ルナ物産では、プリンや乳酸菌飲料、ヨーグルトなどの製造を行っています。この製品を安心して食べていただけるよう、製品の合否判定を行い、出荷の是非を判断する品質管理を担当しています。製造した製品の中からいくつかサンプルを集め、容器のデザインや印字をはじめ、風味、pH、固形分等の理化学検査や微生物検査を行い、乳酸菌飲料であれば法定の乳酸菌数が含まれているかなどの検査をします。製品を製造した当日に出荷するために、検査のスピードや正確性、問題に瞬時に対応できる判断力が求められます。だからこそ、すべての検査で合格した製品が予定通り出荷されたとき、うれしさと自分自身の成長を実感できます。
私たちの身の回りには空中を浮遊している菌がいます。その菌が落下してくるのを採取して寒天培養する実験では、採取する場所によって菌の種類が異なることや、培養によって菌が増殖し形成するコロニーにも特徴があることなど、性質を調査する楽しさを知ることができました。菌は温度や湿度などの条件によっては増殖しないため、培養の際は環境の管理や正確な作業を行う必要があります。こうした作業は今の仕事の流れとほとんど変わりません。学生時代の経験が活かせることは、働く上での自信になりました。また、学生同士でチームを組んで実験を行うことで、業務を分担して効率よく動けるよう、考えて行動する力も身につけることができました。
「これがしたい」と明確に決めることはとても難しいと思います。だから自分が興味のあること、関心のあること、少しでも面白そうだなと思えることを増やしてください。将来を考えるきっかけになるはずです。そして、興味のあることに対してどんなことでも挑戦することを忘れないでください。例えば資格取得もその一つです。岡山科学技術専門学校の先生方は「やりたい!」という学生の意欲をとても大切にして、熱心にサポートしてくださいます。一つのことをやり遂げることで、達成感を得られるし、将来のことも明確になってくると思います。私自身も今、品質管理に関する資格取得に挑戦し、成長できるように取り組んでいます。
ルナ物産株式会社勤務/バイオサイエンス学科 卒(現:食品生命科学科)/2017年3月卒/愛媛県立丹原高校出身/バイオ系の学校に進学した姉から微生物学や発酵など、バイオに関する授業の内容を聞いたことで関心を持つようになった小松さん。自身の進学を考えて岡山科学技術専門学校のオープンキャンパスに参加。「培養などの実験が楽しくて、もっと知りたい!」と思うようになったそうです。「入学後は興味のあることを深く学ぶことができました。また、先生方の研究について話を聞かせていただいたことで興味の幅も広がり、学ぶことがより楽しくなりました」と、熱心な先生方の存在も岡山科学技術専門学校の魅力のひとつだと話してくださいました。