アニメーションにおいて一番の魅力は単なる絵の美しさではなく、キャラクターが自由自在に躍動する“動き”なのです。しかし最近の日本のアニメは一枚絵の描写ばかりに、力を入れているのが現状です。つまり、見ていて気持ち良いと感じる動きを製作できる人材は、慢性的に不足しているのです。そこで基礎である「描画力の向上」や「技術の習得」はもちろん、アニメのより良い動きを創りだす「研究する姿勢」も大事にして、アニメーター育成を目標に講義しています。また、作画方法やカメラワークなどの専門的な授業も多く、それを習得するのに必要な、画力や技術、感覚は日々の練習しかありません。時間もかかり根気が必要な分野ですが、アニメーターになったときに必ず役立つことなので、負けないで学んでほしいと思っています。
例えば「手描き描画」の授業ではより分かりやすく伝えるため、カメラを活用して講師の手元を映し、実際の作業工程や注意点などをモニターで詳しく確認。また学生が完成させた動画は必ず撮影し、モニターでその動きをチェックする。実際に動かしてみた方が、良い点・悪い点がよくわかり、客観的に見ることにより、自らの不備に気付けるからだ。また鏡の前で動き、人体を観察することで、どんな動きが必要なのかを研究。数々の要望に応えられるように、自然なアニメの動きを追求する姿勢も合わせて指導している。
これからのアニメ界を担うみなさんへ。第一線で活躍するために必要なスキルを一緒に学びましょう。まったくの初心者でも心配は無用です。長年この業界で活躍してきた講師陣が、じっくりと丁寧に教えます。
専門:アニメーション制作。代表作は「彼氏彼女の事情」「ドラえもん」など。絵を描く仕事がしたいと考えアニメの専門学校に入学。在学中よりアニメ制作会社に研修に。卒業後は研修先の会社へ就職し、アニメーターとしての第一歩を踏み出す。その後は、数多くのテレビや劇場版アニメにアニメーターとして従事。現在は、現役のアニメーターとして仕事を続けつつ、専門学校アニメ・アーティスト・アカデミーの講師も務めている。