
茨城県にある本学は、原子力施設から10キロ圏内という珍しい立地。その特性を活かし、授業では一般的な災害看護に加え、目に見えないリスクに対処する放射線看護についても深く理解している。災害看護とは、災害時にほかの専門職と協力・連携しながら行う看護活動のこと。応急処置を行うだけではなく、被災者の心のケアや避難所での感染症対策、さらには防災までと非常に幅広い領域を扱っている。また放射線看護は、放射線被ばくの可能性がある人や放射線診療を受ける患者に対して、適切なケアを行う看護分野。被ばく医療の知識を持つ看護師は、大規模災害時をはじめ年々増加するがん治療(放射線療法)などの高度医療現場でも必要不可欠で、活躍の場は多岐にわたる。原子力災害のリスクという地域特有の課題を、看護師としての強みに変えている。

原子力施設から近いという特色を活かし、災害時には自分と患者さんの生命を守れる看護師を育成している
「もし今、サイレンが鳴ったら、看護職としてまず何をすべきか?」と、地域の現実を自分事として捉える問いかけから始まる。授業では、知識を学ぶだけではなく、災害現場を想定したシミュレーション演習を実施。負傷者の優先順位を決める「トリアージ」の訓練や、担架による搬送訓練などを行う。また、原子力災害発生時の対応や患者への除染手順、さらには被ばくによる健康不安を訴える人々への心のケアなど、専門性の高いスキルを修得。想定される数々のリスクに対してチームでシミュレーションし、実践的な判断力も養う。

放射能測定器(サーベイメータ)を使用した測定演習もあり、どの距離でどの程度の防護が必要か肌で体験できる
科学的な視点から物事を捉えることができ、地域の特性やエネルギー、防災についての関心がある人に向いています。優しさと責任感があり、周囲と協力しながら課題を解決できる人におすすめの授業です。

「誰かの役に立ちたい」や「地域の日常を支えたい」という想い全てが、看護の力につながっていく
4年次に開講。災害時という特殊な状況における医療と看護について学ぶ。災害の発生から復興に至る状況別に、看護職が自分自身の生命と安全を守りながら、被災地域で活動するための基礎的な知識と能力を習得。また演習を通して、安全で安心して生活できる環境づくりと看護活動についても考える。地域の消防署や自治体と連携した合同訓練も行う。総合病院で管理職を経験した教員による、臨床経験を活かした授業。
※この画面の情報は、すべて取材した時点でのものになります。



