先生がカッコよくなる!? スマホで使える黒板アプリ「Kocri」【リクナビ進学ジャーナル】
100年前から変わらない“黒板とチョーク"の授業
今や何につけてもデジタルが当たり前の時代。
それなのに教室の風景だけはまるで時計の針が止まったよう。
「“黒板とチョーク"っていまどきアナログすぎない?」と感じたことがある高校生もきっと多いはず。
デジタル技術を駆使した電子黒板の導入も進められてはいるが、お金もかかるだけに一気に普及するまでにはいたっていない。
また、教室に電子黒板はあっても、黒板とチョークに慣れた先生がうまく使いこなせないという問題もある。
もちろん、“黒板とチョーク"にもいいところはある。
日本語独特の“とめ" や “はね" を正しく表現するにはチョークが一番!という意見の先生は多いし、黒板の深い緑は目にもやさしい。
黒板とデジタルの両方の良さを生かせるアプリが登場
とはいえ、先生が黒板に時間をかけて長い数式を書き込んだり、生徒がいったんノートに書いた回答を前に出て黒板に書き写したりするのは確かに非効率的だ。
黒板の良さは残しつつ、便利なデジタル技術を教室に取り入れる方法はないものか?
そんなふうに知恵を絞って、面白法人カヤックと老舗黒板メーカーの株式会社サカワが共同開発したのが、スマホ用のハイブリッド黒板アプリ「Kocri(コクリ)」だ。
先生が板書したい数式や図形、グラフ、穴埋め問題、白地図、写真、動画などのデジタルファイルを用意しておき、それをプロジェクターで黒板に映し出すというのがこのアプリの主な機能。
文字や図形はアプリ上で編集できるほか、紙に書いたものをカメラで撮ってもOK。
ノートやプリントに書いた回答も黒板に表示できる
「白黒を反転させて投影できるので、黒板にはまるでチョークで書いたかのような文字や図形を一瞬で表示可能です。
大事なところは直接チョークで黒板に書き込むことができますから、先生は今までの授業スタイルを大きく変えずに便利なデジタル機能を活用できるのです」(株式会社サカワ 常務取締役 坂和寿忠さん)
そのほか、先生が教室内を回りながら、生徒がノートやプリントに書いた回答をスマホのカメラで撮影して、リアルタイムで黒板に映すなんてことも可能。
また、黒板にガイド線を表示できるので、チョークできれいに文字を書くのが苦手な高校生はきっと助かるはず。
ちょっと想像しただけでも、今までと比べてグッと効率的でスマートな授業になりそう!
板書の時間が省略できるので授業の中身が濃くなる!
なお、ダウンロードは無料で、ライセンス料は月額600円。
スマホは多くの先生がすでに持っているから費用面のハードルも高くない。今のところは学校単位での導入より、先生個人の判断で活用している例が多いそう。
「100年ずっと続いている黒板の歴史を変えて、“片手にスマホ、片手にチョーク"というスタイルで先生にカッコいい授業をしてもらいたいというのがKocriのコンセプト。
板書の時間を省略することで授業の中身も濃くなりますから、生徒さんにもメリットは大きいはずですよ」(面白法人カヤック 技術部 西崎悠馬さん)
まだまだ、「授業中にスマホはちょっと…」という雰囲気が学校にあるのも確かだが、そんな学校のカルチャーもそろそろ変わっていいころ。「先生にカッコよく授業をしてもらいたい」というキミ!
さっそく先生に「こんなアプリがあるよ」と勧めてみてはどうだろう。
■「Kocri(コクリ)」公式サイト
http://kocri.com/