レストランのパティシエとして、デザートの飾り付けやお皿への盛り付け、デザートに使う素材の準備などを担当しています。職場を明るくよい雰囲気にするために、コミュニケーションは大切にしています。特に、私たちパティシエが作ったデザートをお客様へ運ぶサービスのスタッフとの関係は重要。この連携がうまくいかないと、お客様への提供がスムーズにできないんです。クリームがきれいに作れたり、お誕生日プレートのメッセージをうまく書けたりしたときには充実感が得られます。パティシエという仕事にやりがいを感じる瞬間でもあります。
母がお菓子を作るのが好きだったこともあり、5歳くらいからお菓子作りをはじめました。家族の誕生日ケーキやクリスマスケーキなどは、母と一緒に手作りすることが多かったですね。バレンタインには、父と兄に手作りのチョコレートやクッキーをプレゼントしました。自分の作ったお菓子を「すごくおいしいね!」と、喜んで食べてもらえることがとても嬉しかったんです。それがきっかけで、パティシエの仕事にあこがれを抱くようになりました。今はレストランのパティシエをしていますが、将来はお菓子教室の先生になりたいと思っているんですよ。お菓子が大好きな人たちと触れあいながら、直接作り方を教えられたらいいな、と思います。
在学中は、基礎的な技術を徹底的に学べました。ショートケーキやウェディングケーキを作る過程では、ゴムベラでケーキにクリームを塗っていく作業が難しく、はじめのうちはムラができてしまったり、スポンジがうまく隠れなかったり。うまく塗るコツも先生によって違うので、自分に合うやり方を探して、その先生の手元を集中して見つめていました。言葉で表現するのは難しかったので、ノートをとるのではなく頭に叩き込んで覚えましたね。中でも、クリームの絞り方を学んだことは、とても役立っているんです。力加減と絞り方が難しくて苦労する作業で繊細な技術が必要ですが、絞り袋の使い方など基本的なことを身につけておいてよかったです。
パレスホテル東京 勤務/パティシエ・カフェ科/2014年3月卒/オープンキャンパスに参加したときの、自由で明るい校風に惹かれて東京スイーツ&カフェ専門学校へ入学を決めたという石倉さん。当初は、「専門学校は勉強が忙しくて大変」というイメージがあり、不安を感じていたそう。そんな不安を素直に相談したところ、先輩からもらった「忙しい分、毎日がとても充実しているから、大変と感じたことは一度もないよ」「楽しい行事で息抜きもできるよ」という言葉に勇気づけられ、進学を決意。「『楽しみながら技術を学びたい』と考えていた自分にぴったりだと思いました!」。