれません。
 
教育隊卒業後は公務員の道をすっぱりあきらめて、これまでの自分を切り替えて大好きな北欧の文化に触れられる仕事や会社を探すことができました。

安定よりも自分が身を置きたい場所へ

 \ピンとくる感覚を信じて行動しよう/
 
イケアには短時間正社員で入社したのですが、将来を考えると、フルタイムの正社員で働ける会社にしたほうがよいのではないかと迷っていました。

そんな1年目の冬、イケアのクリスマスパーティーで、ハンディキャップがある社員がとても楽しそうに踊っていたのをみて、自分の心は決まりました。
 
この会社には、大学で学んだとおりの北欧の多様性の価値観がしっかりと取り入れられていて、社会に強弱をつけず、誰もが等しくその人のまま働くことができると感じました。

それをこれだけ肌で体感できる会社は、そんなに多くないのではないかと気づいたのです。
 
イケアに入社後、1年で社内選考を受けてフルタイムでの正社員になりました。

短時間でもフルタイムでも、福利厚生やキャリアアップの条件はみんな平等です。

そんな、従業員それぞれにそれぞれらしい働き方が選べるところも、大きな魅力だと感じています。

今後やりたいことは?


\北欧文化の良いところを広めていきたい/

 広い視野・多様な価値観・人のつながり。

この3つのは、私が学んだ中で、北欧社会において重要視されている大きな柱だなと考えています。

しかし、この3つの柱は日本ではまだまだ伸びしろが大きい部分です。
 
人が育てば会社も育ち、会社が育てば社会も豊かになっていくと、私は考えています。

このイケアという会社に先ほどの3本柱を意識しながら貢献することで、より北欧の価値観をもって従業員やお客さまを豊かにさせ、いつの日か日本の伸びしろをもっと成長させることができたら、というのが今の気持ちです。

この思いは、入社当時から変わっていません。

これからも、自分ができることで社会をリードしたいと考えています。

高校生へのメッセージ

皆さんの年齢で、何が寄り道で何が本筋なのかは、まずわからないと思います。

わかる人のほうが少ないと思います。私もわかっていませんでしたし、それは普通のことです。

でもどうか安心して、自分のやりたいこと・好きなこと・もっていることに一生懸命取り組んでみてください。

それはその時々によって変化してよいものです。

こうした一生懸命が、いつか自分を助けてくれ、自分の人生に大きな影響を与えてくれることがあると思います。

「その時」は自然と来ます。

皆さんには自分の好きなことは何か、やりたいことは何かというものを、たまに真剣に考えてみることをオススメします。

皆さんの柔軟な思考やアイデアが、遺憾なく社会で発揮される日をお待ちしております。

※所属店舗などの情報は2023年3月・4月の取材時点の情報です。