情報工学とは、コンピュータの仕組みを学び、それを幅広い分野に応用する学問です。専門分野は「ソーシャルコンピューティング」で、主にSNSデータを解析し、有用な情報や関係を見つけ出す技術を研究開発してきました。たとえば、SNSで「おすすめの投稿」などが表示されますが、それも情報工学によるもの。利用者がよく見る投稿や「いいね」をした投稿などをAI(人工知能)が学習し表示させているのです。このようにSNSを介して、新しい物事への動機付けや行動変容を促進する有効な手法の確立を目指しています。他にも、大学生や教員に進路の相談ができたり、そこでのやり取りをAIが解析し志望学科の適性判断をしてくれたりなど、高校生のキャリア形成を支援するソーシャルメディアを開発中であり、持続可能な高大連携の仕組みも研究しています。
1年生には通信の仕組み、2・3年生にはC言語やJavaといったプログラミングを教えていて、ゼミの「ソーシャルデータ研究室」では、SNSの投稿や商品レビューなどを解析する手法について指導しています。「心掛けていることは、自由にテーマや研究課題を考えさせることです。たとえば、美容に興味があれば、コスメの口コミ分析ができます。研究と好きなことを結び付ける事で、多くの学生は“手法を理解した”で留まらず、私の想定外なことに疑問を抱き、胸をドキドキさせながらその真相を究明しようとしてくれます。」と教えてくれました。
今や情報通信技術が使われていない分野はありません。ペットの見守りカメラやスポーツの戦略分析など、自分の好きなことに情報工学を活かすことができます。あなたの個性や感性で、その可能性を広げていきましょう!
専門分野:情報工学(博士)/実は高校生の時「何となくITは面白いかも」という理由で、情報工学の道に進んだそう。人との交流が好きなようで「教職員や学生の皆さんとのつながりを大切に、笑顔で楽しく研究教育に励んでいきたい」と荒澤先生。また、ファッションも好きで、チョコレートのデザインをしたネクタイピンを学生からプレゼントされたことを嬉しそうに語ってくれました。