地元の中心市街地に位置する老舗シティホテル内の中国料理レストランで、ホール運営に携わっています。お客様のご案内をはじめ料理の配膳、会計処理など担当業務は多岐にわたりますが、なかでも特に集中を要する業務が「デシャップ」です。厨房とホールを連携し、お客様へスムーズに料理を提供することを指しますが、お客様の情報を事前に把握し、食べられる料理を厨房と確認・共有するなど安全に関わる業務でもあります。レストランを運営する中で最も恐れることは、信頼を失うこと。食中毒やアレルギーによるアナフィラキシーは生命にも関わります。これらを未然に防ぎ、お客様に快適で特別な時間を過ごしていただくことが私たちの喜びです。
観光業界に携わりたいと考えるようになったきっかけは、高校3年生の時に経験した一人旅でした。どこへ行くのか、滞在にはどのくらいの費用がかかり、どのルートで移動すればより安全なのかを一から調べて計画し、実行。旅先で出会った人々の温かさと、街を挙げてのおもてなしに感激し「いつかまた、ここに来たい」と感じたことが原点です。同時に、私自身も生まれ育った香川県の魅力を高め、地域の活性化につなげることのできる仕事に就きたいと考えました。ホテルは、まさに観光などで香川県を訪れた方が滞在する、賑わいの拠点でもあります。快適な時間を過ごし「楽しかったな」「また来たいな」と思っていただける接客をしたいと思います。
一期生での入学でしたので、学校を知るためにもオープンキャンパスには積極的に参加しました。参加回数はおよそ5回。模擬授業などでさまざまな先生方のお話を聞くうち、その人柄や学びの魅力に惹かれ「ここで学んでみたい」と入学を決意しました。特に印象に残っているのは、石床先生の小豆島の歴史や観光についての模擬授業です。入学後、3年次に先生のゼミに所属し、実際に小豆島でフィールドワークを行ったことで、現地を訪れることで味わえる旅の醍醐味を知ったことも今につながる貴重な経験でした。そのほか、学園祭など、一期生だからこそ「自分でなんでもやってみよう」と主体的に取り組んたことで大きく成長できたと実感しています。
リーガホテルゼスト高松(中国料理 桃花苑)勤務/観光振興学科(鉄道クラス) 卒/2024年卒/入学当初から「ホテルで働きたい」という意志を固めていたという今宮さんでしたが、2年次の専門クラス選択時には鉄道クラスを選択。その理由は“交通手段として馴染みのある鉄道の裏側を知りたい”という知的好奇心だったといいます。「この経験はきっと専門職短期大学生の今でないとできないと思いました」。しかしそこで得た学びは、お客様の安全を守り、快適に過ごしていただくというホテル、鉄道の両方に共通する意識でした。今後の目標は語学力の向上。特に中国語の理解を深め、英語圏のお客様へのおもてなしにつなげたいと語ってくれました。