私はST(言語聴覚士)の中でも小児分野を専門としています。小児ST分野の対象は、生まれつき何らかの障がいがあり、家族や周囲とうまくコミュニケーションが取れない子どもです。小児STの役割は、その子がその子らしく活躍できるように成長を支えていくこと。また子どもの発達に合わせながら訓練法を変化させていくことも大切です。私が現場にいるとき、師匠の教えで最も印象に残っているのが「その子の人生を支えるSTになる」という言葉。この先に長い人生が待っている子どもだからこそ、目の前の課題(障がい)だけに目を向けるのではなく、その子の将来や人生を考えた対応が必要なのです。私もいつもこの言葉を心に留め、子どもの人生、そして子どもを取り巻く環境や養育者にも寄り添うことができる言語聴覚士を育てていきたいと思っています。
中澤先生は「ことばの教室」という授業を担当しています。地域に住んでいる言葉に遅れがある子どもたちに来校してもらい、学生たちが実際に言語訓練を行う実践的な授業です。一見ハードルが高そうですが、事前に座学やグループワークで基礎を学んでから臨むだけでなく、現場では先生もしっかりサポートするので安心して学べます。自分たちで考えた内容で、子どもたちが楽しそうに訓練を受ける姿や成長を目の当たりにできることが学生たちにとってとても励みになり、回を重ねるごとに学生たちはやりがいを感じながら子どもたちと接します。
このページを見ているあなたは、きっとSTの仕事に興味を持っていますよね。興味こそが未来の仕事への第一歩。この学校で「誰かの人生を変えるST」を目指しませんか。私たちが全力で皆さんをサポートします!
専門:言語発達障害、言語聴覚障害診断学、機能性構音障害
略歴:専門学校の言語聴覚士科卒業後、千葉県内の小児通所施設に言語聴覚士として勤務。障がい児への訓練に加え、養育者への勉強会や書籍の出版の経験を持つ。2020年から埼玉福祉保育医療製菓調理専門学校の専任教員。ポーテージプログラム認定相談員。「担当した子どもが初めてママと言ったときの感動は忘れることができません。本当に素晴らしい仕事です」(中澤先生)。