心と体を補う医療用具 |
「エピテーゼ」とは手や目や耳といった顔面や爪・指などの身体の一部を本物そっくりに再現したもの。生まれつきや病気・事故などにより失われた体の部分を補うために使われます。 義足や義手といった義肢装具が身体の機能を補うものだとすれば、エピテーゼは本物そっくりに再現したもので「見た目」を補うだけでなく、「心」もケアする医療用具です。 |
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「本物そっくり」に作るために |
ひと口に「本物そっくり」と言っても、実際に作るのは大変。自分の身体をよく観察してみると、肌の色がまだらだったり、太さや色の異なる血管が走っていることに気づくはず。また、人によって少しずつ皮膚の色も異なります。その人にあわせ、細部を細やかに再現することで、「本物そっくり」に作りあげていくのです。また、日々身につけるものだけに、見た目だけでなく装着感も大切です。 |
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歯科技工士の技術が役立っています |
身体機能を補いつつ、使い勝手や見た目の美しさも求められるもの。その身近で古くからなじみ深い例のひとつが、入れ歯や差し歯といった歯科技工物。実はエピテーゼの制作も、利用者の方とのカウンセリングから始まり、型どりやフィッティング、着色と進めていく制作過程や、使用する素材など、歯科技工物の制作と共通する部分が多くあります。実際、エピテーゼの制作には歯科技工の技術を学んだり歯科技工士の仕事を経験した人も数多く携わっており、その経験や技術を活かしています。 見た目の違いに悩み苦しむ人に、自信と笑顔を与えるエピテーゼ。全ての人がその人らしく、活き活きと暮らせることを目指すこれからの社会で、その需要はますます高まっていくのではないでしょうか。 |
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