2025年4月に始まる食マネジメントコースでは、食を「食べ物」「食事」という行為・物質としてだけでなく、環境・文化・ストーリーなど幅広い視点から社会科学的に学ぶことができます。
私はこれまで、食品微生物学の研究に取り組みながら、地域の食育活動などに学生たちと共に関わってきました。その経験で得られた知見を活かし、新たに始まる食マネジメントコースのカリキュラム作成に携わっています。食の力で社会に貢献したいという願いを持った皆さんの可能性を広げるような学びを提供したいと考えています。
食は、単なる身体的な栄養摂取だけでなく、心を豊かに育む大切な営みです。こころを満たす幸せな時間を生み出す「食」にフォーカスし、理論と実践の両面からアプローチすることで、社会に安らぎを生み出す人材育成をめざしています。
小西先生の授業では、主に食品開発と食の評価方法について、理論と実践の両面から学びます。「食品開発実習」では、豆腐・味噌・こんにゃくといった伝統的な加工食品の原理を学び、地元食材を生かした京都ならではの食品開発に挑戦します。トライアンドエラーを繰り返しながら、商品開発の醍醐味を学んでいきます。「食の官能評価演習」では、食の美味しさを適切に評価する手法を学び、その価値を客観的に判断する力を養います。基礎的な理論と実践をバランスよく学ぶことで、幅広い食の現場で活躍するための知識・技術・経験を磨けます。
少子高齢化などにより、食を取り巻く環境は大きな変化しています。本学では、新しい時代の食について考え、その課題解決について実践を通して学ぶことができます。ぜひ、食の新しい可能性を共に見つけましょう!
近畿大学大学院農学研究科応用生命化学専攻博士後期課程修了 博士(農学)。専門は、食品微生物学。主に食用菌類のきのこに含まれる成分や、酵素に関する研究を行う。食品成分に関する知識や、食中毒細菌などを学ぶ講義や実習・実験の科目を担当。学生と共に地域に暮らす人々と関わりを持ちながら、学内の子育て支援施設や学外における親子向け食育講座で、食の正しい情報発信や、健康づくりと食育の大切さを伝えている。