私はパターンを製作する「パターンメーキング」を主に教えています。パターンとは、洋服を作る上で欠かせない「設計図」のこと。その専門職であるパタンナーはデザイナーがデザインした服を具現化するのはもちろん、生地の特性やその後の裁断・縫製工程などを考えながら緻密にパターンを設計します。こうして出来上がったパターンの正確さは、最終的には服の着心地に直結します。見た目はステキな一着に仕上がったとしても、肝心の着心地が悪ければ服の魅力は半減してしまうでしょう。デザイナーやショップスタッフのように表には出ない職種ではあるものの、パタンナーはまさに縁の下の力持ち。製造工程の中でも、とても重要な役目を担っています。授業を通じてパターンの重要性や難しさ、仕事のやりがいなどをしっかりと伝えていきたいと考えています。
黙々と作業に打ち込む学生たちの姿…。自由な雰囲気のもと、大好きな服作りにとことん熱中できる授業が、中先生が担当する『服飾』です。この授業では、コンセプトやデザインの考案、パターン作成、縫製仕様書の作成、裁断・縫製作業といった服作りのプロセスをトータルに学びます。そのほか、ポケットや衿など部分別の縫い方、ドレーピング(立体裁断)についても修得します。「私の授業では、学生が自分で立てたスケジュールにあわせて、締切までにそれぞれ作業を進めています。気の合う仲間たちと一緒に、服作りに打ち込めますよ」。
皆さんが今後、新しい時代のアパレル業界で活躍する上で、「服が好き」という思いを持ち続けることがモチベーションになることでしょう。「服が好き」という思いを私たちがさらに大きくして、バックアップします!
高校時代に「家庭科」の授業でシャツを作った経験を機に服作りのおもしろさに目覚め、ファッションの道へと進む。2008年、織田デザイン専門学校(現・織田ファッション専門学校)服飾研究科卒業。民間企業等でパタンナーとして活躍したのち現職。