
植物には、まだ知られていない力が数多くあります。陽川先生の研究室では、植物が厳しい環境の中で生き延びるために、根がどのように振る舞うのか、香りの成分がどのような過程で生み出されるのかを研究しています。土の中で根は、水分の多い方向を選び、固い部分を避けながら少しずつ伸びていきます。その動きは、長年観察していても飽きません。こうした基礎的な研究は、植物学にとどまらず、医学の分野にも広がっています。慶應義塾大学医学部と協力し、植物を手がかりに全身麻酔の仕組みを探る研究は、世界的にも珍しい取り組みです。研究を深めていく先には、香料分野での応用やスタートアップの立上げなど、社会とつながる可能性も見えてきます。植物と向き合う日々は、小さな発見の積み重ねであり、その一つひとつが研究の原動力になっています。

社会実装や応用を設定せず、基礎研究に主眼を置いて植物の普遍的なことを大切に研究しています。
この研究室には「何時から何時までいなさい」という拘束時間がありません。それは、学生自身の「内なるモチベーション」を大切にしているからです。その代わり、先生は毎週必ず全員と一対一で面談を行い、日常の悩みから研究のヒントまで、丁寧に言葉を交わします。週に一度の報告会では、互いに刺激を与え合い、「今週はやることがなかった」という発言は禁止。自由だからこそ、自ら考え、動く力が磨かれます。失敗を恐れずに実験に没頭できる環境が、一生モノの論理的思考力と自信を育ててくれるのです。

研究室学生にとって基礎研究が大学の外の世界でどのように価値を持つのか知るチャンスが沢山あります。
研究室には、慶應義塾大学医学部から現役の医師が研究員として加わり、植物を用いて麻酔の仕組みを解明する画期的なプロジェクトが進んでいます。また、研究成果の社会実装を目指す「大学発スタートアップ」の設立準備も加速しています。かつて世界を席巻した北見のハッカの歴史を紐解き、新たな香料ビジネスとして再生させるなど、学びが実社会を変える瞬間を肌で感じられるのが魅力です。年間数十人もの著名な研究者が訪れるため、地方にいながら世界トップレベルの知性に触れ、広い視野を持つことができます。

研究室自体の活動は活発であり、学生もとても真面目に課題に取り組んでいます。
「植物が好き」「香りに興味がある」きっかけは何でもOK。大事なのは、子どもの頃のような純粋な好奇心です。真面目にコツコツ、不思議の答えをしつこく探せる君なら、ここは最高に面白い場所になります。

様々な研究機関で研究の経歴があり、また、海外にも長期滞在した経験もあり。
【教員】陽川 憲(ようかわ けん)先生
設立4年目の新しい研究室で、最新の実験器具が揃っています。手作りの装置で植物の動きをタイムラプス撮影するなど、アイデアを形にする楽しさが満載。海外経験豊富な先生のもと、学年の垣根を越えて、世界レベルの活気ある研究が行われています。
※この画面の情報は、すべて取材した時点でのものになります。